「売上を上げろ!!」の裏の理由

「売上を上げろ!」
「ノルマを達成しろ!」
「値引きしてでも売上の数字を増やせ!」
など、漫画やドラマでも見かける営業が上司に言われるこの言葉。

よく聞くと不思議ですよね?だって、利益を稼ぐために売るのに、値引きしちゃったら利益減るじゃないですか。
実際の会社でも、利益率0.2%とか場合によっては利益0でも売上の数字作るために販売することがあるようです。(ちなみにうちの会社はそんなに厳しくはないです)

なぜそこまで売り上げにこだわるのでしょうか。今回はそんなお話です。

目次

・売上と利益の関係
・理由①:規模の経済性
・理由②:企業価値の向上

・売上と利益の関係

 まず初めに売上を上げることと利益の関係性についてお話しします。

基本的な原則としてまず売上-費用=利益があります。
これはどの業種でもビジネスである限り逃れられない法則です。
つまり費用が固定であるならば、売上が伸びれば利益も必然に伸びるわけです。
アプリケーションや不動産はこの形が多いです。税金を除けば費用は、開発費や土地代のみですみますからね。
実際は売上が伸ばす際は製品や契約数単位で伸びていくのでその単位での費用が掛かるので費用が固定であることはほぼないです。

このことから、売上を伸ばす、費用を抑えることで利益は拡大します。
反対に利益が少ないということは売上が低い、費用が高い場合になります。
つまりこの際の利益を拡大するキーファクターは売上と費用です。

この前提がある上で、なぜ売上を伸ばすことにこだわるのでしょうか理由を説明します。

・理由①:規模の経済性

規模の経済性とは製造現場においてよく使われる法則で、生産数が増えるほど製造原価が下がる法則です。これは仕入れに関しても適応することが出来ます。規模の経済性について詳しくは<みんなが仕事を辞めたい本当の理由>をご覧ください。
企業は規模の経済性を利用して費用を抑えて利益を伸ばします。
そして規模の経済性を活かすために売上、主に販売数などの単位数を伸ばすのです。

100円の商品を100個仕入れることで90円で購入出来たら、
本来より1000円分費用を抑えられますよね。
これで1個1000円で売れば10万円の売上です。
抑えた費用と合わせると、91000円になりますね(100000-9000=91000円)
本来90000円のところを1000円利益を増やすことが出来ました。
しかし、これで8個しか売れなければ、(8000-9000=-1000円)で赤字です。
その為規模の経済性で大量に購入するのであれば、仕入れた分だけ販売しなければどこかで赤字になってしまいます。
その為、会社は利益0でも販売個数を伸ばすのです。
そして利益0でも仕入れた分だけ販売できれば抑えた費用の分だけ売り上げが上がるのです。

・理由②:企業価値の向上

 皆さん、100万円売り上げる営業マンと、1億円売り上げる営業マンでは
どちらに仕事を頼みたいですか、どちらの方が商品を売ってくれそうですか?
これが2つ目の理由です。
会社は常に競合や、仕入先、販売先との力関係を調整しています。
競合より弱ければ、商品は売れず、(売上の低下)
仕入先より立場が弱ければ仕入れ価格を交渉できません(費用の向上)
販売先より立場が弱ければ買い叩かれます(売上の低下)

このように、内実の利益率は置いておいて、10個売れる会社より100個売れる会社のほうが対外的な力関係が強くなり信頼され、企業価値が向上します。
近年では利益率やブラック企業では無いかの部分も取引において評価の要素になっていますが、以前として売上高と販売実績は取引において有利に進めるための材料になります。

このように企業の評価を高めるためにも売上を上げたいのです。

・まとめ

 このように会社が売上を上げたい理由は
①規模の経済性を活かしたい、
②企業価値の向上を図りたい、の2つになります。
会社は利益を追求しますが、その過程はこのように泥臭く大変であることが大半です。
皆さんも転職活動を行う際は、その会社がどのような企業努力をして利益を増やそうとしていると良いかもしれません。
自ら起業したい、しているという方はこの言葉を胸に活動すると良いかもしれません↓

売上を上げるのは利益率を最大化してから

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