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創造と破壊(詞、短文、フィクション)

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主に詩や短文、フィクションなど書き連ねています
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#短文

ありったけの力を集めて...

ありったけの力を集めてこの世の悪のすべてをぶち殺したい 刺し違えは覚悟しなきゃな、 正義感なんて立派なもんでもない、 ただヘドロの沼に足場固められてるような状況に虫酸が走るんだ どこを向いて走ればいい? 何をめがけて突っ込んでけばいい? 何を信じればいいんだ? 仮面の下はほくそ笑んでるのか? おまえらに心根はあるのか? 何がほんとの狂気か知ってるのか? ありったけの力を集めて、この世の悪のすべてをぶち殺したいんだが、 まずはテレビを持ち上げて壁に叩きつけ

俺たちは、 心からムカツいている

俺たちは、 心からムカツいている 俺たちは、 心からムカツいている ”お前らは歌って踊るだけのこの世のクズ” マジでそう思われているのか? 果たして俺らはマジでそうなのか? 夜の街から光が消え、行き場を失った情熱は 裏道を彷徨いドブ川に墜ちる 同調圧力に潰された独立心も、世界を変えて見せる と意気込んだ真っ直ぐで蒼い正義感も、 繰り返されるロボットのアナウンスにただ飲み込まれる このままじっと手をこまねいて傍観するのか? それとも死ぬ気で戦うのか? 準備を始め

矛盾

優しさなんかじゃなく 己のエゴを飼いならした結果 表層だけ社会に適合するのが叶っただけ とんでもなく長いトンネルをあるき続けて 出口が見えたときもう次のトンネルの入口 死に方とタイミングを選ぶことも出来ず 自らの首を真綿で締めては緩める 現実よりもネットの活字がリアルで 対面で吐けない毒をばらまく 底なし沼に生きている 克服することを何度諦め、 何度やり直せば気づくのか 何も変わらない そして変わらないものなどない パラドクス

HAKAI  SHODO

叩き壊す 持てる限りの力を一点に集めて 部分的でもかまわない、完全に破壊する 視界の大部分にモザイクかませ、一点めがけて クレイジーと気狂いの差を思い知る 全てまやかしの世界では、夢が現実 醒めないならそれは夢じゃない 数え切れない悪夢の夜を超え、 飼いならされた狂気に別れを告げて 本来住むべき場所へもどるだけのこと 芸術の庭は唯一暴力が安全に存在出来る場所なんだ

真夜中の中のほう

すべて朽ちろ 記憶のなかの甘い妄想だけのこして、 自分自身で歪めた人生と連動するように。 発した言葉の大半は本音や本質なんかじゃなく どこかで借りてきた半端な仕立ての毛布みたいなもんだ どこまで行っても身体の芯は温まらず、寸足らず 眠りに落ちる数秒間で人生のすべてを語ってみせろよ そんなペテンも今日でさよなら 終わりよければ全て良し、 ノーブレーキでコンクリートの壁に突っ込む車 ドイツ+トルコソサエティーのストリートキャスティング たつとりは後足で煙幕を巻き上げて まるで最初

タイムマシン

僕にとってこの世で一番の悲しみは、 過去にアクセスできないこと 記憶の中に全てが閉じ込められてもうそこには二度と戻れない タイムマシンがあったら1億でも2億でも借金して買う たとえひとに貸すこともできず元も取れず、 単純にその場に行けるだけで、なににも触れられず、 何も変えられず、只々傍観するだけ それだけでいい 記憶のなかで迷子になった景色を取り出して 心のなかで答え合わせをする それだけでいい

タイトルなんてつけれるずないだろ

泣きながら大声で叫び 音楽を鳴らしたことがありますか? 目の前の全てを破壊したい その衝動に駆られたことがありますか? 狂ったように身体をよじらせて 音に身を任せたことがありますか? ドラッグのちからじゃなく 意識が別世界へ行ったことがありますか? 音に溺れて、今なら死ねる そう思ったことはありますか? そんな夜を超えて、燃えカスになって、 人生を疑い、自分自身も疑い、 抜け殻のようになっても 明日は来てしまい、生活がつづく そして僕は死ぬまで死ねない

人生から嘘をなくす。 完全にとは行かずとも努力はしたい。 人を傷つけたり陥れたりする卑劣なものは当たり前、日常的にほぼ罪のないもの、しかし本質的には反対の意を隠し表面を取り繕うもの、敢えて言わないと言う嘘まで含めると、 実生活で向き合う事象の全てでやりきるのはほぼ不可能に思える。 ここで重要なのは自分の人生に必要な関わるべき人の種類や数だと考えている。 大抵の場合恋愛のパートーナーや配偶者、親友、家族には嘘をつかない。 生活の距離が近いほど嘘をつかないほうが結局楽になる。

なんて呼ぼうがお前の勝手だ

辛うじて生存可能なドブ川クラスの大気で生活してる。 腐肉に群がる鳥を捕獲するようなジャンクフードのただ券システムとそれらを貪るほどに魂が飢えた都会に生きる、なかばしかばね。 希望という言葉の意味すら考える意味がなく、 自我は蛾のように弱々しく、毒など皆無で叩けば数秒で粉になる。 下水、上水と雨の区別も曖昧でいっそ全てを飲み込む大きな怒れる水のうねりを切望しているのかもしれない可能性に気づく。 言葉は本来の力を保てず言い終える前に煙のように闇に消える。怒りなどにまでも到達

人生と社会(世界)

この数週間で人生と社会について深く考えさせられる書物、友人からの話、出来事などに多く触れた。 全てに共通しているのは「変化しなきゃ」というテーマ。 社会全体が抱える大きな問題も実際には一個人が変化し始めなければ変えることなど永遠に出来ない。 誰も予測できなかったほどの加速度で変わっていく、テクノロジーを中心にした現代社会で、結局は人の心の有り様が全てを前向きに変える 唯一の武器だということを思い、知る。 心を追いつかせないと、なのだ。 しかしながら人の心をテクノロ

BURN

遠くの山と闇を視界に並べ 角から漏れる光に漂わせる 硝子に映った漆黒のピアノを想像しつつ 歪んだ電子音をさらに増幅させる 柿色の鮮やかな合成繊維を纏う天使 ありったけの負の感情を一箇所に集め 今、もっとも見たいものは わたしの「利己」が燃え焦げるさまだ

短文 #001 #002

#001 古代遺跡の中に入った。 綺麗な円を描く太さ20センチはある枠(リム)は鍛造で形成されたようなものでとても美しく、その当時どんな金属が存在し加工にどれだけの労力を要したのか想像を掻き立てられる。 テニスコート3つは飲み込めるその円を二つに分断するように一本のフェンスが設けられていて、枠と同じ高さのそれは人の身長の2~3倍はあるように見えた。 太陽と逆側の半円の端の一番てっぺんから、灘らかな曲線と直線を融合した面を持った透き通った液体が地面へと連なり、留まっている。 ま

言葉にまつわる自由、

フォーマルに言っても平たく言っても 恩人と呼ぶべき方の受け持つ雑誌の対談コーナーに招かれた。 聴く音楽も趣味も結構違うし、人生のステージや立ち位置も違う。 何かで共鳴、共感しているのは明らかなのに、ハッキリと言語化出来ないままかなり長い間お世話になりっぱなしだ。そして心の中で、しかしハッキリと勝手に恩を返そうと誓願している。形はまだ分からないけど、自己満足かも知れないけれど達成するだろう。 インタビューの間じゅう僕と彼との共通点を考えていた。そこから何でもって共鳴、共感

TOO OLD TO DIE YOUNG

予想通り自分の周りだけででもざわざわ物議を醸してるレフンのドラマ。 一体何人の人が日本で観るんだろううかとも思う。 ストリーミングサービスで素晴らしい新しい才能が全く聴かれずにポツンと放置される状況に近いのだろうか。 その昔上京するずっと前、ニューウェイブやポストパンクを聞いて育って京都を中心にバンドをコソコソやっていた。その頃はどんなにマイナーなものでも東京にはある程度のパイがあって人口の絶対数から割り出された好きモノが集いミクロな経済を支えてるんだと思っていた。