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受験生は自己肯定感を大切に

受験のときは一生懸命になるあまり、自分が嫌になるというタイミングが少なくありません。
 
「勉強する気が起きない」
「勉強に集中できない」
「これだけ勉強しているのに、理解ができなくて焦る」
 
こんなときこそ、頑張っている自分を認めてあげる自己肯定感を高めていきましょう。
 

自己肯定感って何?

「自分らしさ」や「自分の価値」を認めることを自己肯定感といいます。
どんな人にも長所と短所があります。しかし、何かに一生懸命に取り組まないといけないときほど視野が狭くなりがちで、隣の芝生が青く見えてしまうものです。
 
受験においては、成績がぐんと伸びた友だちに対し、伸び悩んでいる自分はダメな人間だと思ってしまいがちです。
受験に対してものすごく前向きなクラスメイトがいれば、勉強が嫌だと思っている自分が劣等生のように感じてしまうこともあるでしょう。
ですが、本当に自分は何もしていないのでしょうか。
自分がこれまで努力してきたこと、今も歯をくいしばって努力していることを、どうか否定しないであげてください。その努力は決して無駄ではありません。
 
自分の努力は、自分が一番わかっているはずです。
誰かと比べるのではなく、この努力はいつかちゃんと花開く、自分には無限の可能性が広がっていると信じることが自己肯定感であり、その自己肯定感が本当に無限の可能性を引き寄せてくれるのです。

自己肯定感と成績にどんな関係があるの?

東大研究所の調査では、自己肯定感が高い人は、勉強が好きで成績が上昇するという結果が報告されています。(参考:自己肯定感は成績が左右 東大研究所の調査)。
この調査では、小学1年生から高校3年生までを対象に、「自分の良いところが何かを言うことができるか」という質問を試みまし。その結果、2年間の追跡調査で成績をアップさせた人の多くは、この質問に「自分の良いところをいうことができる」と答えた人だったことがわかりました。
 
つまり、自己肯定感が高いだけで、成績は自然と伸びていくということです。
それは勉強が勝手にはかどるという意味でもあるでしょう。
このように、自己肯定感と成績には大きな関連性があるのです。

自信を失ったとき、自己肯定感を取り戻す方法は?

受験は他人との競争です。
どうしても周囲と自分を比べてしまいますし、思うような成績が出ないと落ち込んでしまうのは無理もないことでしょう。
しかし、どうしようもなく落ち込んでしまうときほど、自分を冷静に分析することが大切です。
 
まず、自信を失っているときというのは、「できないことばかりに目を向けている」状態であることを自覚しましょう。
結果は散々であったとしても、その間に「できたこと」も、ずっと「できていること」もあるはずです。
 
・わからなかった問題が解けた
・目標にしていた問題集を一冊終わらせた
・2時間集中して勉強に取り組めた
・勉強中はスマホに触らないと誓い、それを実行できた
 
いかがでしょうか。
自分には本当に何もできていませんか?
成績とは、勉強のできだけで決まるのではありません。努力の積み重ねによって、結果が現れるのです。
上を目指す心意気はすばらしいですが、1位になれるのは一人だけですし、そもそも全員が1位を目指す必要はありません。
たとえば今、あなたの成績が100位だとしたら、次に90位になっていたらそれは努力のたまものです。「よく頑張った」と自分を褒めてあげてください。
その労いは自惚れでも何でもなく、あなただけが知る、あなたの努力に対する対価なのです。
 
そうして自分を認めてあげるチャンスを増やすことが、自己肯定感を取り戻す一歩になっていきます。

自分がどうしたいかを周囲に伝えることも大切

親の言葉を余計な一言だと感じることがあるかもしれません。
しかし、それは悪意から出た言葉ではなく、心からあなたを応援しているからこそ出てくる言葉なのです。
 
でも、自分が一番自分を責めているときに、「もっと頑張ればできるようになるよ」「目標まであとちょっとだったね」と言われてもうれしくありません。
それどころか、「頑張りがたりない」といわれているようで、気分が悪かったり悲しかったりすることでしょう。
そういうときは、一人で部屋に閉じこもるなど、物理的に周囲との距離を置くことも必要です。
 
そして気持ちが落ち着いたら、いつも労いの言葉をくれる相手に、その言葉が否定的に聞こえること、「自分は努力してこれができるようになったから、まずはそれを褒めたい」ということを伝えてみましょう。
これは決してワガママではありません。
 
家族であっても、自分の頭の中が相手にわかるわけではないのです。
考えを言葉にし、相手にも言葉にしてもらうことで、自分に自信がつきます。また、そうやって自分を認めてくれる人の存在が増えれば、自己肯定感が芽生えるきっかけも増えるでしょう。

最後に

努力した経験は、必ず自分の力として蓄積されます。
努力で得た知識ももちろんですが、何よりも「努力できる自分」が未来の宝になります。
 
たとえ今、思うような成績が出なかったとしても、つらい思いをして努力している自分を認めてあげましょう。
その自己肯定感が、あなたにとってより良い結果を運んできてくれるはずです。


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