「自己矛盾」を抱える、キモくて愛らしい「人間」を描く天才の書籍を紹介したいです。
人は自己矛盾を抱えている生き物で、そこがキモくて愛らしい
いきなり言ってることがすでに矛盾してるんですが、例えばこんなん👇
上に挙げた例は、私自身が日々感じている矛盾を羅列したものです。ただ、白黒はっきり「私はこうです!!」と語れないことが沢山あると感じるのは、私だけじゃない気がします。
あと最近、「白黒はっきりさせたほうが良い」的なシンプルイズベストの意見に疲れました。だってグレーなのが本当だし、白に行く時もあれば黒に行く時もあるし。
実際、友達との会話で、「人間だわ〜〜笑」という表現を使用する頻度が増えました。意訳すると、「矛盾しとるな〜〜でもどっちも私なんよな〜〜しゃーねえよな〜〜人間ってそういうところあるよな〜〜〜笑笑」です。(知らんけど
言ってることとやってることが矛盾してる自分をキモいな〜って思うこともあるし、そんな自分はかわいーなと思うこともあります。(好きな人のダメなところも愛おしく見えちゃうアレみたいな)
そんな矛盾を抱えている”人間”を描く天才がいるので、紹介したく。
Fさんです。
Fさんの代表作は、言わずもがな「20代で得た知見」ですので、初めてFさんを読まれる方にはこちらをお勧めします。Fさんは眠れない夜を言語化する天才でもあるので、そのエッセンスが詰め込まれまくってます。
今日紹介したいのは、Fさん著の小説「真夜中乙女戦争」。
この作品には、矛盾を抱えている”人間”が色濃く登場します。
矛盾の象徴「先輩」のセリフ
作中に登場するキーパーソン「先輩(主人公の大学の先輩。超美人でミステリアス。)」は、自己矛盾を抱えています。その様子がなんとも綺麗に描かれているんです。彼女のセリフを引用します。
このセリフを読むと、先輩は恋愛依存をしてるように感じます。でも、それまで見せていた先輩の行動からは、依存体質的な部分は感じ取れないんです。「”依存体質”とまではいかずとも、そういうとこもあるよね実際」といった、グレーな部分を生きている、現実世界にもいそうなリアルな存在です。
インスタで、映えはそこまで気にしてないけれど、いいねの通知は気になっちゃう人みたいなね。(人間やわ・・
でね、そんな先輩を「キモい」と捉えるのではなく、「愛らしい」と捉える、まるで添え文のようなFさんの文章がなんとも素敵なのです。👇
「どうにもならないことを、そのまま愛そう」という優しささえ感じます。(言い過ぎ?)
なぜ矛盾する姿を「愛らしい」と感じるのか
告知期間にFさんがストーリーに投稿した、本書の一説をみてください。👇
自己矛盾しているけれど、結局何かしらの行動を選んで、選んだ先に感じる不都合さえ受け入れて進んでいく様子に、愛らしさを感じるのかもですね。
まとめ
真夜中乙女戦争を読んで「何かが解決する」という訳ではないです。でも少なくとも、矛盾を抱えていることを”苦しい”と捉えている人にとって、「矛盾していて良いし、その姿が美しいよ」と思わせてくれる優しい文章に包まれる体験は、何かの救いになると思い、紹介しました。
映画化されているので、監督目線の「真夜中乙女戦争」について知るのもまた楽しいので、参考リンク貼っときます。
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