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超高層の外へ出よ──きっかけの建築 #4

藤村龍至(RFA)

1993年7月、夏休みの迫ったある日、高校生だった私は地元の駅の近くの書店で『新建築』を初めて購入した。一般誌の記事を読んで興味をもっていた原広司さんの「梅田スカイビル」(『新建築』9307)が表紙になっていたからだ。厳格な雰囲気の建築写真や図面はもとより、建築家独特の言葉遣いや独自の視点を解説するキャプションなど、建築専門誌の雰囲気(当時は今よりずっとストイックな誌面であった)が気に入り、夢中になって原さんのテキストを読んだ。
その後、原さんの個展が開催されていると知り、「GAギャラリー」にも初めて足を踏み入れた。展示されていた模型やドローイングを見て、設計当初、2棟のオフィス棟を連結した超高層ビルは、ホテル棟も含めた3棟を連結する構想であったこと、空中庭園はもっと薄い床としてスケッチされていたことなどを知った。「梅田スカイビル」は、私にとっては雑誌を手に展覧会へ足を運ぶようになったきっかけの建築であった。….


続きは新建築.ONLINEでご覧いただけます。https://shinkenchiku.online/column/7298/


本記事で紹介されている建築

新梅田シティ/梅田スカイビル」(『新建築』9307)
原広司+アトリエ・ファイ建築研究所+木村俊彦構造設計事務所+竹中工務店


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