石田伸一建築事務所(SIA inc.)の建築思想
株式会社石田伸一建築事務所(SIA inc.)と株式会社UC Factory、株式会社MtRiverSeaでは建築思想を大切にしています。
大事にしているのは思想を建築すること。
当事務所にはパンフレットはありません。
正直あったほうが良いのは分かりますが、目の前のクライアントさんに全力でご提案をしたい!ということでこの記事やYouTubeやInstagramでの投稿をパンフレットがわりにしていただけたらと思います。
弊社の思想は
建築という仕事は風景、街並みをつくる仕事。
地材地建、Long Loved Designで100年後も美しい風景をつくる。
山を守り、街並みを整え風景をつくる。
林業から製材そして建築設計、ものづくり、まちづくりをしています。
全ては未来の子供たちのために。
大地に恵みをもたらす川。その豊かなこの大地を潤しているのはその上流にある山と森のおかげ。山から川に流れ、そして海に流れる。この日本の豊かな大地の恵みは水や食べ物や生き物へ。
だからこそ、地材地建。
上流にある山の木を使って建築をする。
循環型林業を目指して、持続可能な社会へ。
そして、ずっと愛着を持って住んでいただける暮らしを提案したい。
暮らしに心地よさと愛着をお届けしたい。
だからイニシャルコスト、ランニングコスト、メンテナンスコストの3つのコストを合体したトータルコストでご提案したいと思っています。
そして
■家づくりはトータルコストで考える
-最初の建設費(イニシャルコスト)だけでなくランニングコストとメンテナンスコストをみた家づくりをご提案。
以上を
大切にしています。
そして、提案している住宅は
①暮らしに心地よさと愛着をご提案
『Long Loved Design』
②注文住宅・自由設計という言葉を使わず家づくりの考え方をシフトさせていきたいという思いをこめた
『HOME SHIFT DESIGN』
どういう意味かというと注文住宅、自由設計、フリープラン、ご要望に全てお答えします。と聞くと耳障りはいい言葉ですが、例えるならこんなレストランです。
「お客様の食べたいメニューをなんでも言ってください。和食、洋食、中華、イタリアン、フレンチ、なんでも作れます。ちなみに食材は何にしましょうか?味付けはどうしますか?」と。
ご要望をカタチにするのは当たり前で何十年も愛して住んでいただきたいから今だけを考えた設計でないご提案をしたい。
ご家族の環境の変化に対応できる可変性のある空間設計をご提案します。注文住宅や自由設計を否定しているわけではなく、単に将来設計も考えた設計を行いたい。という意味です。
たとえば子供室。
子供の未来と子供室の未来は分けて考えることをオススメしています。
全ては、家族の環境の変化に対応できる、可変性がある設計が一番良いと考えています。
③新築住宅の場合、全棟許容応力度計算をし、雪が載ってない状態で耐震等級3以上の壁量は当たり前で積雪地域では耐震等級2以上をご提案。
『許容応力度計算による積雪1.0mないしは1.5mを考慮した最低でも耐震等級2等級以上』
④温度のバリアフリーをご提案したいので、『高気密・高断熱』にこだわった家づくりとベストマッチした冷暖房のご提案。
『高気密・高断熱・床下エアコン』
暖かい地方ならまだしも寒冷地で建築する場合、絶対に高気密高断熱は必要です。だって、冬に車に乗りながら窓を少し開けて乗る人はいないと思います。冬の風がひどい時は車に乗っている時と同じことが言えます。ですので気密性能は重要です。
おすすめしているのがマーベックスという会社の換気システム
澄家DCーS
YouTubeでわかりやすく紹介されているので、こちら。
熱交換換気システムについてはこちら
家の中でのウィルス家内感染を防止するためとハウスダストを効率よく除去するために床排気をオススメしています。
⑤手書きプランやCGを利用し、イメージの共有が図りやすく分かりやすいご提案をいたします。
『スケッチアップを利用したCG提案』
図面だけみてもイメージわきませんよね?
このCGでご提案することで建築士が考えている空間を共有できます。
石田は以前まで手書きで書いてましたが、所員がつくるCGクオリティが高くリアルタイムでご提案できるので、いまはCGをメインで利用しています。
地材地建にこだわる理由は、
未来の子どもたちのために、思いを繋いでいきたい。ということです。
川上(山を知っている木こりさん)と川中(木をどう加工するのがいいかを知っている製材所さん)と川下(住宅をデザインしてつくる設計事務所・工務店)が家を建てる人と一緒に思いを繋いでいったら絶対に愛着溢れるいい家ができると思います。
作り手が自分の仕事に誇りを持ち楽しそうにつくっている。この作り手の思いが家を建てたオーナーさんにもつながっていくと信じでいます。
そして、私たちが大切にしたいのは日常の暮らしをつくることです。
私たちはやみくもにお部屋のサイズをお聞きしたりはしません。
日常の暮らし(平日のルーティーン)からヒアリングいたします。
そしてご家族構成、ご年齢、どうしても叶えたい事とできれば叶えたい事やご趣味やこだわりをお聞きし、5年後、10年後、そして30年後などご家族の環境の変化を一緒に考え、可変性のあるご提案をするためにヒアリングをいたします。
日本の家の平均寿命は約30年。これは、単に住めなくなるから壊すのではなく、ご家族の環境の変化に対応できていない。または使い勝手が悪いという不満から平均寿命が短いと推測されます。
また吹き抜けが欲しいというご要望をお聞きしたとすると、お住まいになる方は吹き抜けが欲しいのではなく、開放感が欲しいから吹き抜けという選択肢にたどり着いていることが多いのです。
そのため、ヒアリングでは、ご要望や思いを深堀りしていきます。
単一な分譲地以外、唯一無二のその敷地に建築をする訳ですから、敷地に素直に建築をしたい!という思いがあります。注文住宅、自由設計って響きはいいのですが例えば結婚したばかりでお子様はこれから。という方は、子供が生まれてからの生活はイメージしづらかったりします。そしてよほどでなければインテリアの趣味も変化して行きます。また、だからこそどうしても叶えたい事とできれば叶えたいことに分けてお聞きし、日常の暮らしを細かくお聞きします。そこから深く隠れたご要望を読み取り、敷地に素直に建築をします。
僕たちは家づくりをしているのではなく、永きにわたって快適に愛着を持って住まうための『暮らしづくり』をしています。だからこそ流行り廃りでなく、永く愛せるデザイン、暮らしであるべきと考えているので自由設計・注文住宅を超えた『HOME SHIFT DESIGN』と暮らしに心地よさと愛着を届ける『Long Loved Design』を大切にしています。
■家づくりの流れについて
続いて家づくりの流れを書きます。
まずは何よりもミスマッチがあってはいけないので、弊社の建築思想をご説明いたします。それがご依頼者さん(クライアントさん)の思いと違わないか?を確認し、
1、住みたい場所は?
2、どんな暮らしがしたい?
3、それを無理がない返済で計画をしましょう。
ということを一緒に考えています。その後大体の建設総工費(設計費と建物費、外構、お庭の合計)を今までの事例とともにお伝えをいたします。
建築思想をお聞きいただき、ご依頼者さん(クライアントさん)が建てたいこだわりや思いをお聞きし、弊社で建てた住宅やうちの社員が建てた住宅、いわば建築に携わっている人間が想いをこめて建てて住んでいる家の見学をしていただきます。
そこで、実際に想いに触れていただきご検討いただいております。
ご検討いただき、家づくりのパートナーにお選びいただけたら、建築申し込み金(基本設計料)として55万(税込)もしくは、建物規模が大きい場合110万円(税込)を基本設計料としていただき、ヒアリングから基本設計へと入っていきます。なお、このお金はご契約のときにご契約金としてそのまま移行します。
とりあえずプランやとりあえずご提案をしない理由は、家づくりのパートナーにお選びいただいた方に全力でご提案したいから。という理由です。
無料でプランニングをします。という会社さんも多いのですが、弊社はお選びいただいた方に全力投球をしたい!!という思いで、基本ご依頼いただいてから基本設計をしています。
スケジュールとしては、最初の出会いからお引き渡しまで早くて1年。
平均で、最初の出会いからお引き渡しまで1年半を見ていただけたら大丈夫です。
■構造材や内装材だけでなく、外壁に魚沼杉を使っている理由。
なぜこれを書くかというと、弊社では外壁にこだわりがあるからです。
あたり前で構造材や羽柄材と呼ばれる構造の付属材も魚沼杉、ないしは県産杉です。
僕たち建築の仕事は風景をつくる仕事だと思っています。首都圏などの都市部ではなく地方での建築が多い弊社は特にそのように思います。
魚沼杉にこだわって家づくりをしているのは、僕がふるさとが大好きで故郷の木を使いたかった。雪が降る魚沼の杉やブナを世の中に広めたい。という思いからと、風景をつくる仕事。だからこそ地方で100年後も美しい風景ってどんな風景だろうと考えると、家の外壁はよくある外壁(窯業系サイディング)ではなく、杉板だ!と思ったから外壁に杉板をメインで使っています。
もちろん、構造材や羽柄材、内装材に至るまで魚沼杉もしくは新潟県産材を利用しています。ちなみに、地材地建の観点から県が違えばその県の木材を積極的に使います。
外壁は木の外壁をオススメしていますが、外壁の美しさの他、メンテナンスコストも考えてもいます。
また外壁の杉板はなんでも良いわけではありません。
樹齢と同じくらい持つとも言われてもいる木の外壁はメンテナンスを考え、基本的に樹齢80年以上の杉の赤身のみを外壁に使います。
節の有無よりも樹齢と赤身にこだわります。
ウッドロングエコは経年変化のような雰囲気をかもしだす天然由来の屋外木部用塗料になります。 ウッドロングエコを塗布すると木の表面が酸化し腐朽菌が入りにくい環境を整えます。 ウッドロングエコは、雨などの湿潤の繰りかえしによってウッドロングエコの成分が含浸する木材防護保持剤です。
一般的な外壁は全て塗膜で持たせています。そのため塗膜がダメになったら一気に素材にダメージが蓄積し、結果ボロボロになりメンテナンスをしないといけません。特に寒冷地では凍害というものがひどくこの凍害が外壁の寿命も一気に低くなります。
木の外壁が数年で塗り替えないといけない!というのは、キシラデコールといった塗料で塗膜をつくっているのでその塗料がはげてみすぼらしくなるから塗り替えをしないといけないのです。
杉板の使い方を間違えなければ、長持ちする材料なのです。使う釘は真鍮もしくはビスならステンレス。
また、ここはプロ向けの話しですが、木のおもてはどちらを使うか?というのはいろんな説がありますが、僕は実家や地元の江戸末期の古民家と同じ木裏をおもてに使います。それは先人たちがそうしていたからです。
また、本物の木ですから反りますしヒビが入ったり、節が抜けたりします。真鍮釘を打っても釘が浮いてくることもあります。それも味です。またどうしても気になったらその部分だけ張り替えれば大丈夫。最初は色が違いますが半年くらいで馴染みます。僕らは50年、100年の中でのたった半年と考えています。
本物の木ですからデニムのように色も変わります。
これらは全て味なのでこの味が嫌な方は杉板を利用しないほうがミスマッチを起こさず良いかと思います。杉板を使わない場合は左官仕上げかガルバリウムを使います。
ただ、何度も言いますが杉板がオススメです。(しつこい)
ちなみにスイスやオーストリアでは木の外壁がポピュラーです。そして、無塗装が多いです。
また樹齢は80年から100年の木を利用している建物が多かったのも、僕の考えと一緒でした。
ヨーロッパでは住宅の他に公共の施設まで無塗装の木の外壁でかつ、木造でした。
まさに地材地建。
■インテリアについて
室内も自然素材、本物の素材を使います。
木、ガラス、鉄、石、ステンレスといった素材を活かしながら建築します。
木目調や石目調などのプリント品、いわばフェイクは使わず、本物を使うことで流行り廃りに左右されないインテリアのご提案をします。
無駄をなくし、余白は大切に。
続いて、広がる空間のための間戸と家と庭の一体設計をすることについて。
寒冷地だからこそ高気密、高断熱で建築し、全館冷暖房による家中がほぼ同じ温度になる温度差のバリアフリー、そして間戸から庭が見える開放的な暮らしをご提案します。
広がる空間づくりとして、スイッチの高さ、引き手の位置、建具デザイン、窓の位置にこだわる。
ディテールに神は宿る。
例えば外壁を取ってみてもこのように違う。
このほかにもたくさんこだわりがあります。
ぜひそのこだわりはYouTubeか、実際の見学会や住んでいる家の見学会でご確認ください。
お問い合わせは
InstagramのDMもしくは、401ishida@gmail.com へのメールをお待ちしております。
401ishida@gmail.com
最後に、弊社のことを。
株式会社石田伸一建築事務所(SIA inc.)は2018年7月から新潟県新潟市にて設計事務所として活動をし、株式会社UC Factoryは2020年11月に新潟県十日町市にて『魚沼杉の工場』という意味で、Uonuma Cedar Factoryという思いを形にするためスタートし、2024年1月から大工の会社、 MtRiverSeaを設立し、現在は、
伐採士が木を切り出し、製材士が製材し、建築士が設計し、大工が施工する。
というものづくり一貫で建築をしています。
石田が、西暦2000年、20歳のときに地元十日町市で大地の芸術祭がスタートしそれをキッカケで建築デザインを志して将来、設計事務所を起業するぞ!と考えていたので地元の木を使った設計事務所はしたかったのですが、まさか木こりさんを雇用し製材所を始めるとは考えていませんでした。
UC Factoryを始めるキッカケは、お世話になっている製材所が廃業を考えている。ということからでした。
その地域から製材所がなくなる。これはその地域の山と森、建築のことを考えると絶対にそうならないようにしなければいけません。
よく木造建築業は川に例えられ、林業は川上、製材所は川中、設計事務所と工務店は川下といいます。
川中が無くなったら水は流れません。その地域のことを考えたらどれも無くせないのです。
2020年の春にお世話になってる製材所の廃業をお聞きし、そこから担い手を探しましたが誰も手を挙げず、だったら僕がやるといったらどうですか?とお話しをしたところご了解をいただきその年から社員さんの再雇用と建屋と機械、車などの資産を最初は賃貸借して、2024年3月に完全売買することでスタートしました。
設計事務所が製材所を始めるなんてうまく行くわけがない!といわれ、前代未聞で日本で僕だけだったみたいでした。
でも
しっかり思想を持ってぶれずにやっていれば道はひらけると思っています。
SIA inc.とUC Factoryと MtRiverSeaではこのような思いを持って活動をしています。
これからもずっとずっと大切にしていきたい思想です。
地材地建、Long Loved Designで100年後も美しい風景をつくる。
そのために建築思想を大切に。
みなさまからの建築ご相談お待ちしています。
お問い合わせは
InstagramのDMもしくは、401ishida@gmail.com へのメールをお待ちしております。
良く、ハードル高いー!って言われるけどそんなことないです。
全然ハードル高くないのでお気軽にご連絡ください。
弊社は本当にスタッフが優秀なので絶対にご満足、感動できる暮らしのご提案できると思います。
暮らしに心地よさと愛着をご提案します。