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お金が「消える」ってどういうこと??

今日は、「お金が『消える』ってどういうこと」なのかについて、お話ししてみたいと思います。


ここで皆さん、こうした報道って時々見ますよね。「株式市場で、100兆円近く吹っ飛んだ・・・」とか、コロナが発生した2020年3月のときも、「一時、数百兆円が消えた」とか。で、この「消えたお金」って、どういうこと??って思いませんか。

お金って消えてどこいくの?とか。これを説明できるFPさんはどのくらいいらっしゃるでしょうか?
 
実は、私も実際にコロナ発生した直後のときに「株の、お金が消えるってどういうことなの? お金消えないでしょ? だれかに行くのだから。シュレッダーしているの(笑)」って質問されたことがあり、きちんと答えられなかったわけですね。

2022年は、株式相場も債券相場も大きく下げたわけですが、例えば、100万円出して買った株が、50万円になった。そしてメンタルやられて損切りを出したとしましょう。

そうすると、この私のお金▲50万円!!はどこに消えたのでしょうか。上記の話、「株式時価総額は昨年2021年9月のピークから100兆円近く吹っ飛んだ・・・」という100兆円というのは、このマイナスの積み重ねみたいなものでもあるわけですよね。
 
で、これは文字通り「消えた」んですよね。最初に断っておきますと、誰かがその分儲かっている、という人もいるのですが、これは厳密には違う。もちろん、信用で売った人がその分儲けているかもしれませんが、損した投資家の数と利益を得た投資家の数字は一致しませんし、誰かの損が誰かの儲けという、単純な話ではありません。
 
なので、繰り返しになりますが、文字通り、消えたんです。もっというと、私のお金は「価値が減ったので、消えたんです」よね。100万円出して株を買うということは、当時、その株に100万円の価値があると私が思ったので、その株を100万円出して購入した。ただ、世界は変わり、価値が50万円になった。そのまま保有していれば含み損ですが、損切りするということは、私は、その株式の今の価値を50万円という値段で認めたことになる。

なので、株を売るというのは、相手方に「その値段で買う」人がいるのですが、でもその人は、50万円の価値でエントリーしただけで、その人が儲かったわけではない。
 
なので、株式を「株券」と思うとわかりやすいですが、お金が、ただの紙に1万円、5000円、1000円という価値をつけてるのと同じように、株券もその株式に価値をつけあって「せり」にかけてるだけですなんですよね。なので、▲50万円はどこにいくわけでもなく、ただ、私が損しただけです。
 
非常にいい例えが掲載されていたので、紹介しますが、「例えば、「アイドルのサイン」を持っていたとします。昔は人気があったので、10万円でも欲しいという人がたくさんいました。でも今は人気がなくなり、3万円でしか買ってくれる人がいません。株も同じことです」ということですね。


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