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非特異的腰痛を包括的に再考
まずはじめに腰痛とは?
ここを飛ばすと、全てのアプローチが無駄になりますので、「なぜこのエクササイズを行うべきなのか?」ご自身で咀嚼し、納得して進めるためにも病態の理解から行っていきましょう!
腰痛の分類
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腰痛は主に特異的腰痛と非特異的腰痛に分類される。
特異的腰痛
①重篤な器質的疾患(骨折・感染・腫瘍など)の可能性がある場合
②神経症状(症候性の椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症など)を伴う場合
非特異的腰痛
①明確な器質的異常や神経学的所見がない腰痛
Deyoらは、医師の診察や画像所見により病態が明確化できる特異的腰痛は、プライマリ・ケアにおいて約15%しか認められず、その他の約85%は、原因が明らかではない非特異的腰痛と分類される。1)
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※「プライマリ・ケア」とは?
人が病気やケガをしたときに最初に受ける医療のことを主に指します。例えば、熱があって風邪っぽい、蕁麻疹できた、ぎっくり腰など、緊急に重大な事態に結びつくとは考えられない程度の異常が発生した場合に最初に診てもらう、診療所の「かかりつけ医」、あるいは病院であれば「総合内科」の総合医などがおこなう医療が、プライマリ・ケアの典型です。
腰痛の有症期間
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発症からの期間が、4週間未満を「急性」、4週間以上3ヶ月未満を「亜急性」、3ヶ月以上を「慢性」とすることが一般的ではあるが、急性と亜急性を発症からどの期間で分けるかについての一定の見解は得られていない。2)
急性腰痛は発症後1ヶ月で腰痛の程度は発症時の痛みの程度の58%まで急速に改善し、発症後3ヶ月までは緩徐に改善していくとされ、3)
非特異的腰痛に関するシステマティックレビューでは、発症後3ヶ月に腰痛患者の33%が改善したが、1年後にも痛みを感じている患者は65%にも及ぶことが明らかになっている。4)
非特異的腰痛の予後不良因子に関するシステマティックレビューでは、恐怖回避思考であることが示唆されており、これは前述の通り非特異的腰痛の大部分は病理解剖学的障害が見つからないものであり、従来の生物医学モデルのみでは適切に対処できないことを示しており、多面的な視点を持ったアプローチが必要となる事になり、近年重要視されている要素の1つが心理社会的要因です。
通常、急性痛では組織損傷を広げないように局所の安静が必要であることを伝えるための警告信号が脳から届く意義があるが、慢性痛では組織損傷がないのにも関わらず、警告信号を誤報としている状態にある可能性が考えらています。
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