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にっぽんぐるぐる鉄道の旅 〜福岡市地下鉄空港線編 臨時回〜

こんにちは、Y.K.です。

以前の空港線編第2回「空港線の車両」の記事内におきまして、1000N系を新型車両に置き換える計画があるとのお話に少し触れておりましたが…
2023年11月30日、福岡市地下鉄公式サイトにおいて、ついにその新型車両の詳細が発表されました!
ということで、今回は臨時回といたしまして、
空港線に今後投入される新型車両について、判明している範囲でご紹介いたします。

詳細な画像などは、福岡市地下鉄のニュースに記載されておりますので、
そちらをご確認くださいませ。

◆福岡市地下鉄のニュース


空港線新型車両のデザインや機能

1.基本データ

◆形式は、七隈線で走っている3000系の次の番号である「4000系」となりました。

 4000系は、空港線で走っている1000系(1000N系)の置き換え用として投入されます。投入編成数は現在在籍している1000系の編成数と同じ18編成で、既存の空港線用車両と同じく6両編成となっております。2024年の秋に運用を開始する予定で、投入後に1000系の引退が始まっていくものと思われます。


2.外観•機器類


公式発表されたイメージを元にY.K.が作成した4000系外観イメージ図

 外観は白を基調としており、JR九州の303系や305系と同じく側面が真っ直ぐな車体となりました。前面と側面上部には1000系・2000系と同じ青色の帯が配されており、空港線車両の伝統を継承する意味があるものと思われます。また、ドア上部や窓周りには、空の玄関口である福岡空港や、希望の未来をイメージした、広く澄んだ青空の色「スカイブルー」が新しく配されました。
 行先表示器にはフルカラーLEDが採用されていますが、2000系のリニューアル時に搭載したものと異なり、駅ナンバリングが大きく表示されるものになっております。
 搭載する走行用機器として、営業列車として本格導入するのが世界初と言われている「同期リラクタンスモーター」が採用されています。これにより、現在走っている車両と比べて使用電力量を20%程度抑え込むことができ、より省エネな車両になるとされています。
 また、車輪を支える台車も新しくなっており、カーブを通る際の安全性を向上させ、走行音がうるさくならないようになっています。

3.内装

 車内は白系の壁に青色の床面と青紫系の座席という配色になっております。また、ガラスを袖仕切りなどに多用することで、明るく開放的な感じになりました。

 座席はロングシートながら、1人あたりの座席幅が480mmとなり、窮屈さがより緩和されています。なお、この幅は国内の通勤電車では最大となるようです。

 また、ドア上部には大きな案内表示ディスプレイを3画面設置。うち2画面が車内案内表示器(いわゆる「トレインビジョン」)、あとの1画面がニュースや広告の表示用となります。

 4000系では地下鉄初の設備として、リアルタイム監視に対応した車内防犯カメラが導入されます。各車両に4台の防犯カメラが設置されますが、この防犯カメラの映像は車内の運転士だけでなく地下鉄指令も確認できるようになっており、より素早い対応ができるようになりました。(なお、置き換え対象の1000系以外の既存車両にも今後導入される予定です)

4.バリアフリーなどの設備

◆4000系では新たなバリアフリーなどの設備が登場します。

 各車両の端に設置される優先座席・車椅子ベビーカー用スペースは、既存車両のものよりも大幅にパワーアップしております。優先席の座席は通常より座面が高く、肘掛けがついたことでより立ったり座ったりがしやすくなりました。車椅子・ベビーカー用スペースにはこれまで座席がなく、介助者が立ちっぱなしになることも少なくありませんでしたが、4000系ではスペース内にヒップレスト(腰掛け)が設けられ、介助者もゆっくりできるようになりました。

 また、これまでは優先席の対象として「ご年配の方」「お体の不自由な方」「妊娠中の方」「乳幼児をお連れの方」が指定されておりましたが、4000系では新たに「小さなお子様」「お子様連れの方」が追加され、ステッカーのピクトグラムも一新されました。

◆福岡空港・貝塚向きの先頭車である6号車には、優先席以外の特殊な座席が2つあります。

 1つは先程ご紹介した車椅子・ベビーカー用スペースとほぼ同様ですが、その部分には小さなお子様が立って車窓を楽しめるような大型窓が採用されています。窓の両端は1席ずつのクロスシートとなっており、保護者や介助者が座って利用することができます。地下鉄である関係でほとんどがトンネルであり、車窓が見える区間は姪浜駅近辺と貝塚駅近辺、JR筑肥線内に限られますが、お子様と一緒に地下鉄の乗車を楽しまれてみてはいかがでしょうか。

 もう1つは手荷物スペース付きのロングシートです。ロングシートの真ん中に、キャリーバッグなどを置ける手荷物スペースが設けられており、隣に座ってキャリーバッグを支えながら乗車できるようになっています。福岡空港を発着する空港線ならではの座席です。

5.運用範囲(推測)

 4000系が具体的にどこまで走るかは言及されておりませんが、1000系の置き換え用であることを考えると、1000系や2000系と同じく、

・空港線全線
・箱崎線全線
・JR筑肥線 姪浜~筑前前原間

は確実に走るものと思われます。

筑前前原より先の唐津方面については不明です。
以上、新型車両4000系の特徴について見ていきました。

運用開始は来年の秋ということで、運行開始がとても楽しみです。



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