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宮古旅行記 ①
24年4月頭、余った青春18きっぷを利用して何処かに行こうと画策していた。
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私はJR全線に乗車することを目指しているが、仙台に住んで5年になるにも関わらず、東北地方には未乗区間が多く残っていた。
仙台での学生生活も残り1年となった為、早急にこれらの路線に乗っておきたい。
ということで、今回は山田線乗車を目的とし、宮古市に行くことにした。
山田線は盛岡と宮古を結ぶ路線だが、路線名になっている山田町は通っていない。
これは東日本大震災で被災し、陸中山田駅を通る宮古ー釜石間が三陸鉄道リアス線となって復旧した為である。
18きっぷで山田線に乗車するとなると盛岡から往復することになるが、折角なので今回は旧山田線である三陸鉄道の宮古ー釜石間を含めて乗車することにした。
花巻駅へ
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早速仙台駅から北に向かう始発・一ノ関行きに乗り込む。
6時発ということで、本日は4時半頃起床となっている。眠い。
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3時間弱で花巻駅に到着。
前述したように三陸鉄道リアス線に乗車する為、盛岡まで向かわず釜石線に乗り換えて旧山田線の終点である釜石駅に向かう。
釜石線は2年前にも乗車したことがある。
その時は沿線の鍾乳洞・滝観洞を訪れたが、冬季休業明けのはずが諸事情により休業中で入ることが出来なかった。
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今回は途中下車はせずに、宮古まで一直線に向かう。
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ちなみに、当然ながら18きっぷでは三陸鉄道に乗車出来ないので、花巻駅で乗車券を購入。
勿論現地で購入すれば良いが、このタイプのマルス券が欲しかったので敢えてJR区間を入れることでJR式の切符を購入した。
みどりの窓口の駅員さんは「18きっぷを利用するなら、小佐野ー釜石間は損になりますよ?」と少し困惑しながらも切符を発行してくれた。
釜石線
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釜石線は宮沢賢治ゆかりの路線であり、「銀河鉄道の夜」内でエスペラント語が多用されていることにちなんで、駅名にエスペラント語の愛称が付けられている。
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続いて乗車するのは釜石線の快速はまゆり号。
釜石線は営業係数300を超える東北地方の至って平凡なローカル線だが、快速列車が1日3往復(しかも3両編成・指定席付き)設定されている。
これは快速はまゆりが東北地方の迷列車・急行陸中を前身としている名残である。
急行陸中は仙台を出て花巻で釜石線に入り三陸側に出て、山田線を通って盛岡に戻り、花輪線・奥羽線経由で秋田に向かっていた非常に遠回りの列車であった。
これだけでもおかしな列車だが、陸中は単独の列車ではなく、その他大船渡線や東北本線の急行列車と増解結を繰り返す多層建て列車だったそうだ。
その後は系統分割により運行区間が仙台ー宮古に短縮され、東北新幹線開業によりさらに北上ー宮古に短縮、最終的に北上ではなく盛岡発着にして現在の快速はまゆりになった。
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車両は東北地方では馴染み深いキハ110系だが、リクライニングシート車になっている為非常に快適。
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釜石線は仙人峠を越える為のオメガループが有名だと思う。
釜石線は花巻側から岩手軽便鉄道・釜石側から釜石鉱山鉄道が伸びていたが、この区間は標高差が非常に大きい為、両者は長らく結ばれなかった。
結局現在の釜石線が完成したのは戦後になってからで、標高差を越える為の異様なループ線が出来た。
上の写真では、崖下に並行して線路が伸びているのが辛うじて見えると思うが、どちらも釜石線である。
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下側から見ると、その標高差がより分かりやすい。
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2時間弱で終点・釜石駅に到着。
一度改札を出ることになると思っていたが、次に乗る三陸鉄道の列車はホームの対面に止まっていた。
釜石市はかつて官営製鉄所(現・日本製鉄)が作られた製鉄の町である。
私は製鉄分野に携わっている人間なので釜石にある鉄の博物館にでも行ってみたかったが、今回はパス。
三陸鉄道
切符は既に購入してあるので、そのまま三陸鉄道の宮古行きに乗車。
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通常の車両に加えてレトロ調の車両が連結されていたので、こちらに着席。
列車はボックス席が埋まらない程度の状態で発車。
所々三陸の海が垣間見える。
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面白い駅名だと思ったので撮影。
吉里吉里(きりきり)は歴とした地名で、海岸の砂浜と歩くとキリキリと音がしたことが由来と言われているそうだ。
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山田線の由来ともなっている陸中山田駅に停車。
列車交換が可能な駅ではあるが、当駅始発の列車等はなく、運行上の拠点というわけでもないようだ。
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約1時間半で宮古駅に到着。
三陸鉄道の改札には人がいない為、終着駅にしては珍しく全部のドアが開かず、運転手後ろのドアだけが開き切符の確認を行なっていた。
この手の改札は切符の持ち帰りを認めない場合が多いので少し緊張したが、持ち帰りたい旨を伝えると運転手さんは一瞬固まった後、「ではそのままどうぞ」と通してくれた。
②に続く・・・
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