行方不明の幼馴染の話 第七話
「まどかが言うには、エントランスのガラス扉越しに見た女の子は、汚れた和服を着ていたみたいに見えたって。動揺してて、顔なんかはあまり細かく覚えていないらしいけど」
話し終えた美天は、アイスティーをまた飲んで、ストローを回しながら続ける。
「まどかも、あまり怖い話が好きじゃないから、しばらく誰にも話せなかったみたい。……この前、杉元たちが話しているのを聞いて、ようやく話す気になったって言ってた。塾はお母さんに迎えに来てもらうようにしてて、帰るのはたまに私も付き合ってたの。……で