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#15 住まい探しのタイムリミット

もうすぐ産まれる第二子

私はこのとき、妻と1歳の子供と、そして妻のお腹の中ですくすく育つ赤ちゃんと一緒に住まい探しをしていた。
長女が1歳になって気兼ねなくお出かけ出来るようになるも束の間、コロナ禍が世の中を襲いかかり、外出が躊躇われ多くのお店が営業を自粛した日々が始まった。

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それから2ヶ月の緊急事態宣言が明けてようやく得られた外出、そして住まい探しのチャンス。(当時)新型コロナウイルスの流行は一旦落ち着きを取り戻したものの、根絶は結局できていない。この外出も感染状況が予断を許さない中、いつまで出来るか分からない。

最初に不動産屋さんに問い合わせてからまだ1〜2ヶ月とはいえ、週末のたびいろんな街を歩き、仲介とともに物件を見て、ネットでひたすら調べたり営業の表現の真意を考えたり…怒涛のような日々でさすがに疲れてきた。

その甲斐もあって気に入ってもう申し込んでもいいかもと思った物件も複数見つかった。

マンションならここで書いた物件に申し込みたいと思うし、

戸建てならここで見た物件かこの延長線上でもう少し選択肢を見たら一番気に入ったのを選びたいと思った。

いやこれで十分検討できたと言えるだろうか。もっと他のエリアやジャンルを探索していけば、もっと合う物件に会えるかもしれない。ただこのまま探せるのは妻の身を案じればあと数週間〜長くて1ヶ月だった

お腹の中の赤ちゃんが生まれたら、コロナ禍の状況に関係なく、少なくとも半年〜1年は住まい探しをお休みする必要があるだろうか。

今ここで決めるかどうか

私は、引き渡される日が来るのを想像すると怖かった。住まいが手に入る、けど同時に数千万円の借金が計上される日
感染状況がまた幾度と悪化して、もしこのまま仕事や経済活動がもとに戻らない日々がもし延々と続いたら…経済が今よりはるかに壊滅的な影響を受けてもおかしくない。実際に株価はその可能性を織り込んで10年に一度とでも言うべき暴落を起こしていた。

けど不動産はまだ大して下がっていなかった。借金はそのままにもし不動産相場が暴落したら…買ってからでは安い相場の恩恵を受けることも出来ず、やっぱり早まった判断に悔やんでしまうかもしれない。

一旦今までの検討で多少学びは積み上がったはずだから、家族で外出できないうちは机上で準備しつつまた第二子が歩けるくらいのタイミングで探し直せばいいだろうか?きっと相場もその頃には下がって、同じ予算でもより良い物件をじっくり探せるのではないのか…

けど当時の私達は1LDKの狭い住まい、そろそろ寿命で壊れてもおかしくない住宅設備の数々、そしてサプライチェーンの問題で給湯器などの住宅設備が中々手に入らないと嘆くニュースの中暮らしていた。

いやもしかしてこれから世界は不況ではなくカネがあってもモノが入らない時代に向かうのではないか?工場での物資の生産に旅行や外食もままならず…政府は生産活動が落ち込んでるというのに、お金ばかり配っている

買えるモノが減った世の中でお金ばかり受け取ったら…私達はどう思うだろうか?限られた買えるものを買いに人が群がり、そしてインフレが起きないだろうか?
もしかしたらこれは住宅価格上昇の予兆かもしれない。

もし相場が逆に大きく値上がって、この狭い家から検討した物件に抜け出せるチャンスを見失ったら、悔やんでも悔やみきれなくならないだろうか?

私の心はこのタイミングで決めるか、もう少し入念に準備してから、生まれてきた第二子の眼と一緒にまた探すかで揺れ動いた。けれどもなんとなくSUUMOを見てると、コロナ禍の影響で物件が新たに出にくくなってる割に、売れ行きが活発になってるように感じ始めた。

将来は不動産価格の暴落か暴騰かどちらに転ぶか分からない。
けれども、やっぱり内覧するたび目にする住まいは見るたび高揚感が湧いてくる。今の1LDKの築50年のマンションと比べればそれもそうだろうか。
加えて、子供一人でも歩き回る子供に注意したりベビーカーを押して街を歩きながら、物件の注意点を確認するのは一苦労だった。

もし子供が二人になったら、住まい探しに出かけても物件に注意するヒマなく子供の世話するだけで終わってしまわないだろうか

自分が得られた検討のチャンスはわずか数ヶ月間と短かかったけど、買えるチャンスがあるなら買わないほうが後悔する…そんな気がし始めてきた。

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