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物質への渇望、リアリティの回復の時

2021/09/11〜20までで、東京は西武池袋本店でART fairが開催されています。
この展示は出品作品の殆どが現存作家で、僕と同世代の40前後の日本の作家さんも多く出品している展覧会です。
西武池袋の催事場を全面使ったフェアは、約40年ぶりだとか。
その理由はコロナ禍で物産展などの人との距離が近くなる催し物が出来ず、アート展示ならソーシャルディスタンスを保ちつつの催しが出来るとの理由が大きかったようです。
会場、結構大きいです。マジ。

そんな中て制作していた作品は、やはり、個人的にもコロナ禍じゃない時の作品とは意味が違い、様々な影響を作品に与えました。

今回の作品に於いては以下の様な事を思いつつ制作しました。
コロナ禍になって早1年半、自分が生きてきた中で、世の中の常識がこれ程大きく見直されなきゃいけないタイミングは無いと感じてます。
そんなコロナによって様々な制約ができました。
ソーシャルディスタンス、移動制限、公共施設、飲食店などの休業、時間短縮要請、不要不急の外出制限要請、、、
これらのコロナの爆発的感染を抑える為に行われた緊急事態処置ですが、その制約された全てが人間が人間らしく生きる上で重要な要素であり、人間が人間として存在する理由そのものであると思ってます。
それらが制約された世界に対し、僕はそれを「リアリティの喪失」と考えてます。
そのリアリティを制限されて早1年半、人が人として生きる為に、そのリアリティを求める欲求が意識的にも無意識的にも世の中で爆発、もしくは漏れ始めてるのでは?と感じている事が今回の作品制作の動機になりました。
そしてもう一つは、このコロナによって顕在化した様々なモノコトの不公正を通して、それでも前を向いて生きようという希望を形にしました。

この作品「物質への渇望、リアリティの回復を招くラッキー猫様」は、ナイフや筆などに付けた絵の具をそのまま立体の支持体に付着させ、その集合体によって制作した作品になります。
隆起した絵の具が、その「存在」を強く意識させ、それと対峙した時に自分もここに在るんだという事を自覚させてくれます。

この他にも、ピカピカ、ツヤツヤ、キラキラと言った、直感に働きかける体感できる作品を15点発表しております。
直接ご覧頂いた方々に、何かしら、今、ここにたしかに在るんだということを感じて頂き、そして、これからの世界をどう生きるかを考えて頂けたらと思ってます。

ART FAIR ーアートとの出会いー
■会期:9月11日(土)~20日(月)
■会場:池袋西武 7階(南)=催事場

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