三女の名言 其の壱「食パンマンの顔にしてやるぞー!」【伊勢さんちの四姉妹】
2021年末に3歳になったばかりの三女は、3歳になったばかりとは思えないほどボキャブラリーの多さを誇る3歳児である。本日はそんな三女「お月」の名言的なネタを料理してみよう。
おしゃべり上手になった理由を考察する
そもそも、ヒトは何歳くらいから口達者になるものなのか?
長女と次女のときはどうだったのかと当時に思いを馳せてみるも、10年近くも過去のことを思い出すのはひと苦労なので、四女がどうなるかでしゃべりだす時期を再度チェックしていこうと思うのだが、確かに同年代のコたちの言動を見る限り、三女の口達者ぶりは群を抜いているような気がする。
おそらく、これは、おしゃべり好きなお姉ちゃんズに囲まれて育ってきていることも要因のひとつだろう。
なにせ、我が家、静かな時間というものがほぼ皆無の家庭であり、常に誰かがピーチクパーチクさえずっている。私が帰宅する時間が遅くない日などは、帰宅直後に四方八方から〝本日の出来事報告〟が飛んできて、聖徳太子ばりの情報処理能力を求められることもある。
とにかく、自己主張の激しい一家。
〝「僕が僕であるために」おばけ〟な一家なのだ。
つまり、そのなかで自分のアイデンティティを確立するためには、豊曰く「勝ち続けなければならない」わけで、「勝ち続ける」ために必要なことを熟考したとき、「言葉が使えないとどうにもならない」ことに気づかされるのだ。もちろん、赤子は「泣く」という技を生まれたときから持ち合わせているわけなのだが、その「泣く」をもってしても、自分の主張を押し通せないこともあるのが、この家庭の恐ろしいところなのである。
では、彼女はどうすれば、このなかで「勝ち続ける」ことができるのか?
残念ながら、豊はその答えを歌詞のなかでは教えてくれないわけなのだが、彼が若くして天才的な歌詞を綴ってきたように、三女が次に体得しなければならない技は、「しゃべる」なのである。
だからこそ、彼女のボキャブラリーの多さは必然であって、ヒトが生存していくうえで必要不可欠なものを年齢にはそぐわない速度で習得していったのだと考察することができる。
とはいえ、そんなボキャは、毎日のように増えてはいっても、「使い方」までマスターするには程遠いのが3歳児のかわいいところ。急ぎで習得はしたが、使いこなすまでには至らないというのは、冒険ファンタジーでは定番の設定で、まさにそれを地でいく状況が〝今の彼女〟なのである。
そして、無意識で言葉の使い方を間違えるということは、とんでもなく面白いボケにつながるわけなのだ。
ということで、本日の本題にいってみよう。
三女の名言「食パンマンの顔にしてやるぞ」
「このー、食パンマンの顔にしてやるぞー!」
一時期彼女がハマっていた、相手を愚弄するときの必殺ワードがコレだ。
え? 食パンマンって、一応、あの世界では〝イケメンキャラ〟じゃないの?
食パンマンの顔にしてもらえたら、あの世界では、なかなか愉快に毎日を過ごせるのではないの?
と、我々が尋ねてみても、彼女からは明確な答えは出てこない。それこそがまさに〝ボキャブラリーは多くても使いこなせていない〟ことにつながるわけなのだが、とはいえ、「食パンマンの顔にしてやる」って……。使いこなせていないというより、そんなパワーワードが降りてくる閃き脳に感動すら覚えるわ!
そう、とにかく、どういうわけなのか、彼女のなかでは、「食パンマンの顔=世界の終わり」なのである。
この罵倒台詞をよく使っていたのは3歳になる前のことなので、最近は「食パンマンの顔」にはされていないが、何を思って「食パンマン」を世界の最底辺にまで貶めたのか、その理由はもう少し大きくなってから改めて尋ねてみることにしたい。
ちなみに、「食パンマン」と同じく、頻繁に使っていた悪たれ口を最後に読者の皆さんにお届けして、本日のネタを終わらせようかと思う。
心して聞いてください。
「おまえは〝おうどん〟に負けたんだー!」
う、うどんに負けるって何か、めちゃくちゃ悔しいぞ!
( ;`・~・)ぐぬぬ
しかも、罵詈雑言の中に美化語を盛り込むその技よ!!
ということで、絶対に私たちが閃くことはない「パワーワード」が日々生まれているため、三女ネタを紹介するときは、それらをメインコンテンツとしていこうと考えている。
乞うご期待!