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未来断捨離【毎週ショートショートnote】

仕事に疲れ、会社の下で休んでいると見知らぬおばあさんが話しかけてきた。

「ちょっといいかい?」

「な、なんでしょうか」

「あんた、未来を良くしたくないかい?」

「未来を良く?どういうことでしょうか?」

「平行世界を凝縮するのじゃ。つまり、あんたの他の世界線を断捨離すると、今のあんたの未来を良くすることができるのじゃ。わしはそれを『未来断捨離』と呼んどるがの。『未来断捨離』受けるかの?」

このおばあさんの言うことはなぜか真実性を感じる。おそらく言っていることは真実だろう。僕はそう思って『未来断捨離』を受けるかどうかを考えた。

そして、答えは決まった。

「他の世界線の自分とはいえ、自分以外の人の人生を短くさせるなんてことは、僕にはできません!」

そう言った瞬間、僕の視界が暗くなってきた。

「あら、残念。どうやら他の世界線のあんたが未来断捨離を選択したようね」

その瞬間、僕の体は斜めになり、地面の固いアスファルトが僕の鼻に近づいてきた。


(410字)


たらはかに(田原にか)さんの企画に参加させていただきました。

※絶賛短編小説執筆中ですが、面白くないのでちょっと他の内容のものを書こうと思います。


*この記事は、以下の企画に参加しております。


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