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離れる

北の花園から
土砂降りの境内まで
血を吐いてみせた
役者の顔も忘れてしまった
きみとの紅色のテント

乳飲み子との別離
声にならない嗚咽の響きは
一篇の詩をなしたのか
なんて遠くまで来てしまった
ちいさな画面のなかで笑ってくれた
その手に触れることもできない
この時代に

抱きしめてあげたい
と、囁いたあなたの声を
胸の揺り籠にいれて
蒼い空へ飛んでいけるかな
鳥ではない
ぼくでも

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