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47の居酒屋日記 第4夜 愛知県「丸八寿司」

名古屋は、全国的にも珍しく、港ではなく、大都市の駅前に卸売市場があって、その地区にはたくさんの飲食店がひしめいている。そんな市場の場末にある「丸八寿司」は、薄暗い階段が入り口で、上がってみないと中の様子も覗けないという、限りなくハードルの高い店なのですが……種(ネタ)明かしをしてしまうと、店内はいわゆる回転寿司のような職人を囲むカウンタースタイル。個人的には、座敷部屋に通されると、俄然、気分が高まりました。ひと昔前の宴会場のようで少しくたびれた畳もよい。さて、メニューがまたユニーク。ブリを巻いた「松田聖子(元アイドル)巻」や、マグロの中落ちの「落合(元プロ野球選手)巻」など、何が何だかいちいち店員に聞かなきゃわからない。けれどそれを聞いては野暮。知らないで頼むからこの店は楽しいのです。「ドラゴン巻」や「ソープランド巻」、「ちびまる子巻」など、バラエティーあふれるメニューはなんと50種以上!?24時間営業、市場にあって駅近の立地は、いつでも新鮮なタネと吞兵衛が揃っているでしょう。そもそも寿司用語は、ダジャレが当たり前。シャリやガリ、カッパや鉄火、涙や紫、軍艦などなど、言われてみれば、この独特なメニューってデザイン的? さぁ、あなたは何を頼みますか。

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