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写真家A to Z Joel Meyerowitz

 ポートレート写真を見て、この人たちは誰なんだろう、有名人かな、きっと何者かに違いないなど、何を知りたいかは人それぞれだけど、名前や肩書きを超えてその人から何かあるなと感じることができたらそれはとてもいいポートレートなのだろう。僕にとって身近な人たちの写真を撮り続けることに勇気を与えてくれた最初の写真集のひとつはマイロヴィッツの「レッドヘッズ」という写真集だった。それをみたのは十代の頃だったが、これらの写真が一体どういう風に撮られるのか全く想像もできなかった。巨大な木製カメラを三脚につけて半身裸でその横に立つマイヤロヴィッツ自身の著者近影を見ても、当時はあまりピンとこなかった。写真集の中にあるものが全てで、その背後にある事柄、その写真集に乗らなかった他の写真たちのことは一切想像できていなかった。

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写真家の若木信吾です。 写真に関するあれこれです。写真家たちのインタビューや、ちょっとした技術的なこと、僕の周辺で起こっていること、それら…

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