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僕のお店の接客について

僕のお店での接客について考えてみました

僕の接客におけるモットーは
「お客様に買って"いただいた"」です

これは僕が社会人1年目の時に当時働いていた
眼鏡屋の店長の教えから来ています

この方は僕にとって接客の師匠なのですが
時は遡る事12年前新卒で配属された静岡の眼鏡店でのこと

当時、とにかく売ることに必死だった僕は覚えたての接客フレーズを駆使して必死でした

ある日お客様が某ブランドのサングラスを選んで下さいました
僕にとっては初めての高額商品の販売だったので
お客様がお帰りになられた後嬉々として店長に
「店長○○のサングラス売れました!」
と報告すると
それを聞いた店長はピシャリと
「武田売れたやない!買って"いただいた"や!」
と言いました
それから続けて「今もしお客様が戻ってきてお前が売れた売れたって言ってるの聞いたら嫌な気持ちになるやろ。それに商品の金額はなんにも関係ない!武田は新卒入社で基本給○○万円やろ?
一生懸命働いてそこから家賃や光熱費や食費引いて手元に残ったお金ってお前にとって大切なお金やろ?違うか?」

僕は店長の一才逸らさない目に狼狽えながら「そうです。」と静かに答えました

店長は続けて「お客様も一緒や!その大切なお金を使ってうちでお買い物してくれてるんや!だから商品の値段がいくらだろうが何でも"売れた"やなくて買って"いただいた"やろ!」

僕は正直この言葉が人生で1番衝撃だったんですよね
親に言われたどんな言葉よりもガツンと来ました

「あとな、お客様に選んでいただけなかったとしても落ち込むな!それが当たり前なんや!大袈裟に聞こえるかもしれんけど買って"いただけた"事の方が奇跡みたいなもんなんやから!よく年間○○○万円売り上げた接客術みたいなこと言ってるやつもいるけど、あんなのお客様をバカにしてるよ。大切なお金を使ってくれている、だから感謝しないとダメだよ!売ろう売ろうとしとる奴はすぐお客様にバレるんだから。商品の良いところをしっかりお伝えすれば良いんだよ。あとはお客様が決めることなんだからね。決定権はいつだってお客様の方にあるんだよ。」

店長がお客様に媚びてこういうことを言ってるわけじゃなくて人として真摯に向き合って言ってるのが不思議と伝わってきたんですよね

この言葉を聞いて右も左もわからなかった自分にとって指針となる考え方ができて道が開けた感覚があったのをよく覚えています

まあでもそんなにすぐマインドが切り替わる訳じゃなくてその後ももちろん落ち込んだりはしたんですが
その度に店長に同じことを言われて
そうだよなと教えを思い出して働いていました

今はそれがもう完全に染み付いてしまって
THINKでも買って"いただけた"マインドで接客しています

それこそその眼鏡屋はショッピングモールの中にあったのですが
うちのお店は特に周りに他の古着屋が多いわけじゃなくて主要なお買い物エリアではない
それでもわざわざ来て下さる方に本当に感謝してます

店構えが入りにくく感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、こういう考え方でやってるんだって知ってくれたら少し入りやすくなってくれるかなと思って書きました

まあ一体どれくらいの人がこのnoteを読んでくれているかは分かりませんが笑

もちろんこの考え方が100%正しいとは思わない方もいると思います
綺麗事っぽく聞こえて辟易される方もいるかもしれません
もし僕と同じ接客業の方に読んでいただけた時にはこんな考え方もあるんだな〜位に思ってもらえたら幸いです

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