アニバーサリー作曲家を追う Vol.4 ニコライ・リムスキー=コルサコフ

久しぶりになってしまいました。
いろんな方面での活動をしようとしていたらなかなか書く時間が取れず。。。
しかしTwitterでは2月に書きますと投稿したのでやります、頑張りますよ。

というわけで2019年に記念年を迎える作曲家、4人目は生誕175周年を迎えるロシアの作曲家ニコライ・リムスキー=コルサコフです。
この名前を見てもピンとこない方も、こちらの曲を一回は聴いたことがあるのではないでしょうか。

クリックしてみてください

そう、熊蜂の飛行。
超絶技巧曲の代名詞と言っても過言ではないこの曲は、よくヴァイオリンやピアノなど様々な楽器で演奏されますが
最近はエレキギターの速弾きバトルなどによく用いられるようです。
動画を観てみましたが、素人である私にはもはや目の前で何が起こっているかわかりませんでした。
あそこまでいくと人体の神秘すら感じます。

話は逸れましたが、今回はそんなコルサコフの生涯を追っていきます。

1.作曲家 コルサコフの誕生

ニコライ・リムスキー=コルサコフ(1844-1908)はロシアの作曲家。母国の民族主義的音楽の創造を志向したロシア5人組の一人。
ロシア北西部レニングラード州にあるティフディンにて軍人貴族の家庭に生まれたコルサコフは幼い頃より楽才を顕しますが、12歳でサンクトペテルブルクの海軍兵学校に入学しました。ロシア海軍として海外遠征も体験したそうです。
15歳からピアノを始め、その2年後ほどからは真剣に作曲に打ち込むようになります。
この時、彼に作曲の指導をしたのはピアノ曲「東洋的幻想曲〈イスラメイ〉」で知られるミリイ・バラキレフ。
冒頭にあったロシア5人組はこのバラキレフが発起人であり、1861年にコルサコフも参加します。
この時彼が身につけていた作曲技法は、独学や5人組内での集団学習だけだったそうです。

1871年にペテルブルク音楽院の作曲、管弦楽法の教授に任命され、翌年 作曲家のナジェージダ・プルゴリトと結婚。
そしてその翌年には軍籍を離脱し、独学時代の知識不足を埋め合わせるため和声や対位法を勉強し続けます。
その後は吹奏楽団の指揮者や音楽学校の職員を務める傍ら、作編曲の活動も積極的に行いロシアを代表する作曲家として名を連ねるほどになりました。

2.音楽的影響と作品

前述の通りコルサコフが作曲を始めた海軍在籍時の作品というのは、バラキレフを始めとするロシア5人組内での学習や独学によるものでした。
そのため(どのようなものかはわかりませんが)和声的な誤りなどがあったようで、軍籍離脱後に何曲かが改訂されています。
しかし結果として管弦楽法の大家と呼ばれるようになり、自身が書いた和声学の教科書は日本でも広く知られるほど有名になりました。
その作風は「華やかだが客観的で簡潔」と評され、ロシアのみならず後世のフランス人作曲家などにも多大な影響を与えたそうです。

3.楽曲

最後に、そんなコルサコフの作品を3つ紹介します。
今までに紹介した作曲家の曲に比べるとどこか力強さというか、意志の堅さのようなものを感じます。
私感ではありますが、「皇帝の花嫁」はそれぞれの声部が多様に入り組み同じ主題が色鮮やかに変わっていく名曲です。
実際あまり知られていないようですが。。。

「皇帝の花嫁」序曲
https://www.youtube.com/watch?v=5Rrt8UppVxc

スペイン奇想曲
https://www.youtube.com/watch?v=Lh6mDL-VwYw

3つのロシアの歌による序曲
https://www.youtube.com/watch?v=ELOl7TGDkgA

ロシアはその国の民族主義を主張する いわゆる民族楽派に当たります。
もしコルサコフの曲を聴いて良いな、と思った方はロシア音楽漁りをするのもよいかもしれませんね。

○参考文献○

Wikipedia コルサコフ
音楽サロン

※肖像画に関しては以下サイトよりパブリックドメインのものを使用しています。
Wikimedia Commons

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