見出し画像

飲食店だけど週休2日にします

最近、Future of worksというHR( Human Resource)系のカンファレンスに参加したり、FOODIT TOKYOという飲食×ITのイベントでの登壇者の話を聞き、改めて労働市場、飲食業界での人材不足に直面していることを痛感した。

どこのレストランに行っても、スタッフ募集のPOPを見たり、「誰かいない?」が久しぶりに会う仲間との会話の中でお決まりのフレーズとなっている。以下のデータを見たら、人がいないことを納得せざるを得ない。

年齢別人口
1976年生まれ(42歳)179万人 
1986年生まれ(32歳)140万人
1996年生まれ(22歳)123万人
2006年生まれ(12歳)108万人
(FOODIT TOKYO 未来総研より)

今多くの飲食店が欲している層はそのオーナーたちが同年代の頃より1.5倍ぐらい少なくなっている。それなのに都心部では再開発で商業施設がふえたり、アパレルが飲食業に参入したり。そりゃそうだ。人がいないはずだ。

もう今までの自分たちの概念を変えなければいけない。

私たちが若い頃は、なんて軸で物事を判断してはいけない。

そもそも私たちの店は、

・自分の技術を磨きに修行に来るような店でもない。=休みなど条件で店を選ぶスタッフが来やすい。
・駅から遠い。
・そこそこ忙しくて楽をして働きたい人には向いていない。
・チーズという制約条件があり、シェフクラスは来ない

そんな自分たちの弱さを知っているからこそ、採用が厳しくなるであろうことは予測できていた。なので、オープン2年目ぐらいで小さな飲食店ではあまりできていない労働契約書を作成し、残業代を出し、定休日1日+交代での休みである週休2日を目指し、まずは月6日または週1日半休みで頑張ってきた。大変ではあるが、月の法定労働時間を超えることも少ない環境だった。

普通の企業では当たり前のことなので誇るほどのことではないのだが、飲食業の中ではそれほど悪くない環境だと思う。

けれども私の未熟さや、スタッフの入れ替わりなどで週休2日だけは未だに実現できていなかった。

また、私はスタッフに「どっちを見て仕事してんの?」と常々いってきた。「お客さまの方を見てる ?」と。多分、考え方としては間違っていないはずだ。私はそうやって働いてきた。けれども果たしてそれだけで良いのか?

パンと日用品の店・わざわざ平田さんの「わざわざの働き方」を読んだり、ワークライフバランスのことを考えたり、前述のカンファレンスのお話を聞いたりする中で、11月よりSHIBUYA店の定休日を月曜と木曜とし、週休2日に移行することにしました。もう、これを決断するのは経営者の仕事にほかならない。

売上が下がり、家賃などの固定費率も上がり、利益率・利益額は下がる。告知をするにせよ、それを知らずに来店されるお客さまに迷惑をかけることが出てくると思う。

ただ、今いるスタッフのできる範囲で考え、そして従業員エンゲージメントをもっと大切にしたいという、私なりの決断だ。

(ただしスタッフが入ってくれれば、店舗は今までどおり定休日は1日で週休2日制に戻したいので絶賛スタッフ募集中です)

追記

この記事を書いたあと、店舗ミーティングを行ったら、スタッフから「せっかく来てくれるお客さまがいるのに、店舗を閉じてしまうのは申し訳ないし、もったいない。なんとか回すから夕方まででも開けましょう」との嬉しい一言。なので、当面、定休日を月曜と木曜の夜にする予定です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?