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日本の行く末 日本株の本質的復活には何が必要か

大局的な視点で日本株の復活がホンモノになるか考えている。1989年バブル大相場以来、日経平均は高値を更新していない。世界から取り残された失われた30年である。日本企業の閉鎖性、保守性、隠匿体質、などに起因しているとも言われている。

果たして企業側だけの責任なのか、なんとも言えないこの国の閉そく感を感じているのは筆者だけではあるまい。経済と政治というのは密接に関連している。果たしてこの国の政治はまともなのか。大局的には政治がホンモノにならなければ、経済はホンモノにならない。日本株の停滞は企業だけの問題ではなく国そのものの停滞と考えている。

政治家は、2世、3世と実質的に世襲化している。世襲化すればするほどしがらみが強くなってくる。既存政党は、既得権益を守る支持団体との強い関係性をもっている。与党、野党もさほどかわらない。たかだか数兆円の子育て予算すら既得権益でままならない。少子化の本質的な原因は、若者が希望の持てる国ではないと考えているからではないか。

どうしてこのような希望のもてない国になってしまったのか、原因はいうまでもなく日本人そのものであると考えている。論理よりも空気を優先する国民性だ。

先日1冊の本を読んだ。「政治はケンカだ」、元明石市長の泉さんと元朝日記者との対談形式だ。暴言問題など前々からたたかれていたが、ホンモノではないかと気になっていた政治家だ。

泉さんの主張はこうだ。家族の障害に対して、冷たい社会をなんとしても変えるために、10歳で市長になると決断した。既存政党、団体の支援は一切受けない。支持者は市民である。既得権益を削り予算を子育てに振り替える。市長の決断があれば予算は組み変えられる。子育て層が元気になれば、民間投資が活発となり街は潤う。至極もっともなことをやってのけた。散々、妨害工作を受けながらやってのけた。この国の政治の将来に一筋の光明を見出した思いだ。空気を優先しない政治家の登場だ。

日本という国は空気が支配する国である。空気をよむという国民性は国境を海洋で守られた極東の国という特別な地理的要因から生まれた閉鎖的な村意識から醸成されたものと考えている。日本においては空気はあらゆる合理的な考え方より優先されてしまう。このあたりは山本七平氏の著作に詳しく記載されている。

空気が支配する日本という国であるが、期待はもっている。日本の歴史を振り返ると現在のように既得権益により閉そく感が漂い、それが行き詰まると壮大な志をもった若者が現れ、大きな変革を成し遂げている。泉さんの取り組みが起爆剤となり、志を受けついだ若者が現れることを期待したい。その時に壮大な日本株の本格的上昇トレンドが継続すると考える。




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