顔面神経麻痺と鍼灸(しんきゅう)治療
・ 顔面神経麻痺は年間6万人ほどが発症する高頻度な疾患です。
また、多様な原因疾患,経過に個人差が大きいこと,発症早期の薬物治療が必須,といった特徴が挙げられます。
末梢性顔面神経麻痺はBell麻痺,Hunt症候群,外傷性顔面神経麻痺(中耳炎や側頭骨骨折など)に分けられます。
評価としては柳原法,Electroneurography (ENoG) などがあります。
・ 日本顔面神経学会の顔面神経麻痺診療ガイドライン2023年版
顔面神経麻痺診療ガイドライン2023年版ではベネフィット(利益,有益性)とリスクの観点から、鍼治療は弱く推奨すると今までの推奨しないより大きく変更されました。これはエビデンスの賜物であり、信頼度にあたる大きな前進であるといえます。
[顔面神経減荷手術やステロイド鼓室内投与が世界で初めてガイドラインで推奨され、形成手術やリハビリテーション,鍼治療,ボツリヌス毒素も新たに推奨]
・ 鍼灸治療の役割は回復の促進、病的共同運動や拘縮、麻痺の後遺症予防と軽減が主となります。
LE CREE 総合鍼灸 高倉
鍼灸学士/鍼灸師 高倉 直樹