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和楽器奏者が今更聞けない作曲の定義

そういえば、作曲ってどこからどこまでが作曲なの〜?と実際わからないまま制作する人も少ないと思います。

和楽器のほとんどは「単旋律(コードのない、メロディのみ)」なので、この作曲の定義を間違って解釈してる人もかなりいるのではないでしょうか。

作曲の定義は、いわゆるポップスにおいては

作曲=メロディ&コードを作ること

に当たります。


えええ〜〜〜!じゃあ、今まで曲作るのに三味線でメロディだけ書いて、あとピアノとかギターでコードつけてもらってたのって”アレンジ”じゃなくて作曲の範囲をお願いしちゃってたってこと!?

と思う方、それは和楽器においては、(今までは)正直仕方ないことです!

一つの楽器を極めることは素晴らしいことだし、コードの鳴る楽器を改めて勉強するのって案外山あり谷ありです。

ましてやコードの付け方なんて自信ないって感情は、全然もって間違ってないし、それらの技術を取得するのには順序があるからです。


その上で、この記事を読んでくださっている和楽器奏者の皆さん、そして音楽を愛するみなさんには、今からぜひ改めて知っていただきたいのです!

なぜなら色々今後出てくる権利問題を正しく理解しておきたいし、誤った理解で予定していた謝礼の分よりも実は多く仕事を頼んでいた〜なんてトラブルを避けたいじゃないですか…笑


作曲クレジットはどうしたらいい?

さて、これまでメロディを作曲してきた方に関しては、もちろん「作曲」の名義があります。

そして、コードを組んでくれた人も「作曲」になるので、しっかりクレジットにはリスペクトを込めて、連名にて記載するのが良いと思います!

しかしいろんなケースがあります。たとえば

メロディに加えて、なんとなく雰囲気でベースラインや簡単なコードを作曲したあとで、いっしょに共作してくれたひとに助けてもらってコードが完成した

というものです。

この場合は、共作者のスタンスによるので、念のため確認を取るなどして、お互いの認識にずれがないようにしていくのがベターだと思います◯

人によっては、編曲扱いでいいよ〜と言う人もいるので、この辺の定義はケースバイケースですね!

これが著作権申請の中での項目に大きく影響していきます。

よく売れてるバンドの中で「作曲したギターボーカルだけ印税がすごい」なんて話を聞くと思いますが、いわゆる印税の分配比率が変わってきます。

もちろん、著作権に登録せず好きに自分で管理する中でも、この認識は改めて知っておくと快く制作できます!


川嶋志乃舞の場合

例としてわたしのケースを上げると

・三味線メロディ、伴奏
・歌メロディ、ハモリ
・コード
・ある程度の編曲(ピアノ、ドラム、ベース、その他シンセサイザーやストリングスなど上物楽器など)
・歌詞のある曲は作詞

までを作っています!

ほぼ発売する曲として完成に近いじゃん!と一見するとそうなのですが、クオリティを上げたり第三者の意見を聞いたりするとより新しいアイデアが浮かんだりと、良いこと目白押しなので編曲は必ず頼みます。(あたし、誰かと一緒に作る方が好きなので!、)


編曲はまじで時間が掛かるので、いつも助けてくれるみんなには頭が上がりません。。

参考までに改めて聴いてみてね〜


2020年6月からはじまった新プロジェクト「CHiLi GiRL」も聴いてね!



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三味線合奏、地歌三曲アンサブル、尺八アンサンブルや邦楽囃子における作調などなど、和楽器のみの完成版というのもありますが、それについても次回以降触れていきたいと思いますっ。

最近はいろんなジャンルと合わせて曲作りをする人がどんどん増えてきているので、この辺のいわゆる音楽家常識を見直していくと、もっとたくさんの人と気兼ねなく音楽作りを楽しみ発信することができるので、参考になれば嬉しいです◯

質問なども募集しますので、こちらもお気軽に◯
三味線レッスン、作詞作曲レッスンなども開講中なので、1レッスン〜気になることを直接聞きにきていただいても勿論お待ちしています!


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川嶋志乃舞 1994.10.9 茨城県出身

3歳より佐々木光儀に師事、津軽三味線と民謡の手ほどきを受ける。その後全国大会では、小学一年生時から受賞し、中学一年生までに一般女子の部を含める3度の全国優勝を果たす。海外公演もこの頃から行い始める。
また、長唄三味線を杵屋五司郎に師事、東京藝術大学へ進学。古典邦楽を学びながら、独学でポップスを作詞作曲し始め、TV東京系「二代目和風総本家」メインテーマや日本テレビ「バズリズム02」など多数メディアで起用される。
東京藝大時代の類稀なる活動が注目され、さいたまスーパーアリーナ「ニコニコ超パーティ」小林幸子バックサポート出演や、新潮社「最後の秘境東京藝大(文庫版/漫画版)」特集など、唯一無二のフィールドを展開。
現在はポップス名義を「CHiLi GiRL」、伝統芸能・作家名義を「川嶋志乃舞」と改めて、さらに純度の高い活動を行う。

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