いい写真とおしゃれな会話
最近代官山の蔦屋に行くことが増えたのは、パーキングエリアの中に車の充電スポットができたからだ。以前は事務所が近くにあったから、ふらっと立ち寄ることはあったが、事務所を今の場所に引っ越してからは用事がなければほとんど行かなくなってしまった。それが車の充電を理由に週1、2回も行くようになった。しかし、その充電器は超高速大容量なので、だいたい30分もあれば満タンになってしまう。書店での30分はあっというまに過ぎてしまう。忙しい世の中だ。じっくり棚を探る時間はないので、平積みの台の周りをふらふらぐるぐるしていて手に取った巨大で分厚いLUNHEON MAGAZINEにJune Leafの記事があったので、つい買ってしまった。
June Leafといえば、写真好きの人ならピンと来るだろう、ロバート・フランクの奥さんだ。そして彼女のポートレートを撮っているのが、Paolo Roversiだ。ファッション写真好きなら彼のことを好きな人は多いだろう。その記事はとても短いが、二人のズームでの会話をのせている。それがとてもおしゃれなのだ。「おしゃれ」ってなぜかいいようにも悪いようにも使われる微妙なマジックワードなのだが、今回はいいように思って欲しい。雑誌全体の雰囲気もあるのだが、おしゃれは気分が軽くでエレガントな感じになれると思って欲しい。たとえ今の自分がそんな状況ではなくても読んだだけでそんな気分になれる。ちょっとした映画のワンシーンでも見たような気分だ。
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