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ホストクラブの高額売掛金規制~パパ活八策 策2~

未成年者をはじめとする「パパ活」の問題の背景の一つに、一部ホストクラブの高額な売掛金営業があると考えられます。ほそえさとしの『パパ活八策』では、高額売掛金営業にメスを入れるべきと主張します。

ホストクラブの高額売掛金営業は、サービスを受ける女性にも、売掛金を設定するホスト本人にも大きなリスクを負わせるものです。それだけではありません。売掛金債権回収のために、通常の法的手続きではない手法が選ばれることにより、暴力や恐喝などの犯罪リスク増加や、反社会的勢力の介入が懸念されます。

現時点では、「臭いものに蓋」なのか、こうした問題が報道などで面白おかしく取り上げられることはあっても、政策の場で真摯に検討されることがほとんどありませんでした。

もちろん、売掛金営業そのものはビジネスとしてあり得るもので、全面的に禁止すべきではないのかもしれません。しかし、ビジネスであるならなおさら、世間一般のビジネス上のルールが適用されるべきだと考えます。ビジネス上のルールとして、大きく三つの問題があります。

一つには、信用供与の問題です。高額売掛金は、いわば信用の供与、つまり金銭の貸与です。車のローンを組むのでも、クレジットカードを作るのでも、ビジネスとして金銭の貸借を行うのであれば、そこに返済能力に関する信用調査は不可欠のはず。高額の売掛金を設定するのであれば、そこに信用調査の視点を入れるべきだと考えます。

もう一つは、未成年者の契約の問題です。ソーシャルゲームなどをはじめ未成年者への高額サービス提供については、法令及び慣行上、保護者の同意が不可欠のはずであり、未成年者の契約、つまり法律行為は民法上取り消しの対象になります。未成年者への高額売掛金設定は、基本的に取り消しうるものであり、取消権の行使を積極的に認めるべきです。

さらにもう一つは、消費者保護です。例えば、消費者契約法においては、一定の要件を満たした場合、契約申し込みの取り消しが可能です。同法四条三項四号では、「恋愛感情その他の好意の感情」を利用した契約に関する取り消しについて定めています。ホストクラブの高額売掛金営業にも、適用される余地はあるはずです。

このように、ホストクラブの一部の高額売掛金営業に対し、既存法制度の運用を厳格化し、必要に応じ条例などで規制を設け、適正化すべきだと考えます。それは、顧客女性の問題を解消するだけでなく、長い目で見れば、ホストクラブと言う業態そのものを犯罪リスクや反社会的勢力の介入から守るものです。

以上、ほそえさとしは、明るく楽しいホストクラブ遊びを守るためにも、新宿区議会議員選挙において、高額売掛金営業の規制を主張します。


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