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トレンド市場に参入する発想の新規事業は失敗しやすい説

シンチャオ!企業内で新規事業を考え社内提案していると、「儲かるのはこの市場テーマや事業なのではないか」という論点に対する自分なりの解答を深く持っておかないと、他の事業案を優先されたり、他の取り組みを優先される傾向にあります。

ただ、よく陥りがちな「儲かっているから参入する」「●●の領域が儲かるらしい」という発想の切り口で新規事業を推進すると、失敗する可能性が高くなり、成功する可能性が下がるのではないかと思います。

あの超大手企業であるユニクロでさえも、農家の野菜の直売モデルが流行した際に、生産〜流通まで行うユニクロ版農業として参入しましたが、大きな失敗をしています。

資本のある企業が資本勝負を行っても、儲ける事が難しいのがトレンド市場であり、資本参入で儲ける事ができないのは、再現性のある施策が通用しないやり方と、捉える事もできます。

今回の記事では、「トレンド市場に参入する」発想の切り口で行う新規事業ではなく、長期で変化する市場に着目するやり方が、失敗する可能性が下がるのでは、という内容を書いていきます。

トレンド市場とは

「トレンド」という言葉を安直に捉えてはNGで、慎重にトレンドに対して考える必要があります。よくある理解としては、「〇〇が流行っている」「〇〇が人気らしい」と、大多数の人に受け入れられているような状態を第一早期されるケースが多いです。

私は、この理解に大きな間違いがあり、この捉え方で始める新規事業は必ず失敗すると考えます。

大多数へ認知されている状態は、一過性の認知を過ぎ、持続的な認知が実現される状態の始まりにすぎません。

私が思うに「大衆に認知される以前の状況において、特定の人々から時間とお金を多く使われている状態が生まれ、その状態が将来的な持続可能性が高い状態」をトレンドとして扱うべきだと考えます。

多くの人は気づいておらず、少数が気づいている。そして将来的に多くの人が気づくことになる事こそが、「トレンド」であり、ビジネスでいう「トレンド市場」になるのではないかと思います。

事業機会の変化を早く見つける事が重要

しかし、このトレンドに気づくには、世の中(経済、法律、文化等)の変化に一早く気づき、一早く先手を打てるかが重要です。

この変化こそが事業機会の変化であり、新規事業のアイデアに繋がるのではないでしょうか。

しかし、「今流行している」ケースは一足先に先駆者が開拓しているので、参入するのは時すでに遅しの状態です。また、参入者も多いため、最終的な資本競争になる前に、熾烈な消耗戦を行い、最終的には勝ち残っても、世の中の変化に合わせて、次のトレンドを見つけなければいけません。

長期で変化/変革するトレンドに合わせるべき

短期トレンドで参入するのではなく、長期トレンドに合わせた事業機会を探るのがベストです。しかし、長期に渡って市場で生き残っていくには、ある事を決める必要があります。それは、「どこの市場で長期的に戦っていくのか」という市場の軸です。

これは、最近の資金調達している企業や成長事業をみても分かりますが、特定の市場に絞って様々な事業を展開している企業は、市場の変化に一早く向きえるので、非常に強力な前提条件を生み出すことができます。

一方で、市場を選定していないと、市場と向き合うにも、市場理解が乏しくなり、幅広く世の中の変化に対応する必要があるので、必然的に世の中の変化に対する事業となります。事業の対象が特定市場から世の中となり、事業の不確実性は上がり、失敗する可能性が極めて高くなるのではないでしょうか。

長期トレンドを発見するには

儲け欲ではなく、「誰の、何を解決するのか」という課題軸を持って取り組むことが重要なのではないでしょうか。

当然、事業運営には儲けが必ず必要で、キャッシュフローを健全な状態にしなければ、黒字倒産したり、事業存続が難しくなります。

しかし、長期トレンドになりうるだろうことは、大衆への理解が乏しい状況で、大衆の理解を待つ事も必要です。

分かりやすい例を説明すると、前澤さんによって大衆者の「宇宙」への物理的・心理的・脳的な距離感が縮まりましたが、ホリエモンは、数年前から民間ロケット開発事業に取り組んでいます。本人も自身のYuutubeチャンネルで公言していますが、今後需要が大きくなるし開発が必要だけど、誰もやらないからやっていると公言しています。

私たちが食べている食品を支えている素材メーカーの不二製油は、1956年から、未来の食品難という課題解決を目指した大豆ミートを開発販売しています。黒字転換したのはつい最近です。赤字でも継続できた理由は”情熱”と、カンブリア宮殿で発言しています。

最後に

トレンドに参入すれば、短期の果実は得られますが長期で捉えると継続的に事業拡大できる可能性が下がるのではないでしょうか。

スモールビジネスを行っていると、キャッシュフローの事業資金をどのように継続的に維持するかは一生の課題でもありますが、時間をかけて、他社からの参入が難しいような障壁を構築し、キャッシュエンジンとなるような事業を目指した、新規事業開発及び事業経営が理想であり最も難しいと感じる日々です。

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