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SHINKUKAN Podcast#134 イイプルギスの夜 Part1

SHINKUKAN Podcast#134 はイイプルギスの夜をスペシャルゲストに迎えた前半のテキストバージョンになります。


おはようございます。音楽プロデューサーそして音楽グローバルマーケッターのWELCOMEMANです。
 この番組は世界で今、最も注目を浴びてるアーティストから世界のミュージックアワードに関連する楽曲を紹介しつつも、日本の素晴らしいアーティストや音楽もお届けしていきます。
 世界と日本の架け橋となる音楽情報発信基地になることを目的としております。
 ということでスペシャルゲストアーティストウィークがやってまいりました。
 3月は年度末で締めくくりというところもありまして、いろんなアーティストさんに出会い、そして根掘り葉掘り聞いていくという本当に僕自身も勉強になるし、モチベーションが上がるそんな楽しいポッドキャストになっております。
 今回まず一発目はイイプルギスの夜さんです。僕はプルちゃんとお呼びしています。
 初めて出会ったんですがプルちゃんに来ていただいて、本当に素晴らしい話をいっぱい聞かせていただきました。 
 これを聞いてからライブに行くとまた曲の深みとか、彼自身の本当の内面的な部分も見えて、より音楽に深みが出ると思いますんで最後まで、前半と後半を楽しみにチェックしていただければと思います。
 まずは前半でございます。楽曲紹介の後、トークセッションをお楽しみください。
 イイプルギスの夜で「Good night」

WELCOMEMAN:さあお送りしたのはイイプルギスの夜で「Good night」でした。今回のスペシャルゲスト・プルちゃんです。よろしくお願いします。ということで初めまして。

イイプルギスの夜:初めまして。

WELCOMEMAN:リハのときから本当にもうざっくばらんにお話いただいて、全部収録しておけばよかったぐらい面白い話をしていただいたんですけど。

イイプルギスの夜:もう喋り尽くしましたね。

WELCOMEMAN:いやいや今からですから。本当に初めましてなんですけど、初対面の感覚なく、僕いきなりプルちゃんと言ってますが。

イイプルギスの夜:はい。よろしくお願いします。

WELCOMEMAN:ありがとうございます。前半は今まで活動されてきた経緯とか、今のイイプルギスの夜とこれからの活動のお話を伺いつつ、後半はどういうマインドでやられたなどの自己啓発的な話であったり、ご自身のこういうところから学んだことや音楽に対しての考え方みたいなことを伺いたいなと思っております。

イイプルギスの夜:わかりました。

WELCOMEMAN:早速なんですけれどもリハのときからいろいろ伺ってて本当に気になるキーワードがいっぱいあるんですがまずは音楽をするきっかけのお話を伺ってもいいでしょうか?

イイプルギスの夜:僕はまず音楽との出会いが皆さんもそうだと思うんすけど、学校の授業なんですよね。
 小学校一年生から皆様、カスタネットとか、いろんな楽器に触れる機会があったりして、合唱したりとかあると思うんですけど、僕はリコーダーがその中でも特に胸に響いたんすよ。音色が。

WELCOMEMAN:リコーダーなんですね。

イイプルギスの夜:息のちょっとした強さで微妙な音程が変わるのがすごい好きでピアノってもう押したらその音しか出ないからその揺れてる感じがすごい好きだったんですよ。

WELCOMEMAN:それはもうその当時で何となくその感覚はあったんですか?

イイプルギスの夜:気持ち良かった。特にクラスの女子が2、3人で「コンドルは飛んでいく」っていう曲をハモってたんですよ。
 それが一番胸に刺さりましたね。それで僕もそれをやりたい、まぜてっていうところから音楽の始まりになるんですけど、一番最初のきっかけはそれですね。

WELCOMEMAN:へえ、初めて聞きました。小学校のときっていろんなことを学ぶじゃないですか。
 スポーツしたりとか、それこそ仲間とのことがいろいろあったりとかっていう中で自分自身で振り返るとどういう少年時代だったんですか?

イイプルギスの夜:僕は結構、ひとりぼっちだったかなっていうのを今思うと、感じるんですけど、僕は性別も中身も男性なんですが、おそらく多分女子っぽいんですね。
 小さい時からぬいぐるみが好きで今でも変わらず好きで、家にあるぬいぐるみ全部に名前がついてて、1人で居酒屋に行ってはフクロウのぬいぐるみと一緒にお酒を飲んだりとか、外に出るときも行ってきますって言ったりするぐらいぬいぐるみが好きなので、男の子の友達と話が合わなかったんですよね。
 喘息を持っていたんで小さいときから体が弱くて、外でも遊べないし、1人ぼっちってイメージでしたね。ずっと小学校時代はいじめられてたんで、振り返るとなんか寂しいっていう思い出が強いかな。

WELCOMEMAN:なるほど。自分と周りは全然違うなっていうことは、そのときから感じられてたんですね。

イイプルギスの夜:感じてましたね。

WELCOMEMAN:それから小、中学校に入って高校に行ったりとか進学していくにあたって、本格的に音楽をやろうと思ったタイミングとかってあるんですか?

イイプルギスの夜:それが結局、そういうままごとみたいなことをして僕は家でも遊んでいたので、多分お父さんが心配したんだと思うんですよ。
 男の子だし、そんなことばっかりしていたら何か将来大丈夫かなと思ったのか、今でいうユーキャンのような葉書であなたの趣味を見つけませんかみたいな通信講座でお父さんが昔、ビートルズが好きでギターをやりたかったみたいな話をその後聞いたと思うんですけど、それがあったのかギターかベースを始めてみたらどうだっていうことでその資料請求したんですけど、その資料が届いて見たら、ギターの写真とか、ベースの写真がいっぱいあるわけですよ。

それがすごくかっこよくてお父さんにやってみたいって言ったんですがやっぱり高いんで、アンプとかシールドとかいろいろ付いてるけど高いじゃないですか。
すぐやめるかもしれないしってことで父親はギターをまず習ってみようってことでスクールに通わせてくれたんですよね。
 それまで褒められるっていうことがあまりなかったんですが、ギターはすごい上手だよってその先生に言われて、それから楽しくなっちゃって、ギターに没頭するようになったんですけど、その中で結局ずっといじめられてたんで、モヤモヤ感が溜まってるんで家に帰ったらままごともするけど、ぬいぐるみを並べて僕のギターを聞いてもらうみたいな。

WELCOMEMAN:もうそこにファンがいてるんですね。

イイプルギスの夜:そんなような感じで遊んでたんですね。その頃は音楽も大好きだったんでミュージックステーションっていう番組でXっていうバンドが出演してたんですね。
 すごい奇抜な格好ですごく綺麗な歌を歌う。それにすごい衝撃を受けたんですよ。あの衝撃を言葉に表したいんですけど。

WELCOMEMAN:わかります。衝撃でした。確かに僕もテレビを見てたので。

イイプルギスの夜:衝撃ですよね。違和感と美しさみたいなものが融合してて、それで終わってたら多分すごい綺麗な人生になったかもしんないですけど、そのときに2曲歌われたんですよね。2曲目が「X」っていうすごい激しい曲でXジャンプとかするのでそれでリーダーのYOSHIKIさんがドラムセットを壊してんですよ。テレビの中で。HIDEさんもギターをぶっ壊して、僕それ見たときになんか胸がドキドキしてきちゃって、なんかいじめられてるモヤモヤを爆発させたくなったんです。
 それからどうやってそれを発散していいか分からないんでもう常にどっかに走っていくみたいな。
 その頃から本当に喘息もなんか良くなってきたんですよ。

WELCOMEMAN:体調面も変わってるんですね。

イイプルギスの夜:変わってきましたよ。心が変わっていったというか実家が美容院だったのですぐモヒカンにしました。髪を倒したら隠せるじゃないですか。モヒカンにしてもらって真っ赤に髪の毛を染めて。

WELCOMEMAN:ご両親はモヒカンにすることをいいよって言ったんですか?

イイプルギスの夜:お父さんは最初は駄目って言ってたんですけど、お母さんが協力的だったんですよ。
それから周りの目も変わってきたんですよね。いじめてきた子たちもいじめなくなってくるというか、何か見た目が変わると周りもこうやって変わるんだみたいなことをわかりつつ、僕はそのときに本当に子供で馬鹿だったんで、Xのメンバーになりたいと思うんですよ。
 ギターが上手くなったらXのメンバーになれると思っててギターの練習をしてたんですけどそっからですね。それが始まりです。

WELCOMEMAN:なるほど。でも先天的にもそうですけど、そういうアートな感覚を持っていてて、これが小学校の調和とか、周りに合わせなさいとかっていうところにずっとずれを持ってらっしゃったんでしょうね。
 それでXがテレビ出てきたときに調和してる番組と逆のことをアートとしてってやったのがリンクしたんでしょうね。

イイプルギスの夜:そんな感じがしますね。

WELCOMEMAN:僕も話を伺いながらそこでリンクしたんだ。そこのずれを体感されてた幼少期とそれをテレビで見たときのギャップがはまったんでしょうね。

イイプルギスの夜:そうですね。それでいいんだっていうことだったんです。

WELCOMEMAN:だってそこにあるお茶の間のそれが正解ですもんね。それからはひたすらギタリストとして練習をされた?

イイプルギスの夜:そうです。

WELCOMEMAN:なるほど。今のシンガーソングライター、ボーカリストっていう面はまだそこでは出てなかった?

イイプルギスの夜:出てないですね。歌が下手くそだったんですよ。

WELCOMEMAN:そうなんですか。

イイプルギスの夜:本当に下手くそだったんで。

WELCOMEMAN:その当時はまだ自分が歌を歌うっていう感覚はなかったんですね。

イイプルギスの夜:なかったですね。

WELCOMEMAN:そこから進学を経て、どういうふうな活動になっていったんですか?

イイプルギスの夜:初めてバンドを組んだんですよ。中学3年生のときでバンドを組んでまだ英単語を授業で覚えたてじゃないですか。
 たまたま学校の裏に何とかレコードっていう看板を掲げてるところがあったんです。
 そこに行って、ライブとかしたいんですけどここってそういうところですかみたいなのがきっかけで初ライブをその1年後の高校1年生のときに地元でしたのがバンドの始まりですね。


WELCOMEMAN:そこがライブハウスだとかまだわからない状態でレコードって書いていたから...

イイプルギスの夜:書いてあったんですよ。

WELCOMEMAN:ライブできるんやと思って聞きに行ったみたいな。それはすごいアクションですね。

イイプルギスの夜:それが最初はなんかもうエネルギーがあってどこにそれをぶつけていいのかわかんなかったんでしょうね。

WELCOMEMAN:初ライブははどうやったんですか?

イイプルギスの夜:初ライブはよかったです。

WELCOMEMAN:苦い思い出じゃなかったんですね。

イイプルギスの夜:はい。

WELCOMEMAN:いい思い出だったんですね。

イイプルギスの夜:いい思いでしたね。

WELCOMEMAN:それはギタリストとして?

イイプルギスの夜:そこからもずっとギタリストです。社会人になる前までギタリストとしてこのままやっていこうと。その頃にはもうXのメンバーになれないってことはわかってたんで。

WELCOMEMAN:だんだん大人になってお茶の間の向こうのテレビの人だっていうことが時間を経てわかってくると。

イイプルギスの夜:いつか会いたいみたいのがあったんですけどね。でその社会人になるときにやっぱりメンバーが辞めていくじゃないですか。
 大学進学であったり、結婚するとか、僕は今でもこうやって音楽をやってますけど、一般の考え方、大多数の方っていうのはもういつまでやってんだっていう人たちも多くて、みんなやっぱりある程度で辞めていってしまうんですよ。
 そのときにまた僕は1人になっちゃったんですよね。それで荒れて不良みたいになる年でもないし、1人でどうやってやっていこうと思ったときに歌ってみようと思ったんですよ。
 それで歌ってみようと思ってレコーディングしたら、すごい下手で聴けないなこれと思って、これじゃ駄目だと思いましたね。

WELCOMEMAN:バンドが解散がきっかけでシンガーソングライターとしての道を歩み始めるっていうことですか?

イイプルギスの夜:そうです。

WELCOMEMAN:でも今のお話の中でもまた1人になったっていうキーワードはすごく僕の中で印象強いです。
 おままごとされてたりとかちょっと周りと違うアートな感覚を持ってるのが周りにはなかなか受け容れられなかったっていうそのときのトラウマみたいなものをフラッシュバックさせてしまったみたいなことなんですかね?

イイプルギスの夜:そういうのが半分ぐらいありますよね。

WELCOMEMAN:やっぱり寂しかったっていうのは強いですか?一緒にバンドで成功したかったっていう。

イイプルギスの夜:僕はやっぱりずっと1人だったんで誰かに認めてもらいたいっていう思いがすごい強いんだと思うんですよ。
 誰かが周りにやっぱり居てほしいし、好かれていたいっていうのが強いのかわかんないすけど、そういうふうに自分で思ってるんすけど、やっぱり1人になったときは寂しかったですよね。

WELCOMEMAN:なるほど。

イイプルギスの夜:ただその頃にはもう1人は楽だなっていうのも同時に感じてましたね。

WELCOMEMAN:その人間関係のことだったりとか、自分の気持ちが伝わらなかったりとか、相手の気持ちがなかなかわからなかったりっていうのをバンドの中でいろいろ経験して、そのいろんな考えの中でシンガーソングライターで行くぞとなったら、歌が下手だった?

イイプルギスの夜:そうなんですよ。めっちゃ致命的でしたよ。本当に。

WELCOMEMAN:それはもうショックだったんですね。

イイプルギスの夜:ショックでしたね。僕はこんなに歌が下手だったんだって初めて自分でレコーディングをして思ったんですよ。

WELCOMEMAN:活動をされていく中で社会人としてやりながら、音楽活動ではシンガーソングライターとしてずっと続けられてきたんですか?

イイプルギスの夜:そうです。

WELCOMEMAN:なるほど。どういったお仕事をされてきたとかを伺ってもいいですか?

イイプルギスの夜:はい。僕もいろんな仕事してきて、なんかもう好奇心旺盛で変わってるんですよ。多分子供なんです。今でも。一番最初は新聞配達で次が焼肉屋のアルバイトでちょっと大人になってきたら整体師の仕事をしていました。

WELCOMEMAN:整体師ですか。全然違うとこ行きましたね。

イイプルギスの夜:それもまた後の話に繋がってくるかもしれないんですけど体を扱うアートだと思ってるんですね。
 それでお酒も好きなので、居酒屋、飲食店、あとはもうデザインです。バンドの頃にポスターを作ったりしてたので企業ロゴとか名刺を作るようなお仕事をしたりとか、あとはエステ店をやりましたね。

WELCOMEMAN:エステ店?

イイプルギスの夜:はい。

WELCOMEMAN:エステじゃなくてエステ店を経営されているんですか?

イイプルギスの夜:経営してました。機械を買ってやるだけじゃないですか。なのですごいなんか当時は儲かるよっていう。今だと脱毛とかそんな感じですよね。

イイプルギスの夜:いろんなことしましたね。ドライバーとかもやりましたし。

WELCOMEMAN:運転手ですね。

イイプルギスの夜:はい。他にも何をしたか言えないようなことをいろいろしてきたかも知れないです笑

WELCOMEMAN:それは聞けないな。

イイプルギスの夜:楽しいことをいっぱいしてきましたね。いろんなことを経験させてもらいましたね。

WELCOMEMAN:なるほど。これも後からお話を伺うアートが好きだったりとかお酒が好きだったりとか、このアーティスト名になったきっかけだったりとかいろんなところが出てくるとは思うんですけど、ポイントとして。
 ただそのいろんな社会人の経験の中からお酒が大好きみたいなところでその店舗を経営されたりとかこれはどういうふうな流れでそうなっていくんですか?

イイプルギスの夜:話せないことを話せるようになるので当時からお酒がすごい好きだったんですよ。心が大きくなるっていうか。

WELCOMEMAN:なるほど。そうか本音が出るっていうことですね。

イイプルギスの夜:友達とも言い合えるし、喧嘩もできるし、すごい好きだったんですね。でも毎日飲み歩いてるとやっぱりお金がすごくかかるじゃないですか。
 当時、友達がプルちゃん居酒屋を売ってるんだけど、買わない?っていう話でてきて。

WELCOMEMAN:居酒屋が売っている?

イイプルギスの夜:居酒屋を売りに出してる人がいると。

WELCOMEMAN:なるほど。

イイプルギスの夜:経費で飲めるよっていう、要はタダっていうかなんていうか、確定申告しても経費になりますよね。

WELCOMEMAN:仕事するってことは酒を飲むってことですもんね。

イイプルギスの夜:当時はまだやっぱり僕もまだそんなに頭が良いわけではなかったのでそれを普通に買っちゃったんですよ。
 それで仕込みとかもしてそこで料理も覚えていくんですけど、鍵を開けてお店に入ったらまずサーバーからビール出して飲んでみたいな。

WELCOMEMAN:まだオープンしてないのに!?

イイプルギスの夜:してないです。始まるときにはベロベロです。そんなことを三、四年続けてました。

WELCOMEMAN:大阪でもそんなところはないですよ。

イイプルギスの夜:そうなんですか。

WELCOMEMAN:ないです。ないです。

イイプルギスの夜:僕、絶対みんなやってると思うんですけどね。

WELCOMEMAN:いやありますよ。新世界の通天閣あたりに行けば、もう朝から飲んでる人もいますけど、朝からはすごい。
 それもお店入った瞬間からまずサーバーをひねるみたいなそういう毎日やったんですね。

イイプルギスの夜:毎日でしたね。

WELCOMEMAN:いろんなお仕事をされたのを経て、そこが今のアーティスト活動に至る前のお仕事がそれだったんですか?

イイプルギスの夜:そうです。それが最後でしたね。

WELCOMEMAN:ということは飲食店の経営というか、もうお店をやられてたんですね。

イイプルギスの夜:はい。その流れだと僕みたいに酔っぱらった店員ばっかりだったんですよ。従業員にも飲ませたんで。
それでお客さんともすぐ仲良くなって、ビールを出したら自分ももうすぐ乾杯しに行くんですよ。酔ってるんで。
そこでいろんなお客さんとたくさん知り合って、その中で1人のお客さんが僕がやってたお店がすごく広いお店だったのでそこで何かパーティーみたいなことをしたいから場所って借りれるの?って聞かれて、全然いいですよって言ってお客さんに場所を貸したんですね。
 勝手がわからないから僕もその場にいてお酒を作ったりしてて、そのパーティーでいろんな出し物とかするじゃないすか。その方の企画で。そこで出会ったのが今のプロデューサーです。
 それで酔っぱらって一曲歌えって言われて、歌ったのがきっかけでしたね。それが全ての始まりです。

WELCOMEMAN:なるほど。バンドを解散したときに自分はむっちゃ歌が下手やって思いながらシンガーソングライターとしてライブとかやられたんですか。

イイプルギスの夜:まずはボーカルの学校に通いました。本当に下手くそだったので。

WELCOMEMAN:そこからいろんなお仕事をしながらもシンガーソングライターとして活動されていて、今のプロデューサーの方に出会う前、そのタイミングでもう1回音楽でやっていくぞみたいなマインドになっていったってことですか?

イイプルギスの夜:そうですね。その前から自分は本当に馬鹿だと思うんで、何とかなると思ってたんですよ。
 ただ居酒屋で酔って歌っていたらいつか何とかなるんじゃないかみたいな。

WELCOMEMAN:すごいポジティブ!

イイプルギスの夜:そんなふうに本当に思ってて、確か僕はプロデューサーに会ったそのときにも僕は売れますよみたいなことを確か言ってるんですよね。
 今はそんなことないですけど。いろんなことがわかったんで。
 でも当時は無知で真剣にやっていこうみたいに思って居酒屋を経営してました。

WELCOMEMAN:そうか。だからいろんな経験を経て、社会に慣れながら音楽を趣味でっていうことではなく、居酒屋を経営してたら俺はいつか絶対ヒーローになれる、スターになれると思ってたってことですね。

イイプルギスの夜:はい。シンガーソングライターでやれると思いました。お酒を飲んでるだけなのに。だから今、思うとめっちゃ馬鹿じゃんって思うんですよね。

WELCOMEMAN:すごいマインド。素晴らしいと思います。

イイプルギスの夜:めっちゃいいと思います。こうなってよかったって思ってます。何とかなってないですけど、ちょっとずつ進んでるなっていう嬉しい感じ。

WELCOMEMAN:でもそういうのが力を与えてますよね。

イイプルギスの夜:笑っちゃいますね。昔の自分を思い出すと。

WELCOMEMAN:いや素晴らしいですよ。

イイプルギスの夜:ありがとうございます。

WELCOMEMAN:いろんな悩みを持ってる人からすると、すごいポジティブでプルちゃんすげえって。シンプルイズベストだみたいな。

イイプルギスの夜:幸せでしたね。なんだかんだずっと。

WELCOMEMAN:なるほど。それでそのイイプルギスの夜というアーティスト名になったのはどうしてですか?

イイプルギスの夜:プロデューサーと出会った当時にやっていたツイッターの名前がイイプルギスの夜として僕はツイッターをやってたんで、この名前で行こうとなりました。

WELCOMEMAN:シンガーソングライターとしてバンドの解散後はやってたんだけど、そのときはイイプルギスの夜としてやってるんではなくて、また違うアーティスト名でやられてて、このイイプルギスの夜になって、実際に活動するぞってなったタイミングっていつなんですか。

イイプルギスの夜:2017年の9月27日です。

WELCOMEMAN:なるほど。日にちまでバッチリ覚えているんですね。
 何かそれは名前が決まったっていうことなのかライブしたとかどういう記念日なんですか?

イイプルギスの夜:ライブが決まったときですね。ライブやろうよって言ってもらえて、なんか僕の歌が認めてもらえた瞬間みたいな感じで覚えてます。その日のことを。

WELCOMEMAN:そうか。今まで居酒屋のオーナーをやられてたときはあくまでお店の中で歌を歌う。
 要はその音楽がサービス的なところになってたんだけど、プロデューサーのおかげで音楽っていうのが軸で真ん中にあるっていうことになったってことですね。

イイプルギスの夜:そうですね。

WELCOMEMAN:そうか。それでも大きい転機ですね。

イイプルギスの夜:めちゃくちゃ大きかったです。何か衝撃的な日でしたね。

WELCOMEMAN:お客様の前でライブしたっていうことよりもそのマインドが飲食店の隣の音楽でやってたものではなくなり、音楽が自分のメインストリームになったっていうことがすごい大事だったってことですね。

イイプルギスの夜:もう世界が変わりましたね。

WELCOMEMAN:なるほど。そこからそのお店はどうなっていくんですか。今のプルちゃんにどういうふうなって行くんですか?

イイプルギスの夜:そこからは音楽の方に頭が切り替わってしまったので、このまま酒ばっか飲んでちゃ駄目だって言うのがどんどん強くなってくわけです。でも今までのお客さんたちはベロベロなお前がいいって言われて...

WELCOMEMAN:ベロベロな俺とシラフの俺との戦い始めるわけですね。

イイプルギスの夜:それでつまんねえなって言って離れていく人たちもいたんですよね。それでまた寂しくなるじゃないですか。
すごい大変で。でもだんだんやっぱり長い目で見たら、僕その後3年ぐらい飲み続けたら倒れちゃったんですよ。肝臓を壊して。

WELCOMEMAN:プルちゃんの名前になったときの後ですか?

イイプルギスの夜:なってからですね。なのでもう本格的やめないといけないっていうので自然とそのマインドは音楽に切り替わっていった感じですけど、当初は苦労しましたね。やっぱりお酒飲みながらライブしてましたし。

WELCOMEMAN:いやでも過去のお話をさかのぼったら、X見て走り出したら喘息治ったときと症状が一緒ですよね。

イイプルギスの夜:そうかもしんないですね。

WELCOMEMAN:音楽マインドに完全に切り替わったから体を壊して、もう飲むなよって体が言ってて、メンタリティとマインドと体が全部一体化してますね。

イイプルギスの夜:そうですね。

WELCOMEMAN:2回目の出来事じゃないすか。

イイプルギスの夜:WELCOMEMANさんすごいっすよね。そういう僕が気づかないところに気づいてくれて。僕は同じことを繰り返してるんだ。

WELCOMEMAN:だからそういう意味ではなんか僕は馬鹿なんですよねとかって今おっしゃってましたけど、それってすごい体が素直に反応してるし、変われよっていうタイミングが来てるんじゃないですか。

イイプルギスの夜:本能的に何かそういう才能があるんですかね。何か自分が面白くなりました。

WELCOMEMAN:ベロベロのプルちゃんとシラフのプルちゃんが戦ってたわけですね。
 それでやっぱりでもつらいっておっしゃってたってことやっぱ転換期が来てたんですね。今まで飲食店上げたときにいた仲間たちというかお客さんの人たちとかも離れていってまた1人になるんじゃないかっていう。

イイプルギスの夜:寂しかったですね。

WELCOMEMAN:それはそうですよね。でもそれを踏ん切りつけるぐらいの転機が来て、今に至ってるんですよね。

イイプルギスの夜:そうです。

WELCOMEMAN:なるほど。今、飲食店はどうされてるんですか。

イイプルギスの夜:今は後輩がやってます。

WELCOMEMAN:もう引き渡したというか。

イイプルギスの夜:今はさらにその知り合いの別の後輩が今やってます。

WELCOMEMAN:後輩はオープンからもうベロベロでやってるんですか?

イイプルギスの夜:どうなんだろう。真面目にやってるんじゃないですかね。
 綺麗なお店なってましたよ。

WELCOMEMAN:今はどうされてるんですか。飲食店を辞められて、音楽1本でみたいなことなんですか?

イイプルギスの夜:このポッドキャストで間々田優さんと中村ピアノさんが出演した3回を聞かせていただいたんですがそこにも出てきた秘密基地という生配信をする場所がありまして、それで食べているような感じですね。

WELCOMEMAN:もう本当音楽1本で?

イイプルギスの夜:そうですね。まだこれからって感じですけどね。

WELCOMEMAN:人生としては幼少期からバンドまでを一として、はベロベロなプルちゃんが二として、音楽家としてのプルちゃんが今三つ目として出てきてるわけですね。

イイプルギスの夜:はい。そうですね。大きく分けるとそうなりますね。

WELCOMEMAN:細かくするとね小学校のときとか細かくセグメントあるかもしれないですけど、その大きく切り替わって今の心境はどうなんですか?音楽に対して、例えば2023年こんなことしたいとか。

イイプルギスの夜:去年に初ワンマンライブっていうのをしたんですね。目黒鹿鳴館で。
 アコギのライブをしたんですけども、その後にそれはクラウドファンディングでそれを成功させたいっていうのを2021年にやってそれで何とか皆様のおかげで成功することができて、そのときのファンドが170%ですごくいただけたんですよ。
 そのファンドの100%以上の残った分でプルフェスというものを年末に開催させていただいたので2022年はその恩返しをしたいなっていう思いがやっぱりすごく強いですね。
 具体的に何かしたいっていうのはまだ頭の中に、何となくしかなくて、今は秘密基地の配信だったり、4月にもライブが決まってるんですけども、そういったものの準備を今しているような段階なので、何か具体的に恩返しできたらいいなとは思ってます。

WELCOMEMAN:音楽するきっかけのマインドに入って、試行錯誤しながら環境を変えて作品を出して、やっとワンマンライブで大成功して、クラウドファンディングで支援していただいたっていうロードマップで次は逆に応援してくれた人に音楽で恩返ししていくっていうターン?

イイプルギスの夜:そうですね。

WELCOMEMAN:なるほどね。今年はまたそういう意味では新しいアクションを期待してもいいってことですよね。

イイプルギスの夜:はい。

WELCOMEMAN:その辺はSNSをチェックしたら、日頃のライブ情報とか、秘密基地の配信情報とか、ツイキャスでよくやられてますもんね。

イイプルギスの夜:そうです。

WELCOMEMAN:ぜひSNSもチェックしていただければと思います。さあ後半戦はどんな話になるんでしょうか。
 楽しみですねということで、皆さんぜひ次回もチェックしていただければと思うんですが、前半の最後に改めてプルちゃんの方からおすすめの楽曲を紹介していただいてもよろしいでしょうか?

イイプルギスの夜:はい。この曲はこの星に生まれてきてよかったなという歌になっております。聴いてください。「まほろば」

さあ、お送りしたのはイイプルギスの夜で「まほろば」でございました。
 後半はもっと人生観も踏まえて、転換期になるときの話とか、自分の体とかマインドとか発信するアートな文脈のが一つの道筋が見えたみたいなそんな深い後半戦なってますのでぜひチェックしていただければと思います。
 ということで最後にSHINKUKANから少しだけお知らせさせてください。この番組タイトルでもありますSHINKUKANとは日本の音楽コンテンツを世界へをモットーに掲げたサブスク型の音楽ストリーミングプラットフォームであり、ライブアーカイブやオリジナルコンテンツもう見放題、聞き放題でございます。
 また、Spotify含めた全世界への音楽配信登録、ライブストリーミング配信チケット券売までアーティストやクリエイター向けの様々なサポートも用意しております。ぜひ概要欄よりオフィシャルサイトをチェックしてください。


この続きはSHINKUKAN PODCAST#137になります。後半のテキストバージョンも近日公開予定です。お楽しみに。

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