学校見学

山海留学に行こうと決めたのが6〜7月。
タイミング良く、来年度の申込みが8月からだった。

屋久島の山海留学を受けている学校は4校。
申込書には第一希望と第二希望を書く欄がある。

さて、どこが良いのか。

各学校にはブログがあり、定期的に活動をUPしている。
屋久島にあっても学校によって活動内容が違う。
母として、こことここかな、と選ぶことはできた。
が、そこがむすこにとって合うのか。
入って見なければわからない。

8月の旅行で
思い切って4校とも見学回りすることにした。

むすこに「母ちゃんが決めた」とも言われたくない。
見学してむすこに肌で感じてもらおう。

屋久島旅行は3泊4日。民宿泊。
安房を拠点として、到着した日に1校、
翌日に3校巡ることにした。

1日に学校ばっかり行くのイヤ！とむすこから言われたが
天気予報を何度チェックしても
4日間とも雨か、2日目から雨か、最終日だけ晴れか、
とにかく雨予報なのだ。
4校とも晴れの中で周辺環境も感じたい。
むすこにも感じてほしい。

たぶん学校見学だけでは決められない。
30分〜1時間程度の学校見学。
それぞれに良さがあるはず。
学校周辺の雰囲気も知りたい。
出来るだけ同じ条件で見てみたかった。

屋久島の雨は、都会のどしゃ降りが普通。
と何かで読んだ。

2日目、2校目の栗生小学校から
3校目の一湊小学校に行くのに
島をぐるっと回らないといけない。
この夏の台風の影響で、西部林道が一部通行止めになったのだ。
1時間半かけてたどり着いたが
その間、パラパラと降ってきたかと思ったら
急にどしゃ降りになる、の繰り返しで
3校目では雨だった。

4校目がある永田地区には20分で行けるが、
一湊地区が雨でも永田は晴れている、ということが
よくあるらしい。
この時も、永田は良い天気だった。

むすこは人見知りしない子だったが
行き先が学校ということもあったのか
いつもと様子が違っていた。

1校目の八幡小学校では、学校に入ろうとしない。
仕方なく母だけ入ったら、
校長先生がせっかくだからと一緒に外まで迎えに出てくれた。
むすこはちょうど寂しくなっていたのか
校舎に近づいていたところだった。
校長先生はむすこの落ち着きのない様子を見ても
じっと待ってむすこの返事を待ってくれた。
私と話をするのではなく、むすこと話をしてくれた。
むすこも安心できる場所と感じたようだ。

翌日は早めに出たので40分ほど早く着いた。
栗生川を散歩したり川に入ったり、
本当にキレイな川で、山も空も、
写真で見ているのとは違う感動があった。

どの学校も、教頭先生が山海留学の窓口だが
校長室で校長先生ともお話しする。
ほかの先生も顔を出して挨拶したり
むすこと話してくれたりと、どこの先生も親切。

むすこはどの学校でも自由に振る舞い、
まるで許されるか試しているようだった。

学校見学を旅行プランの中心にしたので
他はノープラン。
それでも、
学校近くの川で遊んだり、海に行ったりして、
ノープランなりの楽しみ方をした1日だった。

3日目は1日大雨で、
リバーカヤックでのんびりする予定がなくなり、
千尋の滝や尾之間温泉、屋久杉自然館、ウミガメ館を楽しんだ。
途中で海を見たり、海岸に降りたりと、
行き当たりばったりだったがとても充実していた。

帰りの飛行機の中で、
むすこの希望が決まった。
やっぱりどの学校かは決められなくて、
学校と周りの環境含めてどこが良いか考えた。

希望が聞けたから、
もうゴールしたようなものだ。

帰りのむすこは終始テンション高く、
飛行機でも、モノレールでも、ずっと楽しそうだった。
この姿が本当のむすこなのかもしれない。
しっかり覚えておこう。