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八ヶ岳日帰り縦走

2019/09/06
八ヶ岳日帰り縦走(阿弥陀岳〜赤岳)

ついにこの日がやってきた。

6月半ばの塔ノ岳ナイトハイク以来の登山。
今回はこの日のために色々準備してきた。

6時45分 美濃戸口から登山スタート。

八ヶ岳は原生樹林帯で、植林されている地帯と違い自然が豊かな山。
中でも、苔や花の種類が豊富で、歩きながらに自然の息吹を感じることができる。

美濃戸口から1時間弱、御小屋山のピーク。
天気は素晴らしく、Instagramでよくみる #八ヶ岳ブルー を体感することが出来た。

御小屋山のピークからさらに2時間歩くと阿弥陀岳。

途中、開けた場所からアルプスの山々が望めた。
槍ヶ岳や蓼科山、権現岳など、近くの山から遠くの山まで一気に視界が開ける。

阿弥陀岳に向かう最中、森林限界地点に到達。
ハイマツという植物を初めて目撃する。
実際に見るまでは、ハイマツという文字列の語源は高い場所に生えてる松(high matsu)だと思っていたけど、這っている松なんだと見た時に初めて理解出来た。

ハイマツの森の中には、ホシガラスというカラスが居て、その鳴き声がよく聞こえた。

ハイマツ帯を抜けると、今まで味わったことの無い岩場が迎え撃つ。

パーティリーダーのSさんは呼吸も乱れることなく、躊躇いもなくリハビリを楽しんでいた。

自分は岩場の高度感は特に問題なかったが、疲れや集中力切れから落ちたらどうしよう、など、考えながら一歩一歩岩の凹凸に足を掛けていた。

ここは急登も急登で、鎖場やちょっとしたハシゴもある。
息を切らしながら、なんとか上り切り、10時過に阿弥陀岳に登頂。

初の2000メーター越えの山だったが、景色はガスっており、眺望はお世辞にもいいとは言えないが、3ヶ月ぶりの登山で、そのために準備してきたものがあったため、達成感や、「山に登れる幸せ」を存分に噛み締める事が出来た。

阿弥陀岳では40分程休憩。
休憩が終わると、次のピークに向けて足を運ぶ。

この時点で相当疲れていたが、行動食でスタミナを保っていたため気力は万全だった。

阿弥陀岳からの下り、経験したことの無い超急坂。

どこに手をかけたら、足を置いたら、安全に降りれるか。

そんなことばかりを考え、下る。
下りのピークを迎えようとした時、後ろから他の人が降りてきたため急いで降りていたら、自分の足の長さ以上の場所に着地してしまい、右ふくらはぎがつる。
激痛だったが一瞬でつった状態を戻し、なんとか下る。

Sさんに足がつって違和感がある事を伝えたら、中岳を降りた所でキネシオテープというものをテーピングをして頂いた。

流石はロードレーサーでフルマラソン、ハセツネれーすもこなす根っからの有酸素運動の達人。

このテーピングをして頂いた直後から右足の痛みから解放され、違和感はあるものの楽に歩けるようになった。

中岳から赤岳にかけて、目の前にジグザグに踏まれた赤岳行きのルートがある。これを見た時、自分は本当にアレのピークを踏めるのか?と弱気になってしまった。

Sさんに先行されている間、呼吸を意識しろ、もうすぐ岩場だぞ、と声をかけて頂き、自分にムチを打ちながら足を1歩、とても重い足をまた1歩と踏み出す。

赤岳直前の岩場からが今回のメインディッシュであるかのような地獄の岩登りが続いた。
本来鎖場のクサリは補助的な物で、それを信用して登っては行けないというルールがある。
しかし、今の自分ではそのクサリが唯一体を上に移動させるための手段。
なんとか岩の凹凸を捕え、クサリに頼り過ぎないように登る。

途中の「山頂までもう少し」という看板からは、本当にもう少しなのか、いつまでこれが続くのかと軽く絶望しながらまた岩に手をかけた。

矢印が山頂を指している、いつまで登ったらいいのかわからない中、最後のハシゴを登りきる。そしてまた軽く岩を超えると辿り着いた赤岳ピーク。

12時20分登頂
思ったより人がいて、阿弥陀岳と同じく展望はあまり良くはなかった。
日差しも強く、山頂の温度計は20度以上を指している。

予想と違う温度で快適に過ごせたが、やはりピークに来たからには眺望を期待したかった。
これは自分の体力、筋力があればガスる前にピークを踏めたはずと考え、山を舐めては行けないなと思った。

山頂で風を浴び、日差しに焼かれながらゆっくりと体を休めスタミナをなんとか取り戻す。
正直いってこの時点で体力は使い切っている。
下りのことを考える余裕は無かった。

水も無くなり、Sさんのハイドレーションを少し分けてもらう。
山頂からおり、赤岳頂上小屋で水を購入。
そこから赤岳展望荘、地蔵尾根との分岐まで下る。

下る途中も岩肌はほぼ平面で、さらに角度がキツイ急坂の連続。
岩に慎重に足をかけ、集中力を切らさず下る。

行者小屋に向かうまで、ツアー客の高齢者とすれ違う。
この人たちは本当に自分の体力とかを理解して登っているのだろうか……
地蔵尾根の連続急階段を下りながら20名ほど通過するのを待ち、そのようなことを思った。

行者小屋につく0分前位から下りのガレ場は段々となだらかになり、手をついて下るような場所は無くなった。

途中Sさんが見えなくなり、1人の時間を歩いた。
苔や木々、草花を眺めながら親指のマメを労りながら下った。

14時45分
ひたすら下り、やっと行者小屋。

ここはInstagramでよく見た光景。
テン場があり賑わっていた。
自分はここでペプシコーラと行者小屋のステッカーを購入。
毎度Sさんがバーナーを持ってきてくれるので、いつものお礼にガスカートリッジを献上。

遅めの昼ごはんのメニューは、大好きな「蒙古タンメン」+「鮭おにぎり」

汁を残さないように、麺を食べ終わったらスープの中におにぎりを入れ雑炊に。

行動食は食べていたが、相当腹が減っていたのかペロリと完食。
疲れた体に辛味が刺激になり、それをペプシコーラの炭酸で洗い流す。
自分は今なんて贅沢な時間を過ごしているんだろうか……と何度も思った。

行者小屋の水場で水を汲ませて頂き、美濃戸口まで戻る。

このルートは先日の大雨で橋が流され、いくつもの橋が新しくなっていた。ルートも新しくなっているようで、道に迷いそうな場面はあった。

美濃戸山荘までは長い長い下り。
いつになったら終わるんだろう、いつまで経っても変わらない景色。
そんな風に思っていた。

やっとの思いで美濃戸山荘に到着。
先程汲んだ水が冷たく、乾いた喉を潤す。

ここからはただひたすらの林道。
登山道ではないので快適に足を運べたが、疲れが溜まり永遠に思う程長かった。

17時45分
トータル11時間、移動時間9時間の八ヶ岳縦走が終わった。
達成した。
時間がかかってしまって、日の落ちる前ギリギリになってしまったことがまだまだ未熟である証だなと思った。

何はともあれ怪我もなく無事に終わり、本当によかった。
この後は近くの温泉、もみの湯に移動し、汗を流す。
両腕とも真っ赤に日焼けし、温泉の湯が染みる。
100度近いサウナでジワジワと汗をかき、シャワーで流しサッパリ。

帰りの八ヶ岳パーキングで、「八ヶ岳山菜そば+舞茸天丼」を食らう。

胃の中はかなり重くなりカオスな状況だったと思うが、デザートは別腹。

信玄餅ソフトクリームを食べ、お土産を買って帰路につく。

毎度毎度Sさんに迎えに来てもらい、送ってもらえる。
こんな大したことの無い自分でも、一緒に山やろうと言ってくれる人がおり、しかもその人が出会った中で1番凄い人物である事に、心から尊敬している。

今回も本当に楽しい山行でした。
長くなりましたがここまで読んで下さりありがとうございました。
ギアレビュー行動食レビューに続きます。
良ければそちらも見て言って下さい。

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