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成長できる1on1の使い方

はじめに

この前上長に、この1年で1on1の時間の使い方が上手くなったねと言われた。とても嬉しかった。忘れないように、何を考えてどのような工夫をしたのか記録しておく。

1on1の時間の考え方

私にとって1on1とは、個人や組織の成長のために上長とメンバーが話し合う時間だ。この目的は上長とメンバーで同じだと考えている。しかし、それぞれの視点は異なるため、時間の使い方を区別する必要がある。

それには2つの理由がある。

新しいことをやるときはできる人から学ぶのが早い

上長にとってもメンバーにとっても1on1の時間は貴重である。上長にとっては、マネジメント対象のメンバーを一対一で深く知る機会になる。メンバーにとっては、上のレベルの業務を行っている上長と定期的に話すことで視座が上がり、より高いレベルで日々の業務について考えやすくなる。視座を上げようとする人は基本的に下を振り返らない。常に上の高みを見ている。

これは上長も同じだ。上長もメンバーも成長するために上に集中している。仕事においては、下のレベルにいる人が上のレベルにいる人から多くを学ぶという構造になっている。上長がメンバーから学ぶことがないわけではないが、新しいことをやるときはできる人から学ぶのがセオリーだ。そのため、下のレベルの人が学びにいかなければ上のレベルになれることはなかなかない。だからこそ、貴重な上長との1on1の時間を有効活用するために準備が必要だ。

上長とメンバーでは1回の1on1に使える労力が異なる

1つ目の内容だけだと、上長が1on1のために一生懸命準備してくれてもいいと考えることもできる。しかし、上長にもメンバーにも優先順位が存在する。上長は複数人のメンバーと1on1をする。メンバーは1人の上長と1on1をする。つまり、必然的に上長とメンバーでは1回の1on1に使える労力に差分がある。

自分にとって優先順位の高いものが相手にとっても同じように高いとは限らない。だからメンバーは少なくとも上長よりも多い時間をかけて、その1回に挑むべきだと思う。限られた1on1の時間をいかに工夫して有効活用できるかが成長の鍵となる。

1on1の準備の仕方

私は最初、1on1で何を話したらいいのかわからなかった。適当に話して生産性のないただの会話になってしまうことが多かった。毎回有意義な時間にならなくていいとは思っている。とはいえ、焦る気持ちが大きかったので準備をするようになった。
1on1に参加するときには話したいテーマを1つは用意しておく。このテーマを見つけるきっかけは2パターンある。

個人の振り返りをきっかけにする

実際のところ私は、1on1のテーマには1日の振り返りの時間で出たテーマを少し言語化したものを使うことが多い。
私は毎日30分の振り返りの時間を設けるようにしている。これは内省を目的に時間を取ることが自分にとって有意義な時間になると感じているためである。

1on1をきっかけにする

個人で振り返ったことで特に話したいことが思いつかない場合も、1度は自分なりに考えたことをまとめておいてテーマにする。
日々考えておくとテーマにできることはたくさんある。組織の事業計画や方向性とか、チームの状況とか、個人目標の達成状況とか、直近の出来事とか。しかし、個人の振り返りで出てくるテーマは自分の関心ごとに偏りがちになると思う。そんなときに1on1をきっかけに何を話そうか考えるとテーマの幅を広げられる可能性が高いと思う。
とはいえ、1on1を目的に時間を取りすぎるのは本末転倒だと思う。だから、1on1をきっかけに考える時間は30分以内と決めている。

基本的にテーマが見つかったらテキストにまとめておく。音声でもいいと思う。私は音声よりテキストの方が自由に操れる感覚を持っているので、テキストを選んでいる。

おわりに

個人的にこの1on1のやり方がいいと思いつつも実践できない期間が長かった。試行錯誤をしながらなんとかこの形に持ってくることができた。
最近、自分の時間を自ら前に進める基本的な姿勢がやっと出来つつあると思う。少しだけ安心しつつ愚直に前に進んでいきたい。

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