猿でも分かる? 大手レンディングサービスSolend破綻危機騒動
一部のマニアしか知らない取引所。
もしかしたら仮想通貨市場のさらなるパニックを引き起こしていたかもしれない。
仮想通貨市場の危険性を再認識する事になったSolend破綻危機騒動。
猿でも分かる様に徹底的に噛み砕いて説明します。
猿でも分かるシリーズの第3弾!
<何が起こったか?>
SOLを扱う大手のレンディングサービスである、Solendが事実上の破綻危機に陥ったが、結果的には何とか回避できた。
もし起きてたら、仮想通貨市場のさらなる冷え込み危機だった。
<登場する仮想通貨>
SOL・・・仮想通貨ベストテンに入るぐらいの、ソコソコ有名な通貨
USDC・・・仮想通貨ベストテンに入るぐらいの、1USDCが1ドルと連動していると言われている通貨
<登場する取引所>
Solend・・・SOLを基軸にしている仮想通貨の貸し借り所(レンディングサービス)の中で(たぶん)2位の大きさの取引所
<登場人物>
クジラ・・・いっぱい仮想通貨をもっている大口の総称
ルーター氏・・・Solendを管理している人
<貸し借り所の仕組み>
誰かが仮想通貨を預けたら、それを別の誰かが借りる事ができる。
貸し手に渡す利息と、借り手から回収する利息の差額で運営される。
<貸し借り所の仕組み最大のポイント>
仮想通貨を貸し出せば、それを担保に評価額の半分とかまでなら、別の通貨を借りられる。
もし貸し出している仮想通貨(今回はSOL)が大きく値下がりして担保価値が下がった時に、借りている仮想通貨(今回はUSDC)の評価額をを下回ったら、「自動的(勝手)に貸し出し通貨(SOL)を売って、借りている通貨(USDC)への返済」に充てる。
これはプログラムによって、完全に自動化されて行われる。
<今回何が起こったか?>
とあるクジラが、メチャメチャ沢山のSOLを預けていて、それを担保にメチャメチャ沢山のUSDCを借りていた。
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6月のビットコインを筆頭にした仮想通貨全体の暴落により、SOLの価格も大幅に下がった。
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USDCは基本的にドルと完全に連動しているので、暴落とは無縁。
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クジラのSOLの担保価値が下がって、「もうすぐで自動精算が始まりそう!」っていう水準に近付いてきた。
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ルーター氏が、クジラに対してTwitterにて「やばいから借りてるUSDCの一部を返すか、担保になるSOLをもっと預けて」とお願いした。
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他の利用者がパニックになって、Solend破綻危機!!!
<なぜ他の利用者がパニックになったのか?>
他の利用者が考えた頭の中を覗いてみると、、、
クジラが手を打たなければ、自動精算プログラムが走る。
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SOLが大量に売られる。
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SOLの価格がドンドン下がる。
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SOLが無価値になる。
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SOL貸している人は、早く引き上げて売らなければ!
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別の人は、今のうちにSOL借りて他の取引所で売っておいて、SOLが安くなってから買い戻してSolendに返せば儲かるよね!
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貸しているSOLと借りているSOLが同数になってしまい、これ以上借りれないし、そもそも「貸しているSOLが(有るのは全部貸し出し中になったため)一時的に回収不可」になってしまう。
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貸し借り所としての機能が完全に停止
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Solend破綻すんじゃね???
って事になったわけです。
<何が悪かったのか>
ルーター氏がTwitterと言う大衆の目につくところで、クジラに連絡しようとした。
大口が(たぶん金持ちすぎて)Solendの貸し借り状況とか全く気にしていなかった。
そのため、中々状況が改善されない事に、市場が危機感を感じた。
クジラが何も対処しないままで自動精算が走っても大丈夫なようにと、運営側が自動精算や返済システムを多数決で変えようとしたり、その結果中央集権的だと批判を受けてやっぱり投票やり直したりと、運営側の対応が落ち着かなかった事も事態に拍車をかけた。
<どうやって回避できたのか>
クジラがちゃんと担保価値が適正になる(自動精算走らない)様に、適切に貸し借り状況を整理した。
(めっちゃ普通の対応!)
その結果、みんなが安心してSolendが平常運転に戻った。
と言うのが、今回の騒動でした。
結局、仮想通貨市場はクジラによって右往左往してしまう非常に不安定な市場という事になります。
そのため、市場のヒズミが多い(大儲けするチャンスと大損するリスクがある)と言うお話でした。
注)猿でも分かる様に、徹底的に噛み砕いているので、細かいツッコミは一切お断りですw