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ポストコロナに向けたパラダイムシフト

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新型コロナウイルス感染拡大の時代、僕たちはどう生きるのか、新見先生がさまざまな視点で切っていきます。漢方はもちろん、医療に関すること、経済に関すること、社会に関すること、医師とし…
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2020年9月の記事一覧

真によきものを見極める  新見正則

真によきものを見極める  新見正則

貧乏な子ども時代、僕が「とうちゃんとかあちゃんに、なにかあったらどうすればいいの?」と母に尋ねると、決まって「寺に行けばいい」と言われました。その寺の候補のひとつが、福岡県の久留米近郊にあったお寺でした。

尊敬する師からいただいた言葉母はそこの住職や、住職の奥様と昔からご縁があったようです。そのお寺には国武自然という無宗派のお坊さんもときどき来られ、僕も久留米にあった国武自然先生のご自宅を母と訪

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オンライン診療の先の世界  新見正則

オンライン診療の先の世界  新見正則

超ベンリなオンライン診療コロナショックでオンライン診療が初診から解禁になりました。「0410対応」と記載した処方箋を医療機関が薬局に送ると、薬局が患者さんに「郵送か、薬局での手渡し」を電話で確認し、郵送希望であれば、その電話で服薬指導を行って、ご自宅に代引きでお薬が届くという流れです。本当に便利ですね。患者さんは医師にも薬剤師にも会わずに、電話やオンラインのみでカンタンに保険適用医薬品を手に入れる

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このままじゃダメな気がするとき  新見正則

このままじゃダメな気がするとき  新見正則

僕も開業してみたよコロナショックまっただ中の9月2日、僕は東京のどまんなか、飯田橋の富士見教会広場(千代田区富士見2丁目)に面しているビルの5階と6階で新見正則医院を立ち上げました。

突然ですが、院長になったよ! 複数の仕事を持ちなさいと日頃唱えている僕ですが、自分自身でも複数の仕事を持った方がいいと思って、また一つ新しい仕事を加えることにしました。大学の仕事は非常勤として継続します。大学病院の

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一生に一度のセレンディピティをつかもう  新見正則

一生に一度のセレンディピティをつかもう  新見正則

今年も日本人のチームがイグノーベル賞!9月17日(日本時間では18日)に2020年のイグノーベル賞の発表があり、日本人を含むチームが音響学賞を受賞したそうです

僕のチームの受賞のはなし!僕のチームがイグノーベル医学賞を受賞したのは2013年でした。もう7年前です。2013年の春、突然に英語のメールが届きました。

Dear Professor Niimi --
Congratulations t

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あなたを信じている  新見正則

あなたを信じている  新見正則

スマホネイティブの時代がやってくる!Googleが創業して22年、iPhoneが上市されて13年、スマートフォンを多くの人が持つ時代になりました。あっという間に世界中の人と、地球の裏側の人とでも、簡単にネットでつながれる世界になりました。フェイスブックの登録者は中国の人口を超えました。ある意味、世界一大きな国はフェイスブック国ともいえますね。

特に若い世代はほとんどの人がスマートフォンに抵抗があ

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僕たちは「おたがいさま」で生きている  新見正則

僕たちは「おたがいさま」で生きている  新見正則

大切なひとの葬儀今朝の僕はちょっと目が腫れてしまいました。昨晩の24時(イギリス時間の16時)、英国で行われた葬儀にオンラインで参列しました。1993年から5年間、僕がオックスフォード大学大学院博士課程に留学した当時、たいへんにお世話になった方が9月2日に亡くなり、その葬儀が行われたのです。

僕は22年前のことを鮮やかに覚えています故人はイギリス人で奥様は日本人、そして2人の男の子がいました。子

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自分の振る舞いこそが、未来を変える  新見正則

自分の振る舞いこそが、未来を変える  新見正則

凛とした母のつよさ。子どもの頃は貧乏でしたね。でも楽しかったですよ。それは母がしっかりしていたからだと思います。僕は相当なマザコンです。母が見守ってくれたのでここまで成長できたと思っています。父の仕事は特許料の収入や契約で生計を立てていました。ですから、収入に偏りがあり、お金が入らないときは相当苦しかったようです。母は隣近所にお米を借りに行くこともありました。そして、お米屋さんが月末の集金に来ると

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本当にやりたいことをやろう、いま!  新見正則

本当にやりたいことをやろう、いま!  新見正則

不妊治療に自粛なんてムリですって僕は同級生の不妊症のクリニックでお手伝いもしています。僕はとってもこのお仕事、気に入っています。

コロナショックで日本生殖医療学会より不妊治療の自粛勧告が出たのは4月1日でした。その後、患者さんは減りました。耳鼻咽喉科や小児科で外来患者数が激減したそうですが、不妊クリニックは3〜4割減程度でした。たとえ不妊治療の自粛勧告が出たとしても、35歳以上、特に40歳以上で

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