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フランス史上最年少の首相(=近世以前なら宰相)

フランスの新首相に就任したガブリエル・アタル氏は、史上最年少の34歳だそうで。

なお、ニュースでいっている「史上最年少」は、共和制以降のフランスのことを指している模様。王政期にさかのぼって、大統領を君主、首相をナンバー2とするならもっと若い人物がいます。

例えば、シャルル七世時代のアルテュール・ド・リッシュモン。

31歳で大元帥(国王に次ぐ権力を有する)に就任しているので、共和制以前を含めれば、この人が本当の最年少かも知れない。

肖像画の影響で、リッシュモンといえば中年〜老年を思い浮かべがちですが。
今回のアタル新首相の画像・動画を見て、大元帥になった時点のリッシュモンはもっと若かったんだよな…と認識を改めました。

さらに付け加えると、この時のシャルル七世は22歳になったばかり。

22歳の若き君主と、31歳の大元帥(軍事に特化した宰相ポジション、実質ナンバー2)、これほど若い組み合わせは滅多にいないでしょう。

百年戦争後半はジャンヌ・ダルクだけじゃない。
みんなももっとシャルル七世とリッシュモン主従を愛でよう!

web小説『7番目のシャルル』シリーズ

カクヨムの年末年始キャンペーン「執筆限界チャレンジ」は終了。
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自著の紹介

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