踏霞

好きな漫画は『ドリフターズ』『乙嫁語り』など。

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    身近なことについて、自分の立場で日頃考えていることを書きます。あんまり他人を舐めないために、「そこらでウェーイwwってやってる陽キャもこの程度は腹の内で考えてんのな?」と知る機会としてください。

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古代ローマ杯=英仏米のお料理対決…(つっこまずにいられない)みたいな話

 今更ながらamazonでApicio"L'arte culinaria"をポチりました。 歴史再現料理を趣味とするわりには、手を出すのが遅くて恥ずかしいですね。 こちらは古代ローマの名高い料理本『アピシウス』のフランス語訳/ラテン語原文併記本の仏⇒イタリア語翻訳版で、諸書籍との比較用に買いました。英Katie Stewartによる『アピシウス』抜粋紹介(『料理の文化史』学生社)と、仏Brigitte Leprêtreによる同抜粋紹介(『古代ローマの料理と文化』三恵社)に

    • 相模原事件について話を始める前に、「本当に共有できているか」確認しあっておいたほうがいいと思う前提アレコレ

      相模原事件ってありますよね。ある人物が、犯行を闇に葬らない覚悟で起こした大量殺人事件です。このタイプの事件は、まあ残念ながら定期的に起きています。古くは津山三十人殺しとか、附属池田小事件とか、ラスベガス銃乱射事件とか・・・。 このnoteは、前回の記事で【ちがいのちがい①:Aさんは箸で食事をするが、Bさんは手で食べる】という命題に対して、何故か多くの人は「二人はまず、何を食べようとしているのか」という前提を確認・共有せずにふわふわした判断と宙に浮いた議論をしがちと指摘した部

      • ここんとこ歴史学界隈で噴き上がっていたG先生まわりの例の件について色々見ててツイートしたやつ>>「こんな事」で揉めないで今より良い世界だけ所望する性根捨てましょう

        タイトルの元ネタになった方へ一言。「私の前で揉めるなよ?」って、お互いに対等じゃない人たちがいる場で言う意味わかってます?そこんとこ本当どうかと思いますよ。 前書きこちらの文章は、2021年3月に、呉座勇一氏による鍵垢からの強烈な他者中傷癖が、ある被害女性のアクションにより、日頃中世史と親和性のないTwitterユーザー層にまで知られて全国ニュースに取り上げられ、《特に女性差別の問題と関連づいた形で》、歴史学界隈でもさすがに話題になったときに書きました。呉座氏が、特に女性に

        • 「大人よ、人権学習しましょう」って言った手前『ちがいのちがい』を私もやってみて修養度を試されます。怖いよなーこれ!

          みなさん修養お疲れさまです。教室という名の教師の権力が働きすぎる場で、飼い慣らされきった生徒たちしか本来“当然のように”こんなの取り組めませんのに、ご参加くださった皆さんの勇気と熱意には心底頭が下がります。今よりマシな社会の到来という、自分の願望のために日々他者にこんなんやらせて、いやあ私って業深い!誰か地獄の最下層に私の特等席用意しといてください。さて、始めます。 ​ 【①Aさんは箸で食事をとるが、Bさんは手で食べる。】についてこれ面白いのが、私は少なくとも通算500人

        古代ローマ杯=英仏米のお料理対決…(つっこまずにいられない)みたいな話

        • 相模原事件について話を始める前に、「本当に共有できているか」確認しあっておいたほうがいいと思う前提アレコレ

        • ここんとこ歴史学界隈で噴き上がっていたG先生まわりの例の件について色々見ててツイートしたやつ>>「こんな事」で揉めないで今より良い世界だけ所望する性根捨てましょう

        • 「大人よ、人権学習しましょう」って言った手前『ちがいのちがい』を私もやってみて修養度を試されます。怖いよなーこれ!

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          ローマ軍兵士たるもの豆を炊け!という話

           もう一昨年のことであるが、今も忘れられない失敗をしたことがある。あるとき『延喜主水司式』や『年中行事秘抄』に書いてあるとおりの材料と比率で室町時代の温糟粥(※1)を再現したら、「変わった味だなあ」とかそんなレベルを通り越して、クソ不味いものをつくりだしてしまった。 試作一発目であるにしても、あれは酷かった。温糟粥は別名“紅糟粥”、紅いものだと『庭訓往来』にもあるのに、大して紅くならなかったし、何より単純に不味かった。 とはいえ、これで

          ローマ軍兵士たるもの豆を炊け!という話

          古代ローマとその近縁世界の“粥”

           先日新年会の場で【古代ローマとその近縁世界の粥について】が話題にあがったが、ちょっと一言ではコメントしにくかったので改めて意見を整理してみた。整理…という割にはまったく纏まっていないメモ書きだが、古代世界の粥とはどういうものだったのか、興味関心のある方は目を通してさらなる検討を重ねていってほしい。春の巫現の声嗄れるまで、自由飲酒主義同盟の諸侯におかれましては、これを肴に大いに飲み論じられますように。 ■そもそも歴史料理“オリューザ”とは何なのか? 結論から言うと、私は知ら

          古代ローマとその近縁世界の“粥”