キングオブコント2019各組振り返り

総評に続いて、当日のつぶやきをもとに、各組のコントについて振り返ります。終わってからparaviでも見直しましたが、今年は本当にレベルが高いし、観客のウケもいい。コントのレベル、年々上がってるんやなあ。

早速振り返っていきますが、特に点数つけたりはしません。

今年のキングオブコント開始前に決勝を予想したコンビは3組。

やっと今日!めちゃくちゃ楽しみ。
空気階段、ゾフィー、どぶろっくが見たい。どうしても見たい。
#KOC

見たい3組が全員観れて、最高でした。相席スタートも来るかと思ったけど、残念。蛙亭もきておかしくなかったけど、今年はレベルが高すぎたのかもしれない。

1.うるとらブギーズ

「催眠術」めちゃくちゃ面白かった。なんやねんこの設定。トップとしてかなりレベルの高いコント。これコントか??凄すぎる。一つの設定で過不足なく十分にやりきった。すごい面白い。客席も良い。このままの設定で20分見られる。ヤバイの出た。
見えない第三者の声もしゃべってしまう、ってのはもっとボケを広げられそう。この設定思い付いて、ここまで展開したのは本当に凄すぎる。影響受けるコント師たくさんいそう。このコンビは追います!

ものすごい着眼点と演技力。知らなかったけれど、一気にファンになった。大反省会で見せた、自作の歌を歌う謎のキャラクターも良かったし、一人でこれだけのネタを考えてる衝撃もあって、すごい印象的なコンビ。これまでにも構成力の高いコンビや、展開の面白いコンビはいたけど、こんなに発想力のズバ抜けたコンビはいなかったと思う。

優勝したどぶろっくがコンプライアンス的に色々な番組に出にくい可能性を考えると、今年の大会を契機にブレイクするのは意外とこのコンビかもしれない。トークも見てみたい。

2.ネルソンズ
「噂」青山が遅れて登場。二人でやりきるのかと思った。キャラコント面白いな〜。トリオコントの正統派。大竹「採点が荒れてる」設楽「揃って元気にコントしてて安心」聴きたいコメント聞けるなあ。。審査員もいいぞ! 

面白かった!展開に少し?が残る部分はあっても、和田のキャラクターにはその違和感を飲み込むほどパワーがあった。笑いの爆発力もあった。順番が、、悪かった。今大会、うるとらブギーズとどぶろっくの1stネタ後だけは、どのコンビがやってもウケはイマイチだったと思う。

総評にも書いたけれど、和田まんじゅうのお笑いに対する思いが熱い。若手たちのセンスがいいと言われるコントの中で、「オーソドックスな笑い」は古いのか、という葛藤を大反省会でこぼした。

「オーソドックス」「キャラコント」で思い出すのはジャングルポケットのコント。2015-2017年まで3年連続出場して、2016年、衝撃のトイレネタで準優勝まで上り詰めた。個人的には、2015年の時点でここが最高点だろうと思ったし、確か(薄い記憶では)松本のコメントでも、「(こういう笑いの)頂点だと思う」とコメントを残していた。そこから翌年に、渾身のトイレネタを出したジャンポケ。

今年の優勝したどぶろっくもそうだけど、どんなジャンルでも、突き詰めれば優勝の可能性はある。古いお笑い、新しいお笑いなんて関係ない。笑えるネタが全てだ。来年も決勝で見たい。

3.空気階段
「タクシー」最高に面白かった。衝撃。コントを超えた、ドラマを見せてくるコント、審査員はどう評価するんだろう。これまでにないニュータイプのコント。順番も良い。どうだ?? 
松本「展開がたくさん変わって良かったけれど、もっとシンプルに笑わせてくれても良かった」
たしかに集中して展開を追わないと難しい、お笑いIQの必要なコントだった。会場のお客さんにとっては難しかったみたいでウケきらず。うーーん。松本のコメントが全てか。がっくり。

めちゃくちゃに期待していた空気階段。二人のラジオも好きで、キャラクターも好き。もぐらのクズエピソードと相方を追い詰める屁理屈、達観したような芸人哲学。そして常にお笑いに本気で、とにかく不器用すぎるかたまり。ゴッドタンに出た時も思ったけれど、トーク力のある二人には期待せずにはいられない。次期スターの最右翼だと思う。単独も最高に面白かった。

二人が選んだネタはタクシー。もぐらのキャラクターと予想を裏切られ続ける展開は、最高に爆笑した。

けど、松本のコメントが全てだったのかもしれない。同じ爆笑なら、シンプルで、わかりやすいネタに票をあげる。大会では構成やまとまりの良さ以上のことを求められている。来年も出て欲しい。かたまり、お酒は飲みすぎないでね。

4.ビスケットブラザーズ
「記憶喪失」アホだな〜〜良い。話の筋も良いし、細かい掛け合いのボケも楽しい。ゆうたのYでもないんだ。。笑った。大阪にもこういう押さえたツッコミがあるんだな〜。推したい。

初見のコンビ。展開自体はシンプルながら、音楽を使った掛け合いが面白い。漫才のように後半にかけて笑いを畳み掛けてくる。コントの世界観に合わせた、抑えめのツッコミも聴きやすくて良い。始まりの気持ち悪いキャラクターは、後半とのギャップを作るためだとは思うけど、にしてもひどかった!笑

5.ジャルジャル
「野球」イかれてる。しっかりと日常に足をつけたイかれコント。面白すぎる。「天井が〜」頭から離れない。ジャルジャルらしいリズムの良さとか、頭にセリフが残る感じとか、良いとこ全部出た。最高。

これも素晴らしかった。「天井があ」いつまでも見ていたい。漫才にコントに、ネタへの情熱が途切れない、挑戦し続ける二人の姿勢は本当にすごい。色んなジャンルのネタをやってきたことが伝わるネタの技術力。納得の決勝進出。

6.どぶろっく
「森の神様」心の底から大好きなコント。「な〜ら〜ば〜〜」最高。森くんの展開知らなかった。衝撃的すぎる。爆笑。決勝予想してて良かった〜〜女性ばかりの会場にこれを持ち込んだ二人に大拍手!ただ、これを超えるネタ、あったっけ、、?

最高だった〜〜二人についてはここに書きました。

7.かが屋
「喫茶店」好きだなあ。一コマ漫画のように始まった、静かで引き込まれるコント。二人の実力と自信が見えるネタ選び。はっきりと結果を言い切らないオチも素敵。今大会、軽快なやりとりが主軸のコントが多い中で、しっかりと間を作ってキャラを見せて印象に残った。最高。

決勝進出者で、唯一間を上手く使ったコント。一つでも多くのボケを詰め込むコントたちの中で、このコントをやり抜いたセンスが格好いい。コントの中に、期待や悲哀、気まずさ、たくさんの感情を入れてきた。笑いには様々な感情との親和性が高い。見せ方も良かった。暗転と明点を繰り返し、時間軸もまばらながら視覚情報だけでしっかりと伝わる。セリフも厳選されていて説明的でなく、最小。本当にすごかった。第7世代のコントの筆頭格。

8.GAG
「芸人の彼女」三人を愛してる。全員が面白いトリオなんてここ以外にいない。「市役所では考えられん」「順や」福井くんが今日も素晴らしい。さらばを見ているかのようなワードセンス。

今年もおもしれーなーーーーーーー。GAG。大反省会での坂本くんの暴れ具合もよかった。声よく、面白ツッコみの福井くん。遊び人の風体で小ボケをかます、素っ頓狂な坂本くん。ブスなのに可愛い山里軍団の宮戸。本当にバランスの良いトリオ。今年も最高だった。。。

9.ゾフィー
「謝罪会見」単独の時から肝いりの最強コント。一発でシチュエーションとネタ構造が理解できるシンプル設定が最高。単独では分かりにくかった、人形と表情が同じってのも見えて良い。「お前が動かしてる」とつっこまないおかげでファンタジーになっている。松本92点に自信持って!!

単独ライブでは会場が揺れるぐらいウケたコント。テレビでもめちゃくちゃウケた。最高。上田くんとフクちゃんの顔のシンクロ、すごすぎた。このめちゃくちゃ面白いコントでも決勝行けないのか。。今年レベル高すぎた。。うーん、残念。来年これを超えるネタを作らないといけない、ってのはものすごい大変そうだけど、期待してしまう。。

10.わらふぢなるお
「バンジージャンプ」バカ設定。淡々とボケを重ねるふぢわら。イかれてんなあ。最高に格好いい、憧れるボケ。ネタ職人としてピカイチ。 

これ、異様に点数低くなかったですか??昨年の激ウケコント、空質問を超えるぐらい、というか去年これをやってたらどうなってたか、と思えるぐらいすごい出来のいいコントだった。異常な状況に淡々とボケ続けるふぢわら、最高だった。なるおのつっこみもキレキレだった。

マイナス点もふぢわらが「走馬灯を見たがっている」というフリが一度だけだったせいで、「悪口を言われた客が縄を投げるのが遅れて、ギリギリを楽しむ」というボケがイマイチ伝わってなかったことぐらい。それ以外は完璧。本当にすごかった。順番さえ良ければ、余裕で決勝だと思う。なんで点数低かったんだろう。。。今大会で唯一の不満。

以下は決勝について。

うるとらブギーズ
「実況」
1本目のネタといい、声の技術、設定の良さ、台本の素晴らしさ、本当に職人。演者としての才能、台本の能力、演劇で飯食える。また一組、新しいスターが出てきた。
どぶろっく
「木こり」
この大会で一番狂っていたのはこのコンビ。バカ面白かった1本目のネタは、ただの前フリだったのだ。「神なのにシモに囚われてる」こういうところにらしさが出てる。優勝おめでとう。ぶっちぎりでトチ狂ってた。最高に笑った!マジで優勝した!!!
ジャルジャル
「泥棒」大好きなネタ。けどここでどうして、と思うと、骨折のためネタを変えたと。うーん、それは不運だったなあ。けど、ワールドを出し切った。最強のコント師。披露するはずだったネタ、教えて欲しいなあ。

今年も決勝のネタは全体的にややブレーキ気味。

というか、チャンピオンにふさわしいのは誰か、という見方、評価するような見方に変わるから、爆発的な笑いは起きにくい。

気楽に見ていたはずが、ここでスターが生まれると思うと、肩に力が入ってしまう。ここを気楽に見れたら、と毎年思うけど、難しい。これまでで気楽に見れたのは、東京03とロバート、ばいキングくらいか。3組ともめちゃくちゃ爆笑して、評価どころじゃなかった。

優勝は納得のどぶろっく。欲を言うなら、3位は同時決勝進出で、GAGも見たかった、、!!

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