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罠の中の地味に怒る【毎週ショートショートnote】裏お題

君はいろんな罠を考えて僕と仲良くなろうとしてたね。

わざと道に迷ったフリをして電話をかけてきたり、わざと教科書を忘れてきて僕に借りに来たり、わざと財布を忘れてお金を借りに来たり。

なんだかんだ言って君は毎日僕にショートメールを送ってきたね。

僕はそんな天真爛漫で一直線で僕に向かってくる君を見て、どんどん気になるようになっちゃったよ。

だけど、ある日、君は学年で一番のイケメンと肩を並べて歩いていたね。まるで僕に見せつけるようにね。

僕は焼きもちを焼いたよ。二人で歩いているのを見ながら君にショートメールを送ったよ。

『仲良いね』

ショートメールを送った瞬間、君はこっちに走ってきてひとこと。

「ごめんね。罠だよ」

僕は涙が出そうになった。それと同時にもう罠を仕掛けるのはやめてもらいたいと思った。

「この罠は全然面白くないよ。最悪だよ」

これが君の罠の中の地味に怒る僕の思い出。

それからは、君は罠を仕掛けるのをやめて、ずっと僕の隣にいたね。

(410字)



たらはかに(田原にか)さんの企画に参加させていただきました。

※一人称恋愛ショートショート?にしてみました。


*この記事は、以下の企画に参加しております。




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