知的財産について学んできました。

経営に関する知的財産のあり方について講義を受講してきました。
講師:日本弁理士会九州会 会長 羽立幸司 先生

中小企業振興センターで行われた知的財産実務者育成セミナーを受講してきました。
今回は経営に関する知的財産の活動の在り方について講義がありましたので、振り返りも含めて共有します。

講義の内容としては
・知的財産等について
・商品設計等について
・顧客価値について
・ビジネスモデル設計について
・デザイン思考・デザイン経営について
・知財創造支援について
という内容で講義が進んでいきました。
受講した内容で印象に残っていることを少し紹介します。

知的財産については
知的財産の種類、分類、特許についての基本等の講義がありました。
ここで知財戦略は後になればなるほど選択肢が少なくなるため、初期の知財戦略が重要になること。
最小限の労力でどう戦うかが重要になることを学びました。

商品設計について
ビジネスモデルの設計と商品の設計は明確に異なっていて、
商品の設計は誰に何を売るのかが重要だということを学びました。

顧客価値について
誰に何を売るのかによって、ビジネスモデルは変更させていく必要があります。さらに顧客の課題に応じて、知的財産戦略も変化させていく必要があります。
 ですので、ニーズなども含めた顧客目線での効果の洗い出しが必要になるということを学びました。

ビジネスモデル設計についての講義もありました。
おそらく今回の講義の中で一番重要な部分だと思います。
知財をリソースであると考え、知財が売り上げにどのように貢献して、コスト削減にどのように貢献するのかということを、ビジネスモデルキャンバスを併用しながら学習していきました。

ビジネスモデルキャンバスの中でも価値の提案と顧客セグメントを明確にすることを重要視していました。
誰に何を売るのかを明確にすることで、ビジネスモデルがはっきりしてくること。なるべく具体的に考えた方がよいこと。ビジネスモデルキャンバスにおいては、知財はリソースに分類することができることを学びました。
 つまり、ビジネスモデルに落とし込んで知財の役割を考えることで、知財戦略とビジネスモデルがより明確になってきます。

誰に何を売るのかというのは、ユーザーの課題を明確にすることにつながります。
ここで発明というものを考えて見ます。
発明とは技術的思想の創作のうち高度なものと定義されます。
創作とは着想と具現化のことであり、思想とは、目的(課題)、構成(手段)、効果であると考えることができます。中でも目的(課題)の抽出が重要です。目的(課題)の抽出にデザイン思考を用いることで、考える一助になります。具体的にはwhyを繰り返すことで、顧客の課題を深掘りしていくと、言語化しづらい課題の本質が見つかるかもしれません。

今回の講義から自分が学んだことは
課題の本質を探ることは事業構想アイデアの根幹に関わることであり、知財と考えることもできること。つまり我々のようなテクノロジースタートアップにとって事業を起こすことは知財戦略と表裏一対であり、資金戦略、開発戦略と同様、もしくはそれ以上に重要だということがわかりました。

自分自身は目の前のものを開発することに目を奪われがちなのですが、もっと広い目で戦略を立てることが必要だと感じました。まだ講義は続くので、自分自身に足りないところは随時更新してこうと思います。

参考情報
知的財産戦略本部 知的財産戦略ビジョン  https://www.kantei.go.jp/jp/singi/titeki2/kettei/chizai_vision.pdf
内閣府知的財産戦略推進事務局 知的財産戦略ビジョンサマリー  https://www8.cao.go.jp/cstp/gaiyo/yusikisha/20180927/siryo1.pdf

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