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「結婚式を延期して、良かったことを考えよう」

5月に予定していた結婚式を1年延期した。1年近く前から準備していた一生に一度の日が、突如現れたウイルスに悩まされるとは誰が想像しただろうか。

完全にプライベートな話だけれど、今の気持ちを書き記しておこうと思う。


延期を決意するまでの葛藤

3月頭、都内でも徐々に感染者が増え始めた。5月には落ち着いているだろうと思っていたが、延期のことも頭によぎり始めていた。

正直、3月29日まではやる方向で考えていた。会場は海沿いだし、コロナ対策を万全にすれば大丈夫だろうと思っていた。しかし、日に日に増えていく感染者数が頭を悩ませる。

延期する?決行する?馬鹿にならない延期料もかかる。友人達はそこまで気にしないのでは?でも祖父母は遠方から都内に来る。延期するとしてもいつにする?それまで2人の人生プランは一時停止。家族からは「参列してくれる人のことを考えて延期したほうがいいのでは?」とLINEが来る。ロックダウンを待てば延期料はかからないのか?どうする?延期する?

何が正解かわからない。同じ境遇で悩んでいる人はたくさんいると思う。何度Twitterで「結婚式延期 コロナ」と調べたかわからない。

そこに、志村けんさんのニュース。相当堪えた。フェーズが一段上がった気がして、一気にマジ(真剣)になった。


「延期しよう」


そう2人で決めて、すぐにウェディング会社に連絡をし、1年後に延期することに決めた。妻は涙を流した。


「延期して良かったことを考えよう」

延期すると決めた瞬間、ふっと心が軽くなった。知らず知らずのうちに、相当なストレスがのしかかっていたのだろう。

さて、これからどうする?そう妻と話していると、妻が「結婚式を延期して良かったことを考えよう?」と言い出した。とても良いアイデアだ。いかにも妻らしい。

さっそく2人で書き出してみた。

■ 日程が合わず来れなかった人が来れるようになる
■ 仕事などで、もっといい報告ができるかもしれない
■ 結婚式の延期という、なかなかできない経験ができた
■ 夫婦や家族で深く話し合ったことによって絆が深まった
■ 体脂肪を落とすための期間が延びた
■ 前歯の矯正を急ぐ必要が無くなった
■ 挙式中に妻の仮歯が取れる心配が無くなった
■ タスクの把握不足を妻に怒られる心配が減った
■ 貯金できる期間が延びた
■ 引き出物(プレゼント)をもう1年かけてひとつひとつじっくり選べる
■ Wedding会社や式場の方々との関係性が深くなる
■ この1年で、もっとドンピシャなBGMが見つかるかもしれない
■ 結婚式をさらにレベルアップできる

もちろん、「参列者の方々が結婚式で感染する心配が無くなった」というのは大前提の話だ。

気持ちが一気にすっきりした。些細なことでも良かったことを並べるだけで、1年後が楽しみになってくる。生まれ持った前向きな性格は、こういうときに役に立つ。


ゲストへの連絡は前向きに行こう

そうと決まればすぐにみんなに知らせなければと、「結婚式 延期 文面」とググった。当然、お堅い文章のテンプレートが出てくる。

大切な結婚式を、負のイメージの連鎖で感染させたくない。

ただでさえ延期の連絡は暗くなりがちだし、ゲストにも相当気を遣わせてしまうので、こうなったら圧倒的に前向きにいこうと思い、以下の様なPDFを作ってゲストへ送った。

2人とも、結婚式に向けて歯の矯正をしている。僕は人生でやりたい100のリストにも入れている「すきっ歯を治す」の実現真っ最中。


何より、みんながちゃんと突っ込んでくれて良かった。こういうメッセージをくれるみんながいるから、前向きでいられる。改めて周りの人々に支えられて生きていると感じた。

了解!楽しみが伸びただけだ!!
ほい。歯並びがキレイになったお二人の晴れ姿を楽しみにしてます。
歯の矯正間に合わなかったかー
もうちょい時間かかると思ってたんだよなー
仕方ないなー、写真は一生もんだしなー
来年楽しみにしてるわ!
溜めた分来年盛大に盛り上がろう!!
おけ!歯の矯正はしゃーないな!笑
治療始めるの遅すぎ!来年いくわ
1年延期分来年ぶち上がろう!
あー、矯正は時間かかるもんなー!
おれの八重歯もそれまでには治しておきます!


最も大切なこと

日々状況は変化していて、もはや誰も正解はわからない。人それぞれ考え方も違うし、夫婦の置かれた状況も違う。

もし、結婚式を延期した人は、些細なことでもいいのでぜひ「延期して良かったこと」を1つでも多く2人でリストアップしてみてほしい。延期しようかまだ悩んでいる人も、参考にしてみて欲しい。そうすることで、気持ちが少しでも前向きになり、すっきりすると思う。

ちなみに、1年後の延期ですら既に日程が埋まっていて選択肢はかなり少なかった。決断をするなら、早いほうがいい。


結婚式は、自分達2人だけのものではない。大切な家族、友人、支えてくれている全ての方々がいるからこそ、成り立つのだという気持ちが強くなった。最も大切なことは、一番大事な人達の安全と、夫婦で心置きなく、一生の思い出に残るべき幸せな日を迎えることだ。

絶対に、レベルアップした結婚式にしたい。

来年の式当日は、雲一つない青空が広がっていることを願う。

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