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他馬が何もしなかった?させなかった?リバティアイランドと川田騎手の積み重ねが示した「三冠の価値」を堪能する(第28回秋華賞・第71回府中牝馬S・2歳戦プチレビュー)

この記事は、競馬評論サークル芯力のレース速攻回顧スペース2023.10.15からの文字起こしです。


第28回秋華賞

蒼山サグ(以下、蒼):昨日の展望のちょうどアンサーとして、まずはこひさんにお話を聞いた方がいいのかなというレースになった気がしますので、今日は先にこひさんにお話を伺いたいんですが、こひさん感想をいただいていたでしょうか。

こひ(以下、こ):はい。全体の回顧は後ほどのゆたさんにお任せするかなということで、一旦私から見た秋華賞をお話しさせていただきます。今回、リバティアイランドが最終的には完勝という形で3冠馬になりまして、川田騎手も涙を流すというシーンもありましたが、勝ち方、パフォーマンス自体は皆さん周知の事実でありまして、ケチをつけるところも何もなかったかと。ただ誰もリバティアイランドを倒しに行き切れなかった秋華賞というところでの、3冠最終戦としての物足りなさというのは、ちょっと残ったレースだったかなと思います。昨日の展望で私自らのマスクトディーヴァに期待して、リバティアイランドの後ろを取って差しきるか、フタをするかみたいなことができるんじゃないかと、というようなお話をさせていただいていたので、リバティアイランドの後ろと外についてちょっと話をしていきたいなと思います。

まずスタートですね。リバティアイランドの後ろをドゥーラに乗っていた斎藤新騎手マスクトディーヴァ岩田望来騎手、あとドゥアイズ西村騎手の3人が狙っていたなというふうに見えました。始めは内からドゥーラが狙っていく姿勢を見せていきました。一方そのままの進路であれば後ろが取れたかもしれないマスクトディーヴァは、そこまで執着していないような感じで引いて、一旦外に行ってしまいましたというところ。(レース後コメントを見ると、馬が緊張していたよう)その後に外から強引にドゥアイズが突っ込んでいきまして、コーナーも生かしてまして、最終的にその後ろのポジションというのがドゥーラが取り組んだというような形になったと。若手がみんなで一番人気の後ろを狙う選手権みたいな形になっていますが、昨日の展望の最後に西村騎手が最近乗れていて、セコいとかそういう効率的な騎乗ができるジョッキーだなという話をしていたので、まるでそれの答えみたいな形でしっかり取り切ったな、そういったレースだったなと思っています。ただその後ちょっと前が遅すぎて、馬群が圧縮されて結局窮屈になったこともありました。マスクトディーヴァは結果的に1列後ろになったので、そのゴチャつきからは逃れられたので、後ろを取れば勝ったという話ではないですが、このポジション争いは西村騎手が勝ち切るというような形でした。そういった形で馬群がすごく圧縮されたというところもありまして、途中リバティアイランドの外には、ソレイユヴィータピピオラというような形で、人気ではない8枠の馬が並んでいるというような形になりまして、リバティアイランドは前が開くよりは外側をどう進路を確保するかという形になっていたかなと思います。その中でペースがずっと落ち着きすぎていたことで、結果的には残り800ぐらいからようやくどっこいしょとペースが上がったような形にはなりました。そこで武豊騎手が早めに動いていって着順を上げに行くというような形の選択をしたこと、ピピオラに乗っていた藤岡康太騎手ですと、ブロックをして防ぎに行くほどの選択はできない形になっていたかなと思います。そのためリバティアイランドの進路の方が開通して、後は圧勝というような形になったかなと思います。インタビューでも川田騎手がこの馬にとっては進路をちゃんと確保することが一番というような話がされていましたが、その通りのところが3コーナーでできましたので、ちょっと早めかもしれないがしっかり動いてポジションを上げた、この時点で川田騎手リバティアイランドが勝ちというような状態だったかなと思います。

最後マスクトディーヴァが凄まじい脚を使いまして、進路や選択肢次第ではひょっとしたらというような脚は最後に見せていたなと思います。結果的には大舞台でこの馬の競馬をやり切った形ではあったのですが、スプリンターズステークスにもある種の似たような回顧がありましたが、G1ではそれで勝ち切るというのはなかなか難しいというところはあったかなと思います。例えばリバティアイランドの後ろを確保するですとか、外から上がっていけるポジションを取るですとか、そういった選択をして戦ってほしかったなというところもあります。今回終わってみますと、3着ハーパーがオークスの2着馬で、ドゥーラも3着馬。その後がモリアーナとトライアルの勝ち馬と極めて順当に着陣が並んだというところもありまして、皆さん自分も競馬をしたなという印象があります。断然の一番人気で3冠がかかるというところの3冠目としては、もうちょっと倒しにいくという気迫というところが、分かりやすく見られるところがあったらよかったなというようなところはありましたね。なので最終的には多分スタート直後に接触があったように見えまして、ポジションがとれずに後ろからになってしまったヒップホップソウル以外は、多分ほぼほぼ能力を出し切ったような、非常にフェアなレースだったというような印象ではありまして、そういう意味ですと、リバティアイランドが強い、完勝であることに関しては疑う余地はないですが、もうちょっと熱い戦いを見たかったなというような思いはちょっと残ったかもしれないかなというふうに思います。ただマスクトディーヴァ岩田望来騎手も2着とはいえ、ちゃんと結果を残しては来てはいますし、多分次エリザベス女王杯に進むのであればリバティーアイランドは多分いないと思いますので、チャンスはあるかと思います。能力としてはやはりちょっとかなり桁違いのものがありまして、オールドファン的に言うとビハインドザマスクの血がこういう末脚を見せると思いますので、次以降のところで、またこの3歳で将来もありますので、G1にチャレンジする機会は十二分にあるものだと思います。

蒼:はい、ありがとうございました。すみません、ということで今日ちょっとイレギュラーな順番が前後してしまいましたけれども、ではゆたさんの方に全体的な総括も含めてお話していただけたらと思います。よろしくお願いします。

くらみゆた(以下、ゆ):よろしくお願いします。こひさんからのお話もあったんですけれども、全馬がそれなりにきちんと力を出していった中で、リバティアイランドが抜けた力を見せたというようなレースだったとは思います。レースの見方としては2つあると思っていて、他馬がリバティアイランドを負かしに行くような競馬をせずに、自分の競馬に徹したという、こひさんのご指摘もあります。一方で逆に言うと川田騎手がそういう競馬しか周りにさせなかったレースと言ってもよいのかなと思いました。

リバティアイランドですが、桜花賞では結構無理な競馬で勝ったというようなところもありましたので、決して最初から今日みたいな競馬ができる馬ではなかったと思います。ただ今回の秋華賞に関しては、スタートを五分に出て、かかる心配もなく、促しながら好位で競馬をするという形なりました。こういう競馬を最初のスタート数百mで出来るようにするために、ここまでの積み重ねがあったのかなと思います。この積み重ねが他馬が邪魔をしにいけるような隊列、競馬を許さなかったと思いますので、それをさせなかったという、川田騎手の凄さが出たのかなと。あとはやっぱりこひさんの話にもありましたけれども、かなりスローになっていったので、外枠から抑え込んでくるような馬がいたのかというところですね。ハーパー、ドゥーラというあたりは内からという形で、抵抗はしたけど邪魔はできないような形で、今回苦しめるチャンスがあったのは、ソレイユヴィータ、武豊くらいだったと思うのですが、残念ながら鞍上も馬の力自体が足りないというような判断だったのかなと思いました。なのでそういう意味でも、武豊騎手がもうちょっと勝負になるような先行馬に乗っていたら面白かったかもしれないなというのは思ったところではあります。

あとは勝ったリバティアイランドについて。直線に進路を取るというところをずっと川田騎手が意識しているなというのも、スタートからゴールまでずっと見えていました。そういう意味で言うと普段の川田騎手なら待ちそうなタイミングだったんですけど、結構早仕掛けに近いような形で上がっていったというところ。4コーナーを馬なりでガッとスピードが違いで前を飲み込んでいくというのは、オルフェーヴルだったりディープインパクトだったりみたいな魅力的な強さだったのですけども、今回は強すぎてというよりは勝ちにいくために出ていったのかなとも見えました。その辺のプレッシャーがあっての、川田騎手の涙だったのかなと。ちょっと自己暗示感はありましたが(苦笑)。ですので、今日のレースだけ見ると、割と他馬が白旗を挙げるようなレースになってしまったと思うんですけれども、決してリバティアイランド、今日も100%の仕上がりではなく80%くらいの仕上がりだったと思いますし、岩田望来騎手マスクトディーヴァもワンチャンあったかもしれないんですけれども、それをさせなかったというところがやっぱり、三冠に値する積み重ね、コントレイルの時の福永祐一騎手でもありましたけど、こういう積み重ねが見られるところに、やっぱり三冠の価値があるのかなと思ったところがあります。

あとはマスクトディーヴァですね。この走りっぷりをどう見るかというところで、正直、今日もリバティアイランドだったら勝ち筋はあったんじゃないかなというところはあったのではないかと。もちろん最後追い込んでというところで、勝ちに行くとその分最後末脚の威力は落ちちゃうかもしれないんですけど、やっぱり前半戦のペースを、そこまで後ろで付き合う必要はなかったのかなと思います。ただ、これに関して言うと、G1の勝ち方を知っている騎手でないとG1を勝てない。やっぱり前走、前々走でそこまでの競馬を教え込めなかったというようなところもありますので、今日のレースだけではないんですけど、やっぱり含めてまだまだちょっと若さが出たのかなと思います。この辺、やっぱりG1を勝つ、優勝するというところは、普段の競馬の延長線上だけじゃなかなかできなくて、一つ成功体験を得ないと、なかなか勝てないというところがありますので、岩田望来騎手、今年調子いいですけど、今後一つ殻を破れるかどうかというところが、いつになるのかというのは楽しみたいなというふうに思います。

あとは3着のハーパーとか、5着のモリアーナルメール騎手、横山典弘騎手が本当に綺麗に乗っているなと。ただ自分の競馬に徹したんですけど、今回はちょっと厳しいなと思いました。あとは4着のドゥーラ斎藤新騎手は思ったよりいい競馬でした。もっと日和った競馬になるかなと思ったんですけど、3コーナー、4コーナー、リバティアイランドの上がる手前で内から何とかついていこうという抵抗を見せましたし、その結果として進路もきっちり確保して、最後はちょっと足りなかったんですけど、4着までは来てますので、今日に関して言うと斎藤新騎手はほぼ満点に近い競馬になったんじゃないかなと思いました。以上になります。

蒼:それでは秋華賞の回顧を最後に、何か追加ございますか。

こ:最後の6着まで来てましたマラキナイアですね。道中内ラチ沿いでロスなく運んでたというところはあるんですが、若干ハーパーに進路がカットされるようなところもありながら、よく追い込んできていました。先ほどから話題に出ていますマスクトディーヴァも含めましてですが、今年のローズステークスは夏の上がり馬大集合みたいな形になったレースだったかなと思いますが、一線級としっかりぶち当たっても、力を示したというような印象がありますので、ローズステークス組の今後は注目したいなと思います。特にルメール騎手との関係もあって、早々とエリザベス女王杯直行を宣言しました2着のブレイディヴェーグですね。マスクトディーヴァ共々との古馬との対戦になりますが狙ってみたくなるというような印象がありました。あとはローズステークスの上位馬がこの後条件戦に出てきたと意識してみてほしいなと思います。

第71回府中牝馬S

府中牝馬S出馬表

蒼:ゆたさんの方から先にお願いしたいと思います。

ゆ:はい、お願いします。このレース、開幕2週目というところで東京競馬場もちろん馬場状態も良かったんですけれども、その中で逃げ先行馬が不在という出馬表になっていて、どの馬が逃げるのかというところ。スローペースになるのはほぼ確定的というところで、キレ勝負というところで何が来るかなというのを予想するようなレースになりました。こういう時に来るのがやっぱりディープの血かなと思ったんですけど、まさかのディヴィーナが抑えきれずにハナに立って、そのまま押し切り勝ちという結果になりました。波の激しいデムーロ騎手なんですけれども、最近netkeibaのコラムでもテンション高めで多分良いデムーロだったかなと。

蒼:劇場版のデムーロだったかもしれませんね。

ゆ:テレビにも最近出てますからね。アニメ化もされてますので(笑)。レースの方なんですけれどもともかくディヴィーナが逃げるという展開がポイントだったと思います。コスタボニータと並んでいる間は、ちょっと落ち着かなかったんですけれどもハナに立ってからは折り合って、暴走という感じではなかったと思います。結果的には前半の600から1200が12秒台という形で直線に入ってからキュッと上がるペースでしたので、完全に3ハロン勝負という形になったと思います。

あともう一つポイントだったのがルージュスティリア、こちら川田騎手ですけれどもこちらが2,3番手でいましたので、後続としてはやっぱりそこで蓋をされているようなイメージになりました。川田騎手が差せない位置にいるわけないので、それより後ろにいるポジショニングを取ったようなというのは、基本的にちょっときつかったかなというふうに思います。直線追い比べになったところをルージュエヴァイユライラックを押さえてディヴィーナを逃げ切るというところで、本当にびっくり箱みたいなレースだったんですけれども、終わってみればなるほどなというレースだと思います。

蒼:完走した馬は全て上がり33秒台で走り切ってますかね。

ゆ:終わってみてもそういうレースで並びだけがちょっと不思議だったかなと思います。勝ったのはディヴィーナなんですけれどもデムーロ騎手に乗り換わってから好走を続くも一歩足りない競馬が続いていたところで、ちょっと夏に勝ちきれなかったので重賞勝ちが遠くなってしまったかなと思ったんですけれども。あんまり逃げて勝つのって将来的には良くないものですが、5歳牝馬ですしここで勝たずにどこで勝つという競馬だったと思いますから良かったとは思います。モーリス産駒は上がり3ハロンの競馬は得意なわけではないんですけれども、今回ポジションとあとは十分直線助走期間を取って脚を使えたというのが良かったと思います。ちなみにこれ大魔神佐々木氏はこれ今年の初勝利だったみたいで、佐々木氏ほどの馬主さんでもこの時期まで初勝利が来ないことがあるんだなと思ってなかなか競馬は難しいなと。

2着のルージュエヴァイユですね。こちらはスタート直後に2番のエリカヴィータが少し外に寄れましたので、それでポジションが悪くなった部分がありました。ただその後横山武史騎手が腹をくくって、前半は内ラチ沿いに進んで、向こう正面では早々に外を出すという形で、本人が言っていた通り完璧なリカバリはできたと思うんですけれども今日は運がなかったなというレースだったと思います。前走はちょっと展開恵まれたのかなとエプソムカップは見てたんですけれども、今回の好走は展開も流れも違う中での好走ですので今後も楽しみと見ていいのかなと思います。

あとは3着のライラック。デキがいいという話はありましたけれどもこういう流れで牝馬を折り合わせるのは戸崎騎手のいいところかなという風には思いました。あとは7着のルージュスティリアですね。これ川田将雅で人気になって私もちょっと買ってたんですけれども、やっぱり条件戦から勝って一発で突き抜けられないディープインパクト産駒はやっぱりなかなか信頼できないなというのは改めて思ったところにはなりました。はい、以上になります。ありがとうございました。

蒼:それではこひさんの方からはご質問などございますでしょうか。

こ:はい、ディヴィーナですがデムーロ騎手友道調教師のコメントを見ていても「ペースが遅くなるかもしれないのでリズムをよく行かせてください」とレース前にデムーロが言っていたとあるので、ある意味許可をもらった上での今回の戦術だったように読めてまして、やはり5歳牝馬というところもありまして本当にここで勝負に行ってその勝負に勝ったなというような印象です。あとは3着のライラックですね。この上がりの時計に対応できるキャラだというイメージがなかったので、この馬自身もデムーロ騎手のお手馬で、今回久しぶりに戸崎圭太騎手に変わったというような形になりましたけど、この馬はこの馬で逆にデムーロ騎手から離れてまた一つ新味が出たのかなというような印象で見ていました。とは言えなかなかこのクラスではないぐらいのラップ、かつ番手にいました川田将雅騎手のルージュスティリアがなぜか伸びなかったというところもあって非常に特殊なレースになりました。ですので外を回された馬は多分その時点でおしまいだったそういう類のレースではあるかなと思います。そういったところから今後見直せる馬がいるんじゃないかなというところは思います。

2歳戦プチレビュー

紫菊賞

紫菊賞出馬表

こ:頭数がたった5頭というところで終わってみれば、一番人気のジュンゴールドが楽勝したというような形で、ちょっと他馬との比較というところで言うと分からないところもありますが、確か新馬勝った際にも、このレースなかなか見どころがあるレースをしていたところを触れていたかと思います。頭数が少なかったところもありまして、スタート後のポジションがゆっくりになりそうな雰囲気になった時に、外から坂井瑠星騎手がポジションを上げて先頭に立って、その後も落ち着いたレース運びで、直線は後続を楽に振り切って、上がり34秒0という形で完勝しました。相手関係があるので本当の力量は読み切れないところはありますが、ここ2戦としては理想的な形で通過してきた馬ではないかと思います。このレースの場合は、オーナーがちょっとやらかしてしまったオーナーでございまして、クラシックまでに勝負服が変わるかどうかというチキンレースもあるのですが、普通に考えても次が例えば京都2歳ステークスであったり、東スポ杯であったりでも、それなりに人気になって答えられる資格があるのではないかと見ています。 この馬はエピファネイアの産駒なのですが、母父ゼンノロブロイいう形になっていまして、意外にこの血統構成がニックスだと思います。ヴェローナシチーですとか、たまたま私も出資していましたシーズンズギフトなどがいました。

プラタナス賞

プラタナス賞出馬表

こ:例年この時期にダート1勝馬のレース数が少ないところと、東京のダートマイルで王道というところもありまして、非常にレベルが高くなりやすいレースでもあります。今年も夏のダート戦で目立つ勝ち方をしたライジンマルアマンテビアンコの2頭が人気を分け合う形になりましたが、勝ったのがまたブリックスアンドモルタルの産駒イーグルノワールで、ライジンマルが2着、アマンテビアンコがそこから4馬身離れた3着となりました。各馬が実力や能力を出し切ったレースで、外から力でねじ伏せた形になりました。さらに上がりタイムも人気2頭と比べて0.4秒早く、完勝に近い内容だったと思います。

この馬自体がデビュー戦の時から条件が替わっていて、芝マイルのデビュー戦で負け、その後ダートの未勝利戦を勝ち上がったという、あまり目立った形ではなかったのですが、すでに実績を積んでいるというところで、血統を見ますと、母がアルティマブラッドということで、母父がシンボリクリスエス、母がアルティマトゥーレというところで遡ると、エアトゥーレ、スキーパラダイスの一族という血統的裏付けがあります。母父シンボリクリスエスで砂が走る馬が出てきたというのは、ブリックスアンドモルタルの産駒を見る上でも良い要素だと思います。 この勝ち方ですので、暮れの全日本2歳優勝まで含めて、たぶん次は地方交流を使ってくるだろうと思いますが、非常に有力なポジションにつけたレースだったと思います。社台ファームの伝統的な牝系で、ブリックスアンドモルタルが活躍しているのはとても良いことだと見ています。

2着のライジンマルについては、ほぼ能力を出し切ったレースだったと思いますので、今回は相手が悪かっただけかもしれません。アマンテビアンコがペースが遅かったというコメントがあったのですが、このクラスでさらに早めることを求めるのは難しいのかもしれません。今日のところはマイル適性も含めて若干力負けだったのかなと見ています。

ゆ:血統的にはストームキャットのワンツースリーという形になりました。猫も杓子もネコ系を種牡馬導入されているような感じですが納得ですね。私が競馬を始めた頃は、砂や短いところでで「速い」といえばミスタープロスペクター的なイメージがあったのですが、ストームキャットがポンポンと1・2・3を取るというのを見ると、時代とともに日本の競馬のスピード感はサンデーの血はもちろんですがストームキャットの力は侮れない血統になっているなと改めて思いました。

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