日常嘔吐

自分のためだけに流すエアポッツで
再生される音楽。
時として
その聴いている音楽の裏にかき消された
周囲の気遣いや掛け声。
目の前に差し出された思いやりに気付かず
相手の善意を無意識に踏みにじる乏しい感受性の持ち主が音楽なんて滑稽だな。

そうまでしても聴きたいのだから
その脳髄に響くのはさぞいい曲に違いない笑

感受性の欠落は耳から始まるのかもしれない。

まぁでも、そんな奴は同時に
迫る危険な足音にも気付けなかったりするもんだから
簡単にいなくなってくれるかもしれない。

ただ、そいつがいなくなった身近な存在は
図らずも嘆くことになる。
でも仕方ない。
周囲に耳を傾けなかった奴の末路など
自業自得と言う他ない。
傍から見たらそいつは、
自分の不注意が招いた死の悲しみを
肉親や恩人に投げつける。
死してなお、誰かを踏みにじる乏しい感受性の持ち主であるという認識の枠を出ない。

ほんとうに無様で滑稽な奴だよね。

こんな話をするとノイズキャンセル機能を主張する人がいるけど
それ、聴こえてる上で相手の行為を無視してるって主張になってるだけだから
余計タチが悪く聞こえるんだよね。
自分は想像力なさすぎな上に無礼を厭わない人間ですってね。
そんな人間と、関わりたいと思うのは相当珍妙なモノ好きだけやで。

目の前の出来事に耳を傾け
些細な幸福を取り逃さないようにした方が
流行りの曲を聴くより幸福を手にできると思うんだけど
想像力を欠落させた思い遣りを持てない人種が減るのであれば聴いて轢かれておっ死ぬのも悪くないのかもしれない。

私の知らない世界のどこか道端で
後悔する間もなく消えてくれ。

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