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[1997年12月]過酷な環境でプログラム修正

SCREENの半導体製造装置の制御プログラムを作成して納品作業を行った。
納品先は、韓国のサムスン電子。
仕事での海外出張は初めて。
制御プログラムがインストールされたFAコンピュータ(OSはWindowsNT)を京都から韓国まで持参して現地で半導体製造装置に取付けする。

韓国に到着して、バンに揺られながら工場入り(バンに乗っている様は日雇い労働者な感じを受けたw)。

現地の生産ラインに着くと、いろいろな製造装置といろいろな国籍の方々(ヨーロッパ、アメリカなど)がいた。
サムスンは、このころから半導体製造に力を入れだしたので、かなりの熱気を感じた。

もってきたFAコンピュータは、無事に製造装置に設置されハード的に組み立て完了。
あとは、ソフトウェアだが、現地に入って2日目くらいにプログラムの修正が必要とのこと。設計が変更になったということで制御のタイミングや順番を変更しないといけないとのこと。

FAパソコンってもう付けちゃいましたよね?
一応、開発ツール(VisualStudio)は、FAパソコン内にインストールしたまま。
ってことは、修正できますよね?とSCREENの担当者から詰め寄られた。

仕方ないので、プログラムの修正方法を検討…
20行程度だったかなぁ。修正内容を紙に書いて頭に入れる。

半導体製造装置が設置されているのは、クリーンルーム(塵無し空間)で半導体に影響がないように紫外線をカットする黄色い照明で照らされている。
塵無しの黄色い世界でプログラム修正しなければならない。
クリーンルームへは、それなりの服装(ゴーグルとゴム手袋も…)をしなければ入れない。
そして、半導体製造装置のところに行き装置についているメンテナンス用のモニタとキーボードを引き出して黄色い世界で立ったまま(モニタとキーボードが引き出せるのが腰の位置なので)ゴーグル越しに画面を見ながらゴム手袋の手でキーパンチ、プログラム修正して、コンパイルして軽く動作確認。

今までで(現在は2023年11月)、自身で最も過酷な環境でのプログラミングでした。



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