見出し画像

マーケティングの現場で戦況は把握できているのか?

時々、マーケティングを軍事の話に例えてしていますが、今回もそのシリーズです。今回は戦況について話してみたいと思います。

マーケティングにおいては端的に言えば、見込み顧客のお財布の中のお金を競合と奪い合うことです。競合とはと言う話に関しては以前書いた「競合とはなにか」を参照してください。

マーケティングは当然、競合の出方を見ながら、自分たちの売り上げデータをはじめとする様々なデータを元に戦術を実行していきます。

この際、当たり前のことですが、競合のデータは見ることができません。そのため何が起こっているのかを、手に入るデータの中から推測して戦術を決めていくのです。

実際、古代の戦争から第二次世界大戦ぐらいまで、現場の指揮官出会っても、その戦場の状況の25%も把握できれば良い方だと言われてきました。そのわずかな情報の中で、状況を判断し、時には賭けにでながら戦闘をおこなっていました。もちろん、そのような状況なので、判断を誤る場合も多々あり、それによって敗戦を喫してしまうことも少なくなかったと思います。

マーケティングではデータを緻密に取り、できるだけ正確に予測できるように努力しますが、それでも集められる情報は限られています。実際、IDCやガートナーのレポートを購入できたとしても、それが正確に市場を表している保証は全くありません。

そうなってくると、現場の指揮官であるマーケターに求められるのは何かというと、修正力です。25%にも満たない情報から推測をして、実行をし、それが正しいかどうかを常に検証しながら、正しいと思われる方に修正を行なっていくことが求められます。

例えば、期初に立てたマーケティングプランが途中で間違っている可能性も多分にあるので、その場合は潔く間違いを認め、素早く修正を行なっていく力です。当然、修正した内容も間違っている可能性はあります。だからと言って、そのマーケターを責めても何も始まりません。修正し続けていく力が必要です。

実際の市場を正確に掴めているマーケターなんて存在しませんし、半分もわかっていない事がほとんどだと思います。ましてや、1から10を推測するのは不可能ではありませんが、それが正しいという保証もありません。そんなかで、果敢に攻めていくマーケターであるためには修正力は欠かせません。ぜひ、その修正力を身につけてください。

区切り線

マイカスピリットではIT企業向けに「技術力を商品力に翻訳する」お手伝いをしています。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?