桜色のオンガク月報(2024年9月)
こんにちは。桜小路いをりです。
ばたばたしていたら、あっという間に9月も終わり。
暑さが段々と和らいできましたが、皆さま、いかがお過ごしでしょうか?
今月も素敵な音楽にたくさんご紹介していきますので、ぜひ最後までお付き合いください。
よく聴いているCD
25時、ナイトコードで。「トワイライトライト/私は雨」
待ちに待った「25時、ナイトコードで。(ニーゴ)」の最新シングル。
「トワイライトライト」は、切なさと寂しさが交錯する雰囲気をもっていながら、聴くと不思議と心が落ち着いて、ニーゴの歌声の温かさがじんわり広がっていく曲。
欠けたり傷ついたりした部分をそれぞれが支え合い、寄り添い合いながら、前を向こうとするような歌詞がすごく好きです。
一方の「私は雨」は、自分の無力感を無力感のままで抱きしめる強さを得たような、静けさの中に確かな決意を感じる曲。
雨が降っている中を歩くときに、よく聴いています。
どちらもニーゴの魅力をぎゅっと詰め込んだ楽曲で、ニーゴの名刺代わりのようなシングルだなと思います。
よく聴いている曲
SixTONES「Bang Bang Bangin’」
来月リリースされる、SixTONES初のドームツアーの模様を収めた円盤「VVS」に先駆けて公開された、「Bang Bang Bangin’」のライブ映像。
SixTONESの魅力を凝縮したような数分間で、特にラスサビ前に6人でぎゅっと一箇所に集まるところが大好きです。
ライブならではのアレンジも映えていて、これはもう文字通り「ライブの一瞬一瞬を謳歌している」という感じ。
曲、歌詞、歌声、雰囲気ともにアルバム「THE VIBES」の中でも大好きな楽曲なので、ひと足先に見られて嬉しいです。
むしろ、こんなに先行公開されちゃっていいんですか……と不安になっちゃうくらい。
今から円盤を手元にお迎えするのが楽しみです。
京本大我「Prelude」
「きょも」ことSixTONESの京本大我さんのクリエイティブ・プロジェクト「ART-PUT」が始動、第一弾として「Prelude」のMVが公開されました。
SixTONESで出す歌声とはまた違う、きょもの直向きな強さや芯の通った人となりが滲み出る歌詞と曲、パフォーマンス。どこを取っても表現にストイックな「京本大我」過ぎて、初見で一気に心を掻っ攫われました。
個人的に印象深かったのは、曲の最後、喉元に手をやりながら「声が枯れても」と、ほんの少し掠れた声で、けれどはっきりと言い切るところ。
唯一無二のハイトーンボイスを武器にJr.時代から駆け抜けてきて、さらに、そこに付随する表現力も磨き続けているきょもが歌うからこそ、すごく刺さります。
改めて、ソロプロジェクト始動おめでとうございます!
「Prelude」の「青色」から始まり、「ART-PUT」の色彩にこれからどんな色が加わるのか、とても楽しみです。
YOASOBI「UNDEAD」
遂にMVが公開されたYOASOBIの「UNDEAD」。
くるくる変わるikuraさんのキュートでちょっぴり毒っ気も秘めた歌声。
Ayaseさんが紡ぐエネルギッシュな曲、心にぐさぐさ刺さる歌詞の数々。
これぞYOASOBIが切り拓いた新たな真骨頂! と言わんばかりの曲です。
MV公開に伴って、私が以前書いたこちらの記事も着々と多くの方に読んでいただいています。
やっぱり、この「幸せになろうとしないなんて卑怯だ」というフレーズ、すごく好きです。
今、ようやく『〈物語〉シリーズ』を序盤から追いかけているところなので、その感想もまたまとめられたらいいなと思っています。
初音ミク cover「UNDEAD」
「UNDEAD」は「UNDEAD」でも、個人的にすごくご紹介したくてたまらないのが、タカオカミズキさんの「歌ってもらった」バージョンの「UNDEAD」。
ミクちゃんの歌声が非常に多彩なのは言うまでもないことなのですが、このカバーを聴いて改めて「ここまで調声によってイメージを変えられるのか……」と感嘆しました。
普遍的で、変わることなくいつまでもそこに在り続けて、歌い続ける「ボカロ」である初音ミクちゃん。
そんな存在が、「生きていることとは変わり続けることだ」と歌うことの重みに、胸がいっぱいになります。
しかし、同時に、絶えず様々な歌声を魅せてくれて、次々と現れるクリエイターさんと共に新たな音楽を切り拓くミクちゃんは、紛れもなく「変わり続け」ていて、「生きている」のだなとも思いました。
幾田りら「Sign」
ドラマ「透明なわたしたち」の主題歌として書き下ろされた、「Sign」。
静かに口遊むような、りらさんの透明で儚い歌声が本当に綺麗で。
触れたら今にもひびが入ってしまいそうな、薄くて脆くて美しい飴細工みたいな歌声だなと思いました。
切ない歌い出しで始まりますが、曲が展開していくごとに、少しずつ硬く閉ざしていた心が和らいでいくような印象も覚えます。
個人的には、曲の序盤はがらんとした電車の中で、窓の外に向かって小さな声で口遊んでいるようなイメージです。
そして、途中で電車を降りて、人波に揉まれて流されるように駅を出て、最後には自分の足で、自分の意思で一歩を踏み出すような。
「生き抜けたなら きっといつの日か」という最後のフレーズには、「生きろ」という熱い言葉とはまた違う、儚い光に似た希望がこもっている気がします。
NEUN「Heiliges Requiem」
YouTubeのおすすめで偶然出てきた、NEUNさんの「Heiliges Requiem」。
退廃的な世界に凛然と立つ一輪のユリの花のような清らかさと、「歌うこと」への強い使命感を感じる美しい楽曲です。
歌い出しから、たちまち惹き込まれて魅了されてしまいました。
NEUNさんの歌声については、公式チャンネルの説明欄で「甘くクールな歌声」と表現されているのですが、すごく納得です。
「レクイエム(=鎮魂歌)」の名の通り、悲しい運命を辿った魂たちを愛おしむような柔らかさの中に、どこか達観したような、絶えず争い合う人たちを冷めた眼差しで見つめるような印象もあって。
その壮大さに、聴くたび息を飲んでしまいます。
Vivid BAD SQUAD × 初音ミク × 鏡音リン「PaⅢ.SENSATION」
最近、またハマってしまってよく聴いています。
小豆沢こはねちゃんと鏡音リンちゃんはどちらかというと「キュート」な歌声、白石杏ちゃんと初音ミクちゃんはどちらかというと「艶っぽい」歌声。
キュートさと艶っぽさが、見事に交錯して混じり合っていて、すごく素敵なんです。
この曲では、そこにクールで強気な歌詞がどんぴしゃに噛み合っていて、そんなところも好き。
私は特に「誤魔化さなくても愛しているわ」というパートがお気に入りです。
少しずつ4人全員の声が重なっていくパートで、目まぐるしく印象が変わっていく感じと、その後で曲の雰囲気がすっと落ちるのも聴いていて気持ちいい。
3DMVもカッコよくてかわいいので、つい2DMVと交互にリピートしてしまいます。
しぐれうい「勝手に生きましょ」
先日2ndアルバムをリリースされた、VTuberとしても活動しているイラストレーターのしぐれういさん。
「勝手に生きましょ」は、イラストレーターのしぐれういさんと、VTuberのしぐれういさんがデュエットする楽曲です。
前者は歩きながら口ずさむような、ちょっと大人しい感じで、後者はスキップしながら歌っているような、弾む感じの歌声で歌い分けられています。
ここの歌詞が特に好き。
「勝手に生きましょ」とタイトルにもある通り、肩の力を抜いて、「好き」に真っ直ぐに生きることを笑顔で肯定してくれるような曲です。
まとめ
今月は、バラードからロック系の曲まで、幅広いジャンルを聴いた1ヶ月でした。
気になる曲はありましたでしょうか?
来月も素敵な音楽にたくさん出会えますように。