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僕もパパがお金持ちだったら

NY→PARIS国際電話
ハーイ、カール、元気?
元気だよ、トム
ところでさ、僕、また映画撮るんだけど服作ってくれない?
いいよ、トム
カールはファッション界の帝王、カール・ラガフェルト。トムはトム・クルーズでなくファッションデザイナーのトム・フォード。新作の『ノクターナル・アニマルズ』(2017年公開)のためにカール・ラガファルトに直接電話をしてオートクチュールを作ってもらったと言う話は有名。
今日は映画衣装のお話。
 リュック・ベンソン監督の『フィフスエレメント』はジャンポール・ゴルテエ。パリの恋人、ローマの休日、オシャレ泥棒などオードリー・ヘップバーンの映画は全てジパンシーが手がけています。映画衣装を一番多く手がけているのはジョルジュ・アルマーニです。代表作はブライアン・デパルマ監督の『アンタッチャブル』。ケビン・コスナーとホイットニー・ヒューストンが共演した『ボディーガード』、リチャード・ギア『アメリカンジゴロ』監督はポール・シュレイダー、なんとイタリアの巨匠、『暗殺の森』のベルナルド・ベルトルッチ監督の『魅せられて』(1996年)の衣装も担当しています(リヴ・タイラー、ジェレミー・アイアンズ)。アルマーニがなぜ多くの衣装担当をするのかには理由があります。かれは子供の頃映画少年で映画監督になりたかったと言う話です。
 ドンパチ映画と言えばなんと言っても『007』ジェームス・ボンドシリーズ。ショーン・コネリー演じるジェームス・ボンドはイギリスの高級テーラーのアンソニー・シンクレア、第1作の『Dr. NO』の中のセリフにCAIのレイターに「それはどこのスーツだ」と聞かれて「サヴィール・ロー」と答えるシーンがあります。「サヴィール・ロー」はロンドンの高級テイラー集まる道の名前。5代目ジェームズ・ボンド、ピアース・ブロスナン、6代目ジェームズ・ボンドのダニエル・グレイグが演じた『カジノロワイヤル』まではイタリアの高級テイターのブリオーニ。ダニエル・グレイグの『慰めの報酬』、『スカイフォール』、『スペクター』3作品はトム・フォードちなみに靴は超高級靴店John Lobb(ジョン・ロブ)。ほか、CHURCH’S(チャーチ)、Crockett&Jones(クロケット&ジョーンズ)などの高級靴を使っています。
 トム・フォードさんはアメリカで一番と言われる芸術大学パーソンズ・ニュースクール・フォー・デザインのご出身。世界芸術ランキングでは第三位。しかし学費はダントツの世界一位。他にここの出身者としてはファッション・フォトグラファーのスティーヴン・マイゼルとライアン・マッギンレイがいます。お二人共超お金持ちのご子息。僕もパパがお金持ちだったらパーソンズ行って世界的なファッション・フォトグラファーになれたかもしれません。


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