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月評出張版

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「月評」は前号の掲載プロジェクト・論文(時には編集のあり方)をさまざまな評者がさまざまな視点から批評するという企画です.「月評出張版」では,本誌と少し記事の表現の仕方を変えたり,…
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異質な要素の集合体─『新建築』2019年12月号月評

「月評」は『新建築』の掲載プロジェクト・論文(時には編集のあり方)をさまざまな評者がさまざまな視点から批評する名物企画です.「月評出張版」では,本誌記事をnoteをご覧の皆様にお届けします! (本記事の写真は特記なき場合は「新建築社写真部」によるものです) 2020年の東京2020年である.焦土から再出発した日本の都市と国土の復活を,東京から世界に向かって宣言する機会となった1964年の東京オリンピック.その記念すべき祭典が,成熟した東京で再び演じられようとしている.進歩主

拝啓,内藤廣さま─『新建築』2019年12月号月評

「月評」は『新建築』の掲載プロジェクト・論文(時には編集のあり方)をさまざまな評者がさまざまな視点から批評する名物企画です.「月評出張版」では,本誌記事をnoteをご覧の皆様にお届けします! (本記事の写真は特記なき場合は「新建築社写真部」によるものです) 評者:林千晶 「拝啓,内藤廣さま 先日(12月9日)の代官山ロータリークラブのイベントでは,私との対談にお付き合いいただき,ありがとうございました.私ごとですが,2020年1月から隔月で『新建築』の月評を書くことにな

都市再生について─『新建築』2019年12月号月評

「月評」は『新建築』の掲載プロジェクト・論文(時には編集のあり方)をさまざまな評者がさまざまな視点から批評する名物企画です.「月評出張版」では,本誌記事をnoteをご覧の皆様にお届けします! (本記事の写真は特記なき場合は「新建築社写真部」によるものです) 結節領域としての渋谷 僕は渋谷に30年ほど住んでいますが,駅の工事が20年近く続いています. 建築論壇:都市をつくるを読んで,鉄道や河川,道路やロータリーを移設しながら民間の高層ビルを多数建てるという,大変な事業が続いて

都市をつくる─『新建築』2019年12月号月評

「月評」は『新建築』の掲載プロジェクト・論文(時には編集のあり方)をさまざまな評者がさまざまな視点から批評する名物企画です.「月評出張版」では,本誌記事をnoteをご覧の皆様にお届けします! (本記事の写真は特記なき場合は「新建築社写真部」によるものです) 評者:羽藤英二 都市をつくるこの記事を読んで,ストリートを愛したジェイコブズの言葉 「都市の起源は黒曜市である」 を思い出した. 建築家が設計する建築は,黒曜石と言えようが,内藤廣は,その黒曜石を売る市を,設計する

2018年の月評まとめ

2018年の評者深尾精一(ふかお・せいいち) 1949年東京都生まれ/1971年東京大学工学部建築学科卒業/1976年同大学大学院工学系研究科建築学専攻博士課程修了(工学博士)/1976年早川正夫建築設計事務所所員/1977年東京都立大学工学部建築工学科助教授/1995年同大学工学部建築学科教授/2005年首都大学東京都市環境学部教授(大学改組による)/2013年同大学定年退職,名誉教授 楠本正幸(くすもと・まさゆき) 1955年神奈川県生まれ/1979年東京大学工学部建

語り得ることを語ろうとすること─『新建築』2018年11月号月評

「月評」は『新建築』の掲載プロジェクト・論文(時には編集のあり方)をさまざまな評者がさまざまな視点から批評する名物企画です.「月評出張版」では,本誌記事をnoteをご覧の皆様にお届けします! (本記事の写真は特記なき場合は「新建築社写真部」によるものです) 評者:中山英之 渋谷について渋谷でここ数年急速に動員を増しているハロウィンの様子について,インターネット上にポストされたある写真家/編集者の短文の中で,進行中の駅前再開発が批判的に採り上げられています. 意訳すると,

人間の叡智に連なる何かを未来へ投げかける思考─『新建築』2018年10月号月評

「月評」は『新建築』の掲載プロジェクト・論文(時には編集のあり方)をさまざまな評者がさまざまな視点から批評する名物企画です.「月評出張版」では,本誌記事をnoteをご覧の皆様にお届けします! (本記事の写真は特記なき場合は「新建築社写真部」によるものです) 評者:中山英之 最近,1969年発行の,日本全国の手漉き和紙を綴じた重厚な紙見本帳を見る機会がありました. 装丁は日本のグラフィックデザイン界の草分け的存在であった原弘さん.そこに寄せられていた原さんの文章には,当時

ふたつの「通路」─『新建築』2018年11月号月評

「月評」は『新建築』の掲載プロジェクト・論文(時には編集のあり方)をさまざまな評者がさまざまな視点から批評する名物企画です.「月評出張版」では,本誌記事をnoteをご覧の皆様にお届けします! (本記事の写真は特記なき場合は「新建築社写真部」によるものです) 評者:連勇太朗 「境界」社会にはさまざまな境界があります. 目に見える物理的な境界と,目に見えない不可視の境界.都市空間は,ひとりの生活者の視点では連続的なものとして経験されますが,管理,制度,法規のフィルターから覗き

それぞれの「都市の更新」─『新建築』2018年11月号月評

「月評」は『新建築』の掲載プロジェクト・論文(時には編集のあり方)をさまざまな評者がさまざまな視点から批評する名物企画です.「月評出張版」では,本誌記事をnoteをご覧の皆様にお届けします!(本記事の写真は特記なき場合は「新建築社写真部」によるものです) 評者:楠本正幸 11月号のテーマは「都市の更新」であり,それぞれ特徴的なコンセプトとプログラムを持ったプロジェクトが数件紹介されている. 街の賑わいや魅力の原点としての「ストリート」─「渋谷ストリーム」「渋谷ブリッジ」

11月号を評する+1年を振り返って─『新建築』2018年11月号月評

「月評」は『新建築』の掲載プロジェクト・論文(時には編集のあり方)をさまざまな評者がさまざまな視点から批評する名物企画です.「月評出張版」では,本誌記事をnoteをご覧の皆様にお届けします!(本記事の写真は特記なき場合は「新建築社写真部」によるものです) 評者:深尾精一 新たな渋谷らしさ─渋谷ストリーム 渋谷ストリーム| 東急設計コンサルタント 小嶋一浩+赤松佳珠子/CAt(デザイン・アーキテクト) 旧東急東横線渋谷駅とその線路跡地に建つ商業,ホール,ホテル,オフィス

木造|生産のエコシステム/フィクショナル/空間認識─『新建築』2018年10月号月評

「月評」は『新建築』の掲載プロジェクト・論文(時には編集のあり方)をさまざまな評者がさまざまな視点から批評する名物企画です.「月評出張版」では,本誌記事をnoteをご覧の皆様にお届けします! (本記事の写真は特記なき場合は「新建築社写真部」によるものです) 評者:連勇太朗×金田泰裕 生産のエコシステムまでを含んだ木造の思考連  木造特集という枠の中で各作品を見てしまうと,どうしても「構法」や「木造にした意味」について注目してしまいがちですが,一方で,木造とは関係のない文脈

少しでもベターな場所を,ベターなやり方で─『新建築』2018年10月号月評

「月評」は『新建築』の掲載プロジェクト・論文(時には編集のあり方)をさまざまな評者がさまざまな視点から批評する名物企画です.「月評出張版」では,本誌記事をnoteをご覧の皆様にお届けします!(本記事の写真は特記なき場合は「新建築社写真部」によるものです) 評者:饗庭伸 目次 ●建築をつくり出す制度とそれを制限する法 ●ハレ(殊)とケ(常) ●「上がってる」感 ●「多くの制度とごくわずかの法を持つ政体」 ●少しでもベターな場所を,ベターなやり方で 木造って,気分が上がりま

「木造」という時代の終わり─『新建築』2018年10月号月評

「月評」は『新建築』の掲載プロジェクト・論文(時には編集のあり方)をさまざまな評者がさまざまな視点から批評する名物企画です.「月評出張版」では,本誌記事をnoteをご覧の皆様にお届けします!(本記事の写真は特記なき場合は「新建築社写真部」によるものです) 評者:深尾精一 目次 ●敷地を活かした木造─富岡商工会議所会館 ●意欲的な設計,しかし...─山王のオフィス ●CLTが生み出す美しさ─竹中研修所「匠」新館増築 ●複雑な木材の使い方─ゆすはら雲の上の図書館/ YURUR

小規模のプロジェクトが持つ参加や参画の力学から考える─『新建築』2018年9月号月評

「月評」は『新建築』の掲載プロジェクト・論文(時には編集のあり方)をさまざまな評者がさまざまな視点から批評する名物企画です.「月評出張版」では,本誌記事をnoteをご覧の皆様にお届けします!(本記事の写真は特記なき場合は「新建築社写真部」によるものです) 『新建築』2018年9月号購入(Amazonはこちら)『新建築』2018年10月号購入(Amazonはこちら) 評者:連勇太朗 目次 ●顔の見えない巨大プロジェクト ●関係性の中で意味を獲得していく建築─栗源第一薪炭供