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第5回 アンバサダーに聞く!〜『シン・ニホン』アンバサダー養成講座とは〜


2020年4月にスタートした、書籍『シン・ニホン』のアンバサダー制度。NewsPicksパブリッシングから「『シン・ニホン』アンバサダーズコミュニティ」に運営が移管された後も、自立的な活動としてますます盛り上がりを見せています。

現時点、計81名の体制で活動しているアンバサダー達。現在第5期メンバーの募集が始まっています。


書籍の中で「未来を創る人」の一つの鍵となっているのが、技術者・エンジニアを中心としたIT人材です。今回はIT企業に勤めるアンバサダー4名に、養成講座について語っていただきました。


ーメンバー紹介


アンバサダーに聞く5

※左から

RiNAさん:
事業会社のIT部門を経て現在はRPAエンジニアとして活躍中。朝活コミュニティ「朝渋」に所属し、22時就寝・5時起床の生活を継続。twitterやinsteagram、noteでの発信にも精力的に取り組む。顔文字が好き。
まりさん:
ERPコンサルタント。世界最大級の経営コンサルティングファームにて大企業向け基幹システムの導入支援業務に従事。趣味はお菓子作りとチワワ4匹の散歩、海外旅行(おすすめはクロアチア)。
ますどん:
日系SIer、世界最大手ストレージメーカーを経て現在はシリコンバレー発スタートアップの日本法人にてパートナーセールスを担当。趣味はPS4などのテレビゲーム。2児の父。
かのーちゃん(狩野 慎一郎):
日系SIerにてAIソリューションの営業支援を担当する「文系AI人材」。第4期アンバサダー養成講座運営担当であり、「『シン・ニホン』アンバサダーズコミュニティ」幹事メンバーの一人。中学生の娘&息子と妻の4人家族。

※『シン・ニホン』アンバサダー養成講座では、お互いの年代や職業・性別を越えたフラットな議論ができるように、自分自身で「呼ばれたい名前(あだ名など)」を決めています。


ー皆さんの経歴やITとの関わりを教えて下さい


RiNA:新卒で入社した商社で初めてITに携わりました。それまでは特にプログラミングなどの経験はありませんでしたが「理系だから」という理由でIT部門に配属となり、上司から取引先数千社のデータ集計などをガンガン任されて実力をつけた感じです。現在は2社目で、RPAを中心としたソリューションを活用し顧客向けの業務改善を提案・実行する仕事をしています。

まり:SAPなど基幹システムを導入するお手伝いをしています。入社当初から、要件定義、設計開発、テスト、移行、運用保守に至るまでほぼ全てを経験させて頂きました。その後少し変わったことに取り組みたいと考え、1年だけ社会貢献事業のプロジェクトに参画したことがあります。NPO法人の人材育成関連です。現在は元の部門に戻り、PMOやクライアントコミュニケーション周りを担当しています。

かのー:新卒入社したIT企業でハードウェアや業務システムの営業を担当していたのが始まりです。その後大規模案件にチャレンジしたくなり現在の会社に転職。エンタープライズのアカウントセールスとしてERPからインフラまで一通り経験させて頂きました。中でもBIなどの情報分析分野に縁があり、現在はAI系ソリューションの営業推進をしています。

ますどん:アメリカ留学から帰国した大学4年生の頃、ちょうど新しいiPhoneが発売されました。新しいテクノロジーに触れ、ITの凄さを目の当たりにしこの業界に興味を持った形です。IT企業にエントリーしたところすぐに内定を頂けたのでそのまま入社しました。PCやサーバ、ストレージなど、ハードウェア回りのビジネスに携わらせて頂いた経験が長いです。

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ー応募の動機やきっかけを教えてください


ますどん:たまたまタイムラインに流れてきたツイートを見たのがきっかけです。コロナがいよいよヤバイぞというタイミングで、業務がオンライン中心となり会う人がかなり限定され始めた時期でした。自分の中に、仕事とは違う何か新しい考えを取り入れてみたい、という思いが芽生え始めました。元々安宅さんの「イシューからはじめよ」も「シン・ニホン」も読んでおり、そのことについて話すというのは興味がありました。あとは人脈形成ですね。こういう繋がりからビジネスが生まれたら面白いかも、という気持ちも少しだけありました(笑)

まり:実は私もますどんさんと似ています。今の職場は居心地が良いものの、同じ環境にいると似たような価値観や考え方を持つ人と過ごすことが多く、だんだん新しい発見や気づきが減っているような感じがしていた時期でした。過去に1年間だけ携わった社会貢献事業の中には本当に色々な人がおり、その際の経験が自分の中でとても大きいものとなっていたのですよね。新しい刺激に触れて少しでも自分の考えをブラッシュアップしたい、という気持ちになっていた時にNewsPicksからメールで案内が来て、面白そうだなと思って勇気を出して応募しました。

かのー:いくつかの理由の中で、私も凝り固まった自身の思考をアップデートしたかった、というのが一つあります。不確実性の時代と言われる中で、これまで我々が進めてきたウォーターフォールの考え方ではなく、そもそもゴールはあるのか?とゼロベースで問いを立てて考え直さないといけない時代。自分は何を準備すべきかなとモヤモヤしていた時、とある方に本とアンバサダー制度の存在を教えて頂いたのがきっかけです。社外の多様な価値観に触れることで、思考をアップデートできるのではないかと考えました。

RiNA:私はアンバサダーが開いてくれた読書会がきっかけでした。元々読書会みたいな集まりは好きで、色々な会に参加していました。特にシン・ニホンのように分厚くて難しい本だからこそ、色々な人の意見を聞きながら解釈したかったというのが応募への思いです。

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ー養成講座ではどんなことをしたのですか


かのー:一般的な読書会と大きく違うところは、書籍の内容についてダイレクトに議論するのではなく、内容を踏まえた上でメンバーが「問い」を考え、それについて議論をするところです。事前に問い立てチームを決め、講座とは別の場で、当日は何について議論をするか?という問いを考えます。

ますどん:そうですね。この「問い立て」がなかなか面白く、どんな議論をして欲しいか、どんな発想が飛び出そうかという所までを想像しながら考えます。養成講座本編は1回あたり2時間ですが、この「問い立てミーティング」にそれ以上の時間を要することもありました。

RiNA:養成講座以外の取り組みも盛んでしたね。自主的な勉強会だったり、講座の最後の方には、「実際に読書会を開催してみよう」ということで、外部向けの読書会の企画・運営をしたりしていました。みんなで新たな取り組みを始めたという点がとても新鮮でした。


ー養成講座で印象に残っていることは何ですか


RiNA:特に印象に残っているのは、シン・ニホンに書いてある「風の谷構想」を本当に実現しようとされている方がいらっしゃったことです。「風の谷」に感銘を受け、たまたまその時瀬戸内海のとある島で古民家民宿の管理人を募集してることをきっかけに独立移住されたとの事。私自身「自分には何ができるのか」と考えていた頃でしたので、実際に行動を起こしている人がいたことに本当に驚きました。他にも新たな教育塾「シン・スクール」を立ち上げた、なんて人も。色々な業界、年代も高校生から年輩の方まで本当に幅広い方々、多様な価値観に出会えたことが印象的でした。

まり:分かります!バチバチした議論の中から「その発想は無かった!」という新しい気づきをもらったり。バックグラウンドが多様すぎてちょっと一言では言い表せないような人達が沢山いました。でも何故かとても居心地が良い。恐らく、先程RiNAさんが仰っていた通り「自分には何ができるのか」を常にみんなが考えているから、他の人に対する気遣いの場が形成されていたのだと思います。慣れない場で発言したり行動を起こすのは勇気が要る事だと思いますが、誰もが相手を受け入れる姿勢を保ってくれているので、自分が思ったこと、いいなと感じた事をストレートに発言したり行動したりできる空気を感じていました。出てくる意見やものの見方は全然違うものの、全員が建設的なのです。一般的な議論の場ですと一人声の大きい人の意見に予定調和的に寄ってしまう事もありますが、それがなかった。

かのー:たしかに、あそこまで心理的安全性が確保されている場はそうそう無いですよね。親子以上に年齢の離れている方や、現役高校生と高校教師など、全く人種の違うメンバーが同じ空間で同じ問いについて、同じ目線で議論をしている。回を重ねるに連れてだんだんお互いの年齢が分からなくなってきます。年輩の方は若く見えるし、高校生は大人に見える。職業も性別も意識することなくメンバー一人一人をキャラとして受け入れるというか。講座修了後に初めて飲みに行って顔を合わせた時とても不思議な感覚に陥りました。

ますどん:私もバラエティ豊かなメンバーに驚きました。いわゆるサラリーマンが参加するものだとばかり思っていましたが、そもそもITというジャンルはもちろん、普通の社会人ばかりではなかった、多様性が凄かったというのが一番の印象です。一番印象に残ったのはある大学院生の方ですね。若いのに芯があり人当たりが良い。我々が考えていることをパッと先に発言してくれる。こういう人と議論するとどうなっちゃうんだろう?みたいな。沢山のチャームを持っている方でした。

まり:私も印象に残った方をあえて一人挙げさせて頂くと、4期西組でリーダーをやられていた高校生の方です。確かに高校生ではあるのですが、大人たちの中に入ってどんどん空気を作っていく。その方らしいチャームを活かして良いコミュニティを作ってくれた、というのがとても印象的でした。他にも参加者側の高校生が、講座の終盤の方で全体運営をリードする役割を担ってくれたりもして、日本の未来は明るいな、と本当に思いました。凄いエネルギーをもらいました。

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ーズバリ、この講座で得たものは何ですか


まり:「ソフトスキルの向上」です。具体的には、様々な人と議論を重ねる中での考え方のブラッシュアップやコミュニケーション能力などです。ITといってもずっとパソコンと向き合っているわけではなく、関わる人がとても多い。色々な立場の人と関わらないといけないし、そうしないと話が進まず成果が出せません。そんな中でこのソフトスキルを高められたのは思わぬ嬉しい効果でした。

ますどん:「人の縁」ですね。「人脈」というのは少し違い、これからそれがどうなるかは自分次第かなと思います。人生なにがあるか分からないので、何かしらの縁が生まれるのではないでしょうか。それが10年後なのか20年後なのか分かりませんが。それが楽しみです。

RiNA:「新たな視点」です。結局ITは解決のツール・方法だと捉えています。何をしたいのか、どうしたいのかは自分達で考えるしかなく、考える時に自分一人の経験では答えが出ないことも多く、だったら色々な人の意見を取り入れるしかない。講座の中で様々な方と議論をする中で、その人の経験を追体験できたような気がしています。自分とは違う価値観、自分とは違う地域ではこういうことが起こっている、という、それが見えるようになったということが大きい。色々な視点から見た上でのITを使った解決というのは、これまでとまた違ったものになるという気がしています。

かのー:「世代や立場を越えた多様な仲間達との出会い」です。改めて社外に出て多様性を認識できたことが一番ですね。あとは若干抽象的な話になりますが、思考のタガを外して妄想し、問いを立てて議論を深めていくことの面白さや大切さ。IT的に言うと、決まったゴールに着実に向かっていくウォーターフォールとは対極な感じです。もしかするとDX的なアプローチってこういうことかな、とヒントを得た思いです。

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ー応募を考えている人に対して一言ずつお願いします


ますどん:「幸運の女神には、前髪しかない。」ですね。迷うとか失敗するとか、ためらう理由を考えるよりは先に応募してしまって良いと思います。それこそ私もTwitterで見てたまたま勢いで応募しただけだし、あの時あの行動を起こさなかったら今は無いと思います。

まり:ちょっとモヤモヤしている、何かに挑戦したい、成長したい、と思っているような人に応募して欲しいです。皆さんお仕事が忙しい中でまとまった時間を確保するのは勇気が要ると思いますが、長期的に見ると得られたものは大きいと思っていますし、本当に参加して良かったと思っています。あの時勇気を出して応募したのは間違いじゃなかったなって。

かのー:普段普通に生活していると、書籍の副題にあるような「日本の再生と人材育成」みたいな壮大なテーマについて語り合う場や相手にはなかなか出会えないと思います。ですが「何となくこのままじゃいけない」というのは誰もが心の底では考えているもの。一度、自分の中のその気持ちにちゃんと向き合ってみたい人におすすめしたいです。

RiNA:時間との兼ね合いはあるものの、「参加することに損はないから、とりあえず応募しといたら?」と思います。もし、議論が苦手で参加をためらっている人がいるとしたら、シン・ニホンという共通言語があるので、雰囲気もいいですし、この共通言語があるからこそ自分の考えをそれに紐づけることによって何もない状態よりは発言しやすい場だと思います。多様性があるからこそ、自分の意見もぶつけやすい。議論が苦手な人も参加しやすいのではないかと思います。

まり:講座で教わった「ファシリのコツ、意識すること」の一つに「考えずにしゃべる」というのがありました。「議論をしなければ」と考えると、考えをまとめて整理しなければいけないという思いにかられるが故に、分かりやすく話せないから話さない、という状況に陥りがちです。しかし、周りに気づきを与える、議論を活性化させるための発言というのもある。それを意識している人が多く、だからこそ新しいものが生まれてくる。それをみんなが認識しているからこそ、凄い喋りやすい場ができていたな、と思いました。苦手な人でも全然大丈夫。好きになれる、楽しめる場だと思います。


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ー第5期アンバサダー募集について


5期の応募は5/10〜5/24です。ご興味を持たれた方はぜひ応募してみてください。


企画・取材・編集:狩野 慎一郎




アンバサダーズコミュニティとは ~残すに値する未来を創る~

『シン・ニホン』で投げかけられた著者のメッセージに賛同し、未来を創る動きの総量を増やすため、『シン・ニホン』の読書会を主宰する。それが、『シン・ニホン』アンバサダーです。

『シン・ニホン』アンバサダーは、アンバサダー養成講座プログラムを修了し、アンバサダーの名を冠して『シン・ニホン』の読書会を主宰することを認定されています。

運営母体は当初は出版社であるNewsPicksパブリッシングでしたが、2020年12月より、アンバサダーが立ち上げた任意団体『シン・ニホン』アンバサダーズコミュニティに。第1期から第4期メンバー、計81名※が所属しています。

※2021年5月現在



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自己紹介

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