『孟子』万章下166ー孟子と斉の宣王の対話(14) 二つの卿
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*これはまだ、孟子が、斉の宣王(せんおう)のもとに滞在していたころの逸話です。
斉の宣王が、卿(けい)という身分について質問した。
孟子は言った。
「王よ、どの卿について質問されたのですか。」
宣王は言った。
「卿はどれも同じではないのですか。」
孟子は言った。
「同じではありません。まず、王族の、同じ姓の卿がいます。そして、それ以外の異なる姓の卿もおります。」
宣王は言った。
「それでは、王族の卿についておたずねしよう。」
孟子は言った。
「その君主に大きな過ちがあれば諌めます。そして、繰り返し諌めても聞き入れられなければ、その王位にある君主を取り替えます。」
宣王は、一瞬で怒りの形相に変貌した。
孟子は言った。
「王よ、他意はございません。王が臣下である私に質問をくだされましたので、私は臣下として正しい答えを述べなければなりませんでした。」
宣王は、態度を落ちつかせると、それから王族以外の異姓の卿について質問した。
孟子は言った。
「その君主に過ちがあれば諌めます。繰り返し諌めても聞き入れられなければ、そのまま立ち去ります。」
*以上、『孟子』万章下166ー孟子と斉の宣王の対話(14) 二つの卿
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