見出し画像

Revit VS ArchiCAD

Revit vs ArchiCAD
さて、どちらがいいのか?
両方活用している身として、どちらも優れたBIMアプリケーションだと思います。

ただし、それぞれ特徴があり、選択する際の参考になればと。

まずは、Revit、天下のAutodeskのソフトウェアということもあり、他社メーカーのソフトウェアとの連携についてはそこまで丁寧にサポートされてはいないように感じます。意匠、構造、設備と設計から施工までほぼすべてのフェーズで使えます。純粋なBIMなので、2D設計機能に関してはおまけ的な感じなので、Revitと親和性の高いAutoCADがあると便利です。BIMをメインに図面を揃えるのであればRevit単体でも十分だと思います。
次に操作性ですが、正直最初はとっつきにくいと思います。必要なファミリなどを揃える、テンプレートを整えるといった作業環境を整えることが必要です。
個人的にはRevitは慣れてくるとArchiCADより効率良くモデリングができると感じています。
パラメータでサイズ変更ができる建具や家具ファミリなどの作成、スプラインベースの曲面を壁にしたり複雑な形状のトラス屋根をモデリング出来るのはRevitならではの特徴だと思います。
万博パビリオンのような複雑な形状の作成はArchiCADよりRevitが向いているように思います。ちなみに廉価版RevitLTは過去1年ほど使っていましたが、自分がどうしても必要とする機能がなく、今はレギュラー版のRevitで作業しています。
計画から施工まで一貫して使えること、海外プロジェクトではRevitが多用されていることから大手ゼネコンさんはRevitを使われているところが多いと思います。

次にArchiCAD
ArchiCADは廉価版のsoloを使っています。
もうかれこれ5年くらい。
レギュラー版と比較してチーム作業とレンダリング機能が無いくらいなので、別途レンダリングソフトを導入すると、住宅くらいまでの規模を1人で設計するにはコスパ良く導入できると思います。

ArchiCADの特徴ですが、とっつきやすく、2D作図機能が優れているということでしょうか。
いわゆるレイヤー機能も残っているので、通常のCADからの乗り換えハードルは低いと感じます。最近のバージョンではMEP作成機能が搭載されたり、Revitと似たような位置合わせ機能(距離ガイド)も付加されました。何も準備せずエイヤ!という感じでモデリングが開始できます。他社CADやBIMとの親和性が高く、JWCADの変換機能もついてます。あと、Macに対応しているのも特徴です。

BIMで出来ること、文字通りビルディングインフォメーションモデリングを忠実に体現しているのがRevit。一方、ArchiCADはBIMとしての機能はRevitより少し劣ると思いますが、他メーカーソフトとの連携であったり、2D設計の柔軟性、日本式の建具表作成であったり便利機能が優れていると思います。

まとめると

ArchiCAD
2D機能もフル活用したい
意匠メインで施工BIMまではやらない
他社BIMCADとの連携を多用

Revit
小さな案件から、ホテル、劇場、工場パビリオンなどの大きなプロジェクトも行う。
設計から施工までBIMを活用したい
海外設計事務所との連携をおこなう
メーカー提供のパーツを活用したい
設計事務所〜ゼネコンまですべて

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?