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スポーツは見た目から? MLBのスパイク事情

アメリカでスポーツを観ていて常に思うことがある。選手が身に付けている道具のひとつひとつがカッコイイことである。道具は機能性だという人もいるが、スポーツをやっている人なら誰しもがカッコイイものを身に付けてプレーしたいと思うものだ。

数日前にMLBの選手会がMLBへスパイクに関するルールの緩和を求めているというニュースが報じられた。MLBの選手会が今回ルール変更を求めた理由として、
選手による発信をもっと自由にできるようにする 
新たなファン層の獲得
の2点を挙げている。

現在のルールでは、
「選手のシューズは表面の51%が球団指定の色と同じでなければならない。」という規定がある。例えば、先日シカゴ・カブスのベン・ゾブリスト選手が真っ黒なスパイクをホームゲームで着用していたことが規定違反とみなされ、MLBから注意を受けた。彼は着用していた理由として、過去の名選手への敬意を示し、黒のスパイクを履いていたと自身のソーシャルメディアで発言していた。

しかし、このルールが定められたのは前のことで、近年選手達はデザイン性を求め、かなりルールぎりぎりのスパイクを履いている。実際に、アーティストが特別にデザインしたスパイクを履いている選手やバスケットボールシューズの靴底にスパイクの歯を埋め込んで履いている選手もいる。

また、アメリカでは道具を利用してメッセージを発信する選手が多く、メッセージ性を込めたスパイクも話題になる。例えば、一昨年事故により亡くなった当時マーリンズのエースであったホセ・フェルナンデス投手の命日には多くの選手が彼の姿がデザインされたスパイクを履いていた。また、災害などがあるとスパイクにメッセージや被災地の旗などのデザインを入れる選手も多くいる。

こうした選手達のオシャレで個性的なスパイクはSNSで何度も話題になった。

スポーツは違うがここで1つ昨年注目を浴びたスパイクを利用した取り組みを紹介しておく。NFLで昨年行われた “My Cause, My Cleats”という取り組みである。これは、各選手が行っている慈善活動、またはサポートしている慈善団体を自らのシューズにデザインし、それを試合で着用することでアピールできるという1週間限定のキャンペーンである。カラフルでデザインに富んだシューズを履いて500人以上の選手がプレーし、使用したシューズはその後オークションにかけられ、各団体へと寄付された。(NFLはスパイクに関するルール規制を2017年シーズン開幕前に緩和した)

このように1つの道具を社会貢献の一部として使ったり、メッセージを発信するツールとして使っているアメリカのスポーツ、いかがでしょうか?
今後MLBでスパイクのルールが改正されて、どのような活動が行われていくのか注目していきたい。

P.S. 明日はアメリカの独立記念日なので、MLB選手のスパイクに注目です!(明日はアメリカの国旗のカラーが入ったユニフォームを全球団着用するのでアメリカカラーは使用可です)

引用
https://operations.nfl.com/football-ops/economic-social-impact/my-cause-my-cleats/
https://www.sportingnews.com/jp/mlb/news/カブスのベンゾブリスト愛用の黒いシューズでmlbから警告/1gh3e2u04of1c1lay9zrywj1od
https://www.bleedcubbieblue.com/2018/5/16/17357868/major-league-baseball-cleats-arm-sleeves-rob-manfred-dumb